高橋有紀 interview #2:試練を乗り超え、念願のスタイリストデビュー!
お客さまが持っている美しさを最大限に引き出す技術、ヘアメイク。高橋有紀さんは、雑誌やテレビ収録の現場などで、一流のモデルや女優のヘアメイクを手がけています。また、表参道にある美容室『Lysa』のオーナー美容師としても活躍中。今回は、そんな高橋さんがヘアメイクの第一線で活動することになった経緯や、美容業界で働く魅力について語っていただきました。中編では、アシスタント時代からスタイリストデビューまでの険しい道のりや、独立までの経緯を伺いました。
スタイリストデビュー前の試練を乗り超える
――サロン勤務時代に一番印象に残っていることを教えてください。
「スタイリストデビュー前の最終チェックとして代官山店に行き、社長のもとで半年間働いたことが印象に残っています。すごく厳しい方で、毎日のように怒られましたね。私の表情が暗いと仕事をさせてもらえず、ただ社長のそばでじっと立って見ているしかできないんです。周りのスタッフが忙しく働いているなかで、私は何もできない。美容師を辞めようかと思うくらいに、心が折れましたね。今振り返ると、あの時の経験があるからこそ、その後の困難を乗り超えることができたと思います」
社長からの無茶ぶりで、初めて著名なアーティストのヘアメイクを!
――それでは、嬉しかったできごとはありますか?
「有名なアーティストの方のヘアメイクをさせてもらえた時は嬉しかったです。社長のもとでアシスタントをしていた頃に、急に『高橋、あちらのお客さまのヘアメイクを頼む』と、社長が担当するはずだった方を任されました。その方は、私が学生の頃によく聞いていたバンドのメンバーだったんです。突然だったこともあり緊張しましたが、著名な方のヘアメイクをさせてもらえたことは、とても自信につながりましたね」
――スタイリストデビューをいつ頃でしょう?
「サロンに入社してから2年半後、22歳の時です。スタイリストデビューのタイミングで、勤務先が青山店に移動になりました。同じ系列の店舗ですが、スタッフは初めて会う方ばかりだったので、人間関係を一から作らなければならず苦労しましたね」
知り合いのひと言から、『Lysa』の立ち上げを決意
――独立に至った経緯を教えてください。
「初めに入社したサロンで7年間働き、その後原宿のサロンで1年半の勤務を経て独立しました。サロンを辞めた当初は、自分のお店を立ち上げるつもりはなくフリーランスの美容師として働こうと考えていたんです。しかし、独立することを知り合いに相談したところ、『自分のお店を作ってはどうか』と。そのひと言をきっかけにお店のオープンを決意し、3ヵ月後の開店を目指し大急ぎで動き始めました」
――独立した当初は、どんな心境でしたか?
「有名なサロン所属の美容師という肩書きがなくなるので、すごく不安でした。ところが、独立した後も雑誌の表紙を任せてくれる方や、撮影現場でのヘアメイクを依頼してくれるモデルさんなどがいたんです。『本当に、私は周りの方々に恵まれているな』と感じましたね」
初めに入社したサロン時代から雑誌を数多く手がけ、美容業界では名が知られていた高橋さん。サロンを辞める時は、他の美容室からのオファーがたくさん届き驚いたそうです。高橋さんの実力の高さがうかがえますね。後編では、独立した当時に感じたことや美容業界で働く魅力について伺います。
Profile
高橋有紀さん
『Lysa』オーナー美容師。雑誌をはじめ幅広い分野でヘアメイクとして活躍中。2018年5月10日に最新メイク書籍『引き寄せメイク #自分史上最高に可愛くなる』を出版。他にも、メイク本『いきなりケタ違いにかわいくなる』や監修メイク本『ずぼらメイク』などを手がける。
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