創始者エドワードのスタイルを継承!お客様に3つのデザイン提案「WARREN・TRICOMI NEW YORK」

ニューヨークのプラザホテルに本店を構え、全米のトップサロンコンテストで2年連続No.1となるなど、世界でも有数のトップサロン「WARREN・TRICOMI NEW YORK」。前編では、創業者エドワード・トリコミの思いを受け継ぎ、本場ニューヨークにおける最先端のデザインを日本でも感じることができる「WARREN・TRICOMI NEW YORK ハービスエント店」についてエリアマネージャー兼ディレクタースタイリストの小田順子さんに語っていただきました。後編では、具体的なスタイルに関する特徴や、スタッフの育成についても小田さんに話を聞いていきます。

お客様に3つのデザイン提案を

――この日本の店におけるコンセプトとは何ですか?
「エドワードが作り出す、もはやアートともいえるスタイルを、どう落とし込むのか、彼のこだわりや情熱をどう受け継ぐのかということについて非常に苦労しました。実際にニューヨークにいってエドワードの仕事を間近で見たり、一緒にレッスンをしたりしたのですが、まず『一人のお客様に対して3つのデザインを提案しなさい』と言われました。実際に私がモデルを目の前にしたら、エドワードから『君は彼女に対してどんな3つのデザインを提案するんだい?』というところからスタートなんです」

WARREN・TRICOMI NEW YORK

――普通、日本では逆ですよね。まずお客様に『どんな髪型にされますか?』を聞くところから始めますよね。
「この店でも、もちろんそれはお聞きするのですが、お客様の骨格やファッションを見ながら3つのスタイルを提案します。短く切り込むスタイルなのか、長さを残しながらカラーで遊ぶのか、といった提案をさせて頂くのです。それが他店との大きな違いだと思います」

――それほどすぐに3つのスタイルを思いつくものなのでしょうか?
「日本の美容師教育は、キレイにカットするところからスタートするのです。そうすると創造の幅が狭まってしまうのではないかと思います。私は、その創造力の部分を磨きたかったので、メイクやファッションも同時に勉強したんですけれども、この店のスタッフにも、そういうイメージを膨らますことができるようになって欲しいところですよね。実はニューヨークのWARREN・TRICOMIには東京からすごくカットが上手い人が行ったりしているんですけれども、エドワードいわく『一部分ばかり見るな』と。『キレイに切ることばかり意識せず、全体を見て“イメージ”をしなさい』と。『ちゃんと味わえ』と。なかなか難しいニュアンスですが」

――全体、ということはお客さんのファッションなども見ながら、ということでしょうか。
「そうです。ヘアスタイルだけを考えるのではなくトータルビューティとして考えて、服装とも合うスタイルを提案する店にしようと考えていました。日本では、顔に合うスタイルという考え方が多いのですが、それに加えて、その方が持っていらっしゃるファッションや雰囲気からインスパイアしてヘアデザインを考えるというのがエドワードのスタイルなので。エドワード自身もコレクションやVOGUEなどのファッション誌をやっている人なので、どうしてもファッション全体から考える。これを日本でも重要視していますね」

WARREN・TRICOMI NEW YORK

根元から立ち上げるNYブロー

――技術的な面でも既存の日本のサロンとは違いがあるのでしょうか。
「この店の技術的な特徴としては、仕上げの部分になりますね。日本では髪を乾かしたあとにコテで巻くことが多いのですが、結局、それって根元から立ち上がるエレガントさが出にくいのです。この店では、ニューヨークブローというのですが、ブローで髪の流れを作ることで根元から立ち上がって自然なエレガントさが出るのです。お客様には30~60代の方が多いので、そういうボリュームのあるエレガントさを喜んでいただいています」

――カラーではどうでしょうか。
「カラーでも同様です。海外ではデザインカラーによって明るいカラーリングで立体感を出すことが多いのですが、日本ではまだあまり見かけません。この店ではそのデザインカラーによる立体感を気に入って下さる方が多いですね」

――現在、遠方からも来られるお客様も多いと聞きますが。
「そうですね。東京、四国、九州といった遠方から通って下さる方もいて、本当にうれしく思います。ニューヨークでは、エドワードにカットしてもらうために海外から飛行機で来られる方もおられるので、日本もそういった価値のある店にできたらと思っています」

WARREN・TRICOMI NEW YORK

スタッフの創造力を育てる

――先ほど、3つのデザインをイメージする、というお話をお聞きしましたが、スタッフの育成においてそういう創造力を育てるというのは難しいことですよね。
「そうですね。答えがないものですから教えるのも難しい。でもセンスを磨くことは常にしていくように言っています。そのためには引き出しを増やさないといけない。私の場合、1920年代、30年代と年代ごとに自分が気に入ったスタイルの画像を収集した“自分アルバム”のようなものを作っています。このような事を続けていくことで、他店には真似できない店になっていくのではないかと思います」

――基本的なカリキュラムはあるのですか?
「デビューまでのイメージは3年です。早からず遅からず、って感じですかね。店によっては1年でデビューさせるところもあるようですが、私は、美容師としてどこに行っても通用する人間になってもらいたいと思うので、しっかりとしたカリキュラムを行っています」

――具体的なレッスンについてはどうでしょうか。
「やはりアシスタント時代のレッスンは重要。アシスタント時代に、どれだけ自分の時間を使って自分に投資するかによって、どんなスタイリストになるかが決まります。でも、私が育った時代のように毎日3~4時間しか寝られない、といった方法はやっぱり違うな、と思います。だからちゃんとメリハリを持ってすすめています。例えばヘアサロンは営業が終わってからミーティングすることが多いのですが、私は朝に行います。そうやってうまく時間を使いつつ、しっかり練習を積んでもらえたらと思います」

小田さん
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Salon Data

WARREN・TRICOMI NEW YORK ハービスエント店

WARREN・TRICOMI NEW YORK ハービスエント店

大阪府大阪市北区梅田2-2-22 ハービスプラザエント6F
06-6451-9015
http://warrentricomi.jp/

映画のモデルとなったNYのトップサロン『WARREN・TRICOMI NEW YORK』>>

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