世代を超えて支持される 街一番のヘアサロンに『King’s Berry』
大阪の摂津市駅すぐ目の前にあり、地域に圧倒的支持を受けているヘアサロン「King’s Berry」。前編では、オーナー、桐山尚千さんのちょっと変わった経歴についてお話いただきました。今回は、お店の魅力、そしてスタッフの育成について語っていただきます。
――そこで、最初にオープンされた店は「Queen’s Berry」ですね。
「そうです。それが本店で、今年で9年目です。ここからもすぐ近くにあります。まず本店は大人の女性がメインでエイジングメニューも好評をいただいていますが、もう客層自体は幅広くて、家族3世代で来てくださったりしています。この2店目の『King’s Berry』は5年前にオープンしたのですが、やや若い方が中心です。スタイリストも若いですね」
――2店目の『King’s Berry』を出された理由とは何なのでしょうか。
「ありがたいことに、本店に来てくださるお客様が多くて、もう溢れてしまっていたんです。これはお客様に申し訳ない、と。本店も一度増床しているんですが、それでも追いつかなくて。それと、この駅の目の前の好物件は、はやく押さえておかないと後々入れなくなる、という思いもあって、それで2店目としてここをオープンしたのです。ちょうどスタッフも育ってきていたので人的な心配もありませんでした」
“キレイ”を買いにこれる店
――サロンの基本コンセプトは何なのでしょうか?
「女性に“キレイ”を買いにきてほしい、ということです。まずはカット。毛の流れや毛量、髪質、骨格に合わせてカットするのですが、カットひとつでツヤを出したり、ハネにくくなったり、おさまりが良くなったりします。カットだけでも、お客様があきらめてしまっていたような悩みを解決することができます」
――カット以外ではどうですか?
「全体を通してダメージレスな施術をしていますし、トリートメントやスパといったケアメニューも充実しています。それらを含めて“キレイ”になってもらいたい、ということです。それと、やはり再現性ですね。一時だけキレイになっても意味がないので、お家でも簡単にデザインを再現できるよう心がけています」
――部の美容室でしか扱うことができない、完全オーダーメイドのトリートメント「Aujua(オージュア)」も置かれておられますね。
「日本人の髪の毛を研究し尽くしたメーカーが出している、お客様の髪質に合わせて完全オーダーメイドのヘアケアを行うためのシステムトリートメントですね。これを扱うには、髪質や地肌、薬剤についての深い理解が必要。スタッフにもそういった知識を得てもらうため、きちんとした育成をしています」
一生働ける美容師に
――スタッフの育成についてはどんな感じでしょうか。
「この店の育てられ方はいいですよ。って自分で言うのもなんですけど(笑)。美容師として長くやれるように、一生ちゃんと美容師として生きていけるように、と考えています。今は、いち早く売上を上げてもらうために促成栽培で育てる店も多い。その方がサロンとしては儲かるのかもしれませんが、スタッフのその後の人生まで預かって考えているとは思えないのです」
――なるほど。一生ちゃんと美容師として生きていくためにはどのような教育を?
「まずは礼節を大切にしようというところからスタートですが、やはりしっかりとして技術を身に着けてもらいたいと思っています。コンテストなどのチャンスもどんどん作っていくつもりです。出る杭を打つようなことはしません(笑)。出るなら、それをもっと伸ばしていきたいと思っています」
――具体的にはどういったカリキュラムを?
「今、あるところが美容師のスクールを立ち上げようとしています。僕はもともと外部の講師もしていてカリキュラムも持っていますので、その立ち上げに参加しようと考えています。僕はそのスクールのカットの指導者となって、自分の店のスタッフも生徒として入れることができるのです。このスクールにはカットだけでなくカラーやパーマなどのスペシャリストがそろいますので、このサロンで働きつつもハイレベルな教育が受けられるということです。もちろんこのスクールで学んでもらう時間は営業時間内。オフの時間帯を無理やり授業に充てるつもりはありません」
――手厚いですね。スタッフに対する接し方も家族のようで。
「そうやってスタッフ一人一人に寄り添ってしっかり育成していくのは、やっぱり大手サロンにはできないことでしょうね。僕は、お客様に満足してもらうのはもちろんですが、スタッフに満足してもらわんとダメだと思っています。『この店で働いてよかった』と言ってくれるような店でありたいです」
大工や魚屋、歯科技工士も? 数々の経験を経て美容師に『King’s Berry』>>