IMALU interview #2 ひとつひとつが挑戦。好きなことにつなげて、継続の道へ
タレント、モデル、歌手、ラジオパーソナリティーなど、幅広く芸能活動を展開しているIMALUさん。幼い頃から身近な存在だった芸能界の仕事は、自ら歩を進めることによってどのように進化していったのか。また、その資本となる健康や美を保つ秘訣とは。来年でデビュー10周年となる仕事の原動力、喜び、今後についてうかがいました。
後半は、仕事を続ける秘訣、座右の銘、ご自身が思う仕事の強みなど。人と関わる仕事は緊張感も伴う、けれどその先には喜びがあります。
ただ目の前のことを真面目に取り組む。それが次につながっていく
――IMALUさんにとってお仕事とは。
「自分を試せる、挑戦できる場です。イベントやロケの現場では毎回気持ちを入れて、好きな音楽や映画の番組ではコーナーも担当させていただいているので準備をしっかり。アーティストのインタビューは知らないジャンルのときもあるので、視聴者にその方の魅力をどう伝えるか、いつも試行錯誤しています。好きなものを調べ、ライヴ映像などを観て、自分との共通点を見つけ、緊張しつつ本番へ。すると、曲の感想などを話しているうちに『聴いたんですか!』って目や表情がパッと変わる瞬間がくるんです。心の開きが感じ取れてこちらもうれしくなり、話が弾みます」
――来年でデビュー10年と伺いました。目紛しく変化する芸能の世界で継続していくポイントはどこにあると思いますか。
「10年目をむかえるなんて自分でも驚きです。遠い将来というよりも、目の前の仕事に真面目に取り組んでいたら、ありがたいことにご縁がつながって続けることができました。音楽や映画など、好きな仕事に関われた点も大きかったと思います」
――中には、大変な仕事もあったのでは。
「忘れられないのは、1300年前の古代都市が沈んでいる中国のダム湖に日本のカメラが初潜入したロケです。仕事でスキューバダイビングのライセンスが取得できるなんて幸運!と思ったのは束の間。通常は水深18mのところを次の30mまで潜水できるアドバンスのライセンスが必要で、期間が限られているなか、寒く暗いという現地の条件に合わせた練習が続き、心の余裕がなくなっていきました。ようやく取得できて本番。湖は汚い泥水で真っ暗・・意を決して潜りました。するとまるで宇宙空間を浮遊しているような感覚になり、ライトの灯りでぼんやりと鳥居や井戸が見えてきたのです。恐怖もありましたが、今までにない感覚を味わえ、すごくいい経験をさせていただきました。せっかく取ったライセンス、それからはきれいな海に行って魚を鑑賞しています(笑)」
生きて、成長して、自分にできる仕事を
――IMALUさんの座右の銘を教えてください。
「名前の由来の“生きてるだけで丸もうけ”です。やっぱりそれ以外考えられません。ポジティブだし、なんとなく言葉のよさはずっと感じていました。思いが強くなったのは、3.11(東日本大震災)を経験してから。命があること。生きて、健康で、無駄な欲はなく、大切な家族や友だちがいる、その今はすごく幸せ。“生”を実感して、あらためてよい言葉だなと思いました」
――時間が流動的なお仕事。オン・オフの切り替えはどうされていますか。
「オフの時間は、小・中・高時代の友人と過ごします。学校はバラバラなんですが、みんな仲良くなってもう10年以上の付き合い。時間ができると誰かしら連絡して飲みに行っちゃいます。違う仕事をしているので、気持ちも自然に切り替わるんです。仕事などで少しテンションが下がったときも友人と会って(特にその話をすることもなく)くだらない話をして、笑って、気持ちをリセット。互いに年を重ねていくことで気づきもあるし、成長も感じる、かけがえのない存在です」
――最後に自身が思う仕事の強み、“私の手にしかできない仕事”を挙げるとしたら。
「ジャンルで挙げるなら、洋楽や海外ドラマ・映画でしょうか。特にアメリカのコメディが大好き。中学時代は、レンタルビデオを毎週6〜7本借りて毎日のように鑑賞していました。今は、Netflix、Amazon、Huluといった動画サービスを利用して、新幹線の移動など仕事の合間に観ています。洋楽もずっと聴いて育ってきたので、聴かない世代におもしろさや楽しさを伝えたい。始動したLULU X同様、これからもさまざまな仕事に挑戦し続けます」
インタビュー:須永久美
撮影:千々岩友美
Profile
IMALU
1989年生まれ。語学を学ぶためカナダの高校へと留学。帰国後、ファッション誌でモデルデビュー。現在は、アーティストやタレントとしてTVやラジオ、雑誌で活躍中。
IMALU interview #1 自然と導かれた、人と関わる仕事。体感して育む、本番への意識>>