アイデザイナーとアイリストの違いとは? 名称を使える場合と使えない場合についてお伝えします

突然ですが、指など怪我したときに貼る「アレ」は、何と言いますか?

バンドエイド、絆創膏、カット絆など様々な呼び方が存在しています。地域によっても独特な呼び方があるかもしれませんが、基本的な中身はどれも同じです。

方言の違いであれば問題ないかもしれませんが、実はバンドエイドとその他の呼び方には、きちんと商標権による呼び方の違いが存在しています。

バンドエイドという言葉はジョンソン&ジョンソンが商標権を持っており、他の会社が製造や販売をしたものはバンドエイド以外の言葉にしなければなりません。

実は、このような現象が美容業界にも存在しています。それは、アイデザイナーとアイリストの違いです。これも商標権が絡んでおり、基本的に中身は一緒でも言い方を使い分けなければならない場合もあるのです。

そこで今回は、アイデザイナーとアイリストの違いについて紹介していくので、今後こういった仕事を目指す場合には、ぜひとも理解して使うようにしておききましょう。

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アイデザイナーとアイリストの違いとは

まず最初に、アイデザイナーとアイリストにどのような違いが存在するのかを詳しく説明していきます。

アイデザイナーとアイリストの違い

結論から言ってしまうと、アイデザイナーとアイリストの仕事内容に関しては、違いはありません。どちらにしても、美容師免許を取得しなければお客様に対して施術できず、働くことは出来ません。

つまり、まつ毛エクステンションを行う人として、どちらでも言い方としては問題はありません。しかし1つだけ問題があり、それぞれの言葉は商標登録によって商標権が発生しているため、使用を認められた人しか使うことは出来ません。

この後に詳しく説明しますが、最近ではアイデザイナー、アイリスト以外にもアイティストという、こちらも既に商標登録されている言葉も出てきています。一般の人からすれば、どれでも良いけど、アイリストが一番聞きなれてるよね、とは言いたいかもしれません。

名称が違うのは運営協会が違うため

では、なぜまつ毛エクステンションを行う人の名称の言葉がこれだけ乱立しているのかというと、「アイリスト」がとある会社に商標登録されたことに始まります。

アイリストという、職業名でもあるこの言葉は、商標登録される前から存在して広く認識されていましたが、有限会社ローヤル化研によってアイリストという名称が申請されました。

そのためアイリストという名称を使って、まつ毛エクステンションの施術を行うには許可が必要になりました。

アイリスト協会や、日本まつげエクステ協会、日本まつ毛エクステンション専門家会は、それに対応する形で様々な言葉の商標登録を行っていきました。

日本アイリスト協会

日本アイリスト協会では、商標権によって使用が出来ないアイリストという名称の代わりに、「まつ毛エクステンション技術者」という名称を使っています。

しかし、「アイリスト協会」という言葉は協会が商標登録しているので、「協会」という言葉が付いていれば問題ありませんが、職業名ではないので、ややこしいですがアイリスト単体では使用できません。

日本まつげエクステ協会

日本まつげエクステ協会では、同様にアイリストという名称が使用できないため、「プロアイリスト」という名称を商標登録しました。「プロ」を付けることで、長年認知されてきたアイリストの言葉を上手に利用できるようになりました。

そのため、協会が主催する資格検定でもプロアイリスト検定として実施されています。合格した人はアイリストではなく「プロアイリスト」として名乗ることが出来るのです。

日本まつ毛エクステンション専門家会

日本まつ毛エクステンション協会は、2018年4月1日に日本まつ毛エクステンション専門家会として再出発しました。

元々、「アイデザイナー」という言葉を商標登録しているので、現在もアイデザイナーという言葉を使用して活動をしています。

施術できる業務に差はほとんどありません

いずれの名称だったとしても、技術や知識に違いが出るわけではなく、お客様からすればどれも、まつ毛エクステンションを行う人として認識しても問題ないでしょう。

逆に、それを仕事にする人は職業名には気を付けなければなりませんが、どれを使用する場合だったとしても、自信をもって施術していくことには変わりはありません。

まつ毛エクステンション業界の団体と資格はどれを選べば良いのか

上記では、いくつかのまつ毛エクステンションの業界団体を紹介しました。しかし、これらの団体以外にも大小合わせると10個以上の団体が存在しています。

名称の問題以上に、それぞれの団体が繋がっていたり、連携を取っているわけではなく、それぞれで活動や資格の実施を行っているためまつ毛エクステンションを仕事として目指す人は意外と大きな決断をしなければなりません。

業界全体での統一基準がない

それぞれの団体では、独自の資格検定を実施しており、団体の数だけ認定資格が存在することになります。多くの団体は、技術や知識の基準を独自に設けており、級によって難易度や問われる知識・教養レベルも変わってきます。

どの団体も上級資格を取得するには、厳しい基準をクリアしなければなりませんが、もしかしたらあまり知識や技術がなくても上級資格を取得できる団体があるかもしれません。

お客様の立場から考える

国家資格のように国に認められていれば、施術を受けるお客様も安心して任せられるはずです。確かに、まつ毛エクステンションを行うには美容師という国家資格を取得しなければならないので、美容師としての技術はあるかもしれません。

しかし、髪を切ることと、まつ毛エクステンションによる施術を行うのでは全く違うため、まつ毛エクステンションの技術を習得している証明する資格が何なのかが、きちんとお客様に示せなければ業界全体の信用を失うことにもなるかもしれません。

どの団体と資格を選ぶのかが大切

まつ毛エクステンションの資格を取得しようと考えている人は、どの団体に所属して、検定を受けるのか選ぶのが大切な分かれ道となってきます。

団体がしっかりとした講習を行っているか、知識や技術の基準は他と比べるとどうなのかなど、ある程度は情報を調べておく必要はありそうです。また、資格を取得するとどの名称を使って良いのかも事前に確認しておくべきでしょう。

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アイデザイナーとアイリストの違い

最後に、多くの団体や資格検定・名称が存在しており、上記で紹介できなかった名称も数多くあります。商標登録している言葉から、誰でも使えるように登録されていない言葉など、言葉を作った人や登録した人によって思いや考え方が大きく違うようです。

アイリストの名前は商標登録されているため使えない

アイリストは、有限会社ローヤル化研が商標登録しているため無断での利用は刑事告訴も辞さないと警告文をホームページにも掲載しています。

商標登録される前からアイリストとして活動していた人も、別の呼び方に変えて活動を再開している人も多くいるようです。

アイリストの名称を使用したい場合には、有限会社ローヤル化研へ相談や申請を行う必要があります。

アイデザイナーは誰でも使える

一方、「アイデザイナー」という言葉も日本まつ毛エクステンション専門家会に商標登録されていますが、こちらは誰でも名乗れるように規約に合意して申請すればアイデザイナーとして活動することが出来ます。

他にも「アイティスト」という言葉も商標登録されていますが、自由に使用することを所有者が認めています。

このように、商標権を持っている会社や団体によって、言葉に対する方針や対応も変わってくるので、自分が使用したい言葉は自由に使えるのか、許可が必要なのかなど確認しなければなりません。

協会団体の方針をよく理解する

自由に言葉を使用しても良いとはいえ、まつ毛エクステンション業界ではスクール、資格検定、認定講師の育成などは、いずれかの団体に所属をして行わなければならないのが現状です。

多くの団体は厳しい基準や、育成のための講座、コンテストなどを積極的に行っています。しかし、団体の活動をどういった指導・育成方針で行っているのか、代表や認定講師の考え方、手法など様々な違いがあるはずです。

どれが良いかは人によって変わってくるので、自分に合った団体を選び、所属して資格の取得やスキルアップを目指すと良いでしょう。

将来性を考えて

特に考慮すべき点としては、単にまつ毛エクステンションを仕事として、勤務するだけであれば、そこまで名称にこだわる必要はありません。施術する内容はどの名称かは関係なく、知識と技術が問題になるからです。

しかし、独立したり業界をけん引していくような立場を目指して活動していくことを視野に入れている人は、名称はよく検討する必要があります。

後になって名称を変更したり、問題に巻き込まれてしまうと、仕事にも支障が出てしまう可能性もあります。

名称だけでなく方針や資格も自分の合っているかどうかを確認

高い需要のある美容業界ですが、まつ毛エクステンション業界はまだまだ発展途上なため、数多くの団体や資格が乱立しており、名称の問題を中心に統一していかなければならない課題が残っています。

純粋にアイリストやアイデザイナーを目指す人にとって、また、お客様にとってはあまり良くはない問題ですが、しっかりと今後の事を踏まえて名称や所属する団体を選ぶように気を付けていきましょう。

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