マッサージで同意書が必要になる場合とは？ 必要になる場合と手続き方法についてお伝えします
私たち人間は、年を取るにつれて身体のいたるところが悪くなっていくものです。腰痛、肩こり、関節の痛みなど、はり・きゅう・マッサージで、症状が緩和するように通院する状態になりがちです。
あん摩・マッサージの施術を受ける場合、療養費という名目で健康保険の対象となることをご存知でしょうか？
症状の改善のための施術が必要だと医師が同意をするときに健康保険の対象となり、わずかな自己負担で治療費をまかなえるようになるのです。
どのような時に同意書を必要とするのか？どのように医師が同意書にサインをしてくれるのか？など、マッサージの受ける場合に必要な手続きの方法についてご紹介していきます。
マッサージで同意書が必要になる場合とは？
健康保険を使って治療を受ける場合には医師の同意書が必要になります。
マッサージで健康保険の対象になるのは、具体的な症状でいうと関節が硬くて動きにくい、筋肉の麻痺で自由に動けない等などが健康保険の対象となります。
同意する医師は、その患者の主治医となり、同意を受けた後も患者は定期的にその医師の診察を受けることになります。
施術者が患者様の代わりに療養費の申請を行う場合
各保険者等の制度に参加している保険者は、受領委任を取り扱うことができます。受領委任を希望する方は、地方厚生（支）局へ申請をする必要があります。
受領委任とはどのようなことでしょう？
受領委任とは、施術者が、医療保険（療養費）で定める施術を行い、患者等から一部負担金を受け取って患者等に代わり、療養費支給申請書を作成・保険者等へ提出し、患者等から受領の委任を受けた施術者等が療養費を受け取るというシステムです。
受領委任の申出方法
申請するのに必要な書類があります。
・保健所へ提出した開設届、もしくは変更届の写し
・あん摩マッサージ指圧師免許証の写し
・施術所が出張専門の場合は住民票
・様式第１号(確約書)
・様式第２号(療養費の受領委任の取扱いに係る申出[施術所の申出])
患者様が保険を使ってマッサージを受ける場合
健康保険の対象を継続するには、3か月ごとに医師の同意書が必要になります。医師の同意書がない場合は健康保険の対象にはならないので気を付けなければなりません。
また、「療養費支給申請書」という書類に書かれている内容をしっかりと確認したあとに、ご自身で押印をして記入をしましょう。
この「療養費支給申請書」は健康保険の支払いを受けるために必要な書類なので、しっかりと保管しましょう。また、領収書は必須なので忘れずに。
療養費をもらうことができるマッサージの種類
健康保険の対象となるマッサージは、はり・きゅう・医療マッサージになります。医師の同意書があれば、健康保険を使用して自己負担を少なく治療を受けることができるのです。
はり・きゅうの保険
保険が適用になる病名は
1.神経痛
顔・胸・腕・腰。足など神経にそって痛むもの
2.リウマチ
手・膝などの関節がはれて痛むもの
3.腰痛症
腰部が重い、痛いなど
4.五十肩
肩が痛くて手が上にあがらない
5.頚腕症候群
首・肩・腕がしびれて痛むもの
6.頸椎捻挫後遺症
さまざまな慢性的な痛みなど
6疾病以外の類症疾患については、提出された診断書をもとに医師による適当な治療手段のないものであるか支給要件を保険者が個別に判断し、支給の適否が決定されます。
出典元:全国健康保険協会
注意する点
1回目の同意書で治療ができる期間の有効期限は3か月になります。3か月後からも保険を使って治療を受ける場合は、1回目に同意書を書いていただいた医師の確認をもらうことができれば、更に3か月の有効期限に延長が可能です。
同じ病気の場合、医療機関と併用して保険を利用したはり・きゅう治療をすることはできません。
医療マッサージの保険
医療マッサージ保険が適用になる病名は
1.脳血管障害及び後遺症（脳梗塞・脳血栓・脳内出血等）
2.中枢性神経疾患（パーキンソン病・脳性麻痺など）
3.リウマチ・頚髄損傷等
4.変形に伴う関節拘縮・筋力低下等（変形性膝関節症・筋無力症等）
になります。また、疲労回復の目的やリラクゼーションを目的としたものや、疾病予防のためのマッサージや保健医療機関に入院中の場合などは健康保険の適用にはなりません。
出典元:社団法人北海道鍼灸マッサージ師会
注意する点
同じ病気の場合、医療機関と併用して保険での治療することができます。
変形徒手矯正術は、１ヶ月毎に同意書が必要になります。
同意書を確認するときに注意してみるべき場所
同意書を提出する前に確認しなくてはならない箇所がいくつかあります。傷病名や、医師の署名、有効期限は切れていないか？など、しっかりと確認をしましょう。
有効期限は守りましょう
平成30年10月1日以降に医師が書いた同意書に関して、同意期限は6か月となりますので気をつけましょう。
有効期限を経過している場合には
期限が終了した後の再同意は、きちんと同意書の交付を受けることが必要になります。変形徒手矯正術を必要とする場合、医師の同意書の有効期限は1か月以内とされています。
1か月を超える場合は改めて同意書の添付は必要となりますので気を付けましょう。
制度をしっかりと理解することでお客様に信頼してもらうことができます
マッサージという施術を受ける際に医師の同意書を提出することで健康保険の対象となることがわかりました。
同意書に加療期間を記載した場合に、療養費が支給されます。健康保険の対象となるには条件があり、対象とならない場合は全額自己負担になるようです。
有資格者のいないマッサージ店や整体のお店が増えている中、正しい知識と技術を身につけたあん摩マッサージ指圧師は患者様からの信頼度も高いことでしょう。
今回、平成31年１月１日から取扱い開始予定の「受領委任制度」を含め、しっかりと制度を理解して信頼と施術という癒しを提供していきましょう。
