周囲と比べて苦しかった日々。美容師を離れてたどり着いた「自分は自分」という答え「Miyu’s Shibuya Flag」鈴木愛斗さん
東京・渋谷にある「Miyu’s Shibuya Flag」は、ウルフカットやデザインカラー、メンズスタイルなど、それぞれ異なる強みを持つスタイリストが活躍する人気サロン。そのなかで、白髪ぼかしを武器に多くの大人女性から支持を集めているのがスタイリストの鈴木愛斗さんです。
現在は月間売上1,000万円を目標に掲げながら、自身の強みを磨き続けています。しかし、その道のりは決して順風満帆ではありませんでした。
アシスタント時代には周囲との比較に苦しみ、一度は美容師を離れた経験も。そんな鈴木さんがどのように壁を乗り越え、再び美容師として歩み始めたのか。前編では、美容師を目指したきっかけから新人時代の挫折、そして復帰までのストーリーを伺いました。
今回、お話を伺ったのは…
Miyu’s Shibuya Flag
スタイリスト
鈴木愛斗さん

東京都出身。国際文化理容美容専門学校高等科卒業。新卒で渋谷のサロンに入社後、人気サロン「COA」の立ち上げに参加。アシスタント時代に挫折を経験し、一時美容師を離れるも再び現場へ復帰。現在は「Miyu’s Shibuya Flag」に所属し、白髪ぼかしを得意とする美容師として活躍している。2026年5月に表参道店から渋谷店に異動。
「有名な美容師になりたい」その思いが原動力

――美容師を目指したきっかけを教えてください
美容師を目指した理由はシンプルで「有名な美容師になりたい」という憧れがあったから。学生時代から美容に興味があり、技術で人を喜ばせながら自分自身も成長できる仕事に魅力を感じていました。
また昔から、人よりも圧倒的に結果を出したいという気持ちが強かったんです。美容師の世界は技術や努力が目に見えて結果につながる仕事なので、自分に合っていると思いました。だからこそ、早い段階から「売れる美容師になりたい」「名前を覚えてもらえる美容師になりたい」という目標を持ってがんばっていたんです。
――その目標に向かって、どのようなことに力を入れていたのでしょうか
アシスタント時代は、とにかく行動量を増やすことを意識。営業後や休日はモデル施術に取り組み、SNS発信にも力を入れていましたね。当時は専属でついていたスタイリストの施術を間近で見ながら学び、その知識を活かしてモデル集客も行っていました。
ありがたいことにアシスタントとしては多くのお客様に来ていただけるようになり、「もっと技術を磨きたい」という気持ちが強くなっていったんです。そんなとき、以前から憧れていた美容師さんが新しくサロンを立ち上げることを知りました。それが「COA」です。「ここで働きたい」と思い、転職を決意しました。
――憧れのサロンに飛び込んだんですね
そうですね。当時の僕にとっては大きな挑戦。もっと成長したい、もっと上を目指したいという気持ちが強かったんです。実際に入社してからも、休日や年末年始まで練習に打ち込むような環境で、仲間と切磋琢磨しながら過ごしていました。
ただ「がんばれば結果が出る」と信じていた一方で、周囲と自分を比較してしまうことも。努力しているつもりなのに、同期や仲間の方がSNSも技術も順調に見えてしまって。だんだんと焦りやプレッシャーが大きくなっていきました。
周囲と比べ続けた結果、美容師が楽しくなくなった

――プレッシャーを感じるなかで、どのような変化がありましたか
だんだん負のループに入ってしまったんですよ。当時一緒にがんばっていた仲間たちはSNSも伸び、技術の習得も順調でした。でも僕だけが取り残されているように感じてしまって。
営業中も「何をやっているんだろう」と考えることが増え、美容師が好きだったはずなのに楽しめなくなっていました。練習もしなければいけない、結果も出したい。本当はがんばりたい気持ちがあるのに、体がついてこない。
以前なら当たり前にできていた練習にも気持ちが向かなくなり、少しずつ心身ともに余裕を失っていきました。そして体調を崩したことをきっかけに、美容師の仕事を続けることが難しくなってしまったんです。
――その後、一度美容師を離れたそうですね
はい。しばらくは家から出ることもできず、人と話すことすら怖くなっていました。3〜4ヶ月ほどはほとんど家にこもっていたと思います。
ただ、このままではいけないと思い、まずはデリバリーの仕事を始めました。その後、人と接する機会を増やそうとバーでも働くようになったんです。
とくにバーでの経験は大きかったですね。もともと僕は人の顔色を気にするタイプだったのですが、たくさんの人と接するなかで「全員に好かれなくてもいい」と考えられるようになりました。自分を必要以上によく見せようとしなくなったことで、少しずつ気持ちも楽になっていったんです。
「自分は自分」でいい。その考えが復帰のきっかけになった

――美容師に戻ろうと思えた理由は何だったのでしょうか
美容師への未練はずっとありました。同期や先輩も気にかけてくれていましたし、やっぱり憧れの気持ちは消えなかったんです。
そんなタイミングで現在の会社「Miyu’s Shibuya Flag」から声をかけていただきました。そのときに感じたのは、どんな環境にいても最後は自分次第だということ。以前は環境に答えを求めていましたが、復帰後は「やるかやらないかは自分」と考えられるようになっていました。
――今は周囲と比べることはありますか
ほとんどありません。比べても自分の目標に近づけるわけではないと気付いたからです。
もちろん参考にすることはあります。でも今は、自分が目指す場所に向かって毎日積み上げることの方が大切だと思えるようになりました。続けていけば負けないという感覚もありますし、自分のペースで成長していけばいいと考えています。
一度は美容師を離れながらも、自分なりの価値観を見つけて再スタートを切った鈴木さん。
後編では、現在の武器である「白髪ぼかし」に特化した理由や、大人女性から信頼される美容師になるために意識していることについて伺います。どうすれば「この人にずっと任せたい」と思ってもらえるのか。その秘訣に迫ります。
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Miyu’s Shibuya Flag
住所:東京都渋谷区宇田川町33-6 渋谷フラッグビル 9F
TEL:080-7148-9696
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