“美は先端に宿る”。荒れた肌をしっかりリペアする自宅でのお手入れ法
ある有名なヘアメイクさんと仕事をご一緒した時の話です。休憩時間に美容の雑談をしていたのですが、その方がひとこと「美は先端に宿るものだから」とおっしゃいました。本当の美しさというのは、先端まで気を配っていること。爪の先から髪の毛の先まで、すべてを完璧に整えることで、美しさは磨かれていく。何気なく話したそのひとことが、私にとってはとても心に沁みました。確かに、指先が美しいと所作までキレイに見えますし、枝毛などなく、毛先まで健康でツヤがある髪は、さほどメイクをしていなくても、全体がキレイに見えるのです。それは、性別や年代など関係なく、すべての人に共通していること。
外出先でもこまめにお手入れ。香り重視のおすすめコスメは?
「美は先端に宿る」。私は、そのお話を聞いて以来、日々のお手入れの中で気を配るようになりました。とくに、冬は乾燥しますから、毛先や手肌は荒れやすいですよね。そこで、今回は、ハンドケアについてお話します。仕事柄、キーボードをたたくことが多く、さらに撮影現場では化粧品の開封作業、もちろん、食器洗いやお風呂掃除など水仕事も毎日しています。かなり手を酷使していますから、こまめにケアをしていないととんでもない状況になります。お手入れの基本となるのが、乾燥させないことです。外出先でも乾きを感じたら、すぐにハンドクリームを塗って潤いをキープしています。気分も上げてくれるように、香りやテクスチャーにもこだわっていまして、クヴォン・デ・ミニム、レ・メルヴェイユーズ ラデュレ、フローラノーティス ジル・スチュアートなどを愛用しています。携帯に便利なミニサイズですし、見た目も可愛いので、見るたびにテンションまであがりますね。それと同時に、甘皮や爪まわりのケアも忘れてはいけません。とくに甘皮は乾燥しやすい部分なので、クリームではなくオイルを使います。ukaのネイルオイルは長年愛用していまして、ロールオンタイプなのでとっても使いやすいんです。香りもいろいろあるので、男性にもおすすめ。上質なアロマが心までリフレッシュしてくれます。
熱いお湯は乾燥を招く原因!食器洗いはぬるま湯で
日頃のお手入れとして実践しているのが、熱いお湯を使わないこと。お湯は、皮脂を容赦なく奪いますから、肌の乾燥を招きます。食器を洗うときは、なるべくゴム手袋を使うなど心がけてほしいですが、なかなか面倒なことも…。なので、お湯の設定温度を日頃から低めにして、ぬるま湯にしておきましょう。手肌もそうですが、顔を洗うときもぬるま湯が絶対です。手のパーツモデルの方は、手のドライヤー(デパートなどの洗面所にある)は乾燥するので使わないそうです。タオルもゴシゴシこすらずに、水気を押さえるようにふきとると、負担をかけないそうです。モデル並みとはいきませんが、日々のささいなことでも、気を配ることこそ、先端のお手入れが磨かれると思います。
夜寝る前の1分のハンドケアで翌朝の手肌はつるつるに!
1日酷使した手肌は、夜しっかりとお手入れをしましょう。とくに乾燥している今の時期のハンドケアは、かなりスペシャルにしています。長年愛用しているのが、ユースキンとコットンの手袋です。このユースキン、じつは料理人の主人が10年以上手放せないアイテム。水仕事が多い主人の荒れた手もこのユースキンでかなり助かっています。若干べたつきもありますし、日中使っているようなフレグランス系の香りではありませんが、その実力たるや、かなりのもの! 私は夜のお手入れはユースキン。ハンドケアは、ベッドに入ってから行うのがルーティンです。まず、少し多めにユースキンを手の甲にとります。それを手全体にのばして、やさしくマッサージします。全体に行き届いたら、指1本ずつになじませます。この時、指と指の間にも塗りましょう。触っていただくとわかるのですが、指と指の間って、なかなか乾燥しているんです。指をクロスして動かすとしっかりクリームが塗れます。最後に、浸透するように手のひらをあわせてハンドプレスをしましょう。文章にするとややこしいですが、この作業は1分とかかりません。血行もよくなりますから、冷え性の方にはおすすめのケア。そして、最後に手袋をはめてそのまま寝ます。手袋をすることで、マスクのような効果があり、より浸透力が高まるような気がしています。翌朝の肌は、本当にすべすべになりますよ。ちなみに、手袋にクリームがつきますから、毎日洗ってくださいね。手元って、自分でもよく見ますし、他人にも意外に見られているゾーンです。さっそく、今日から実践してみてください。
Profile
美容ライター/エディター 夏目 円(なつめまどか)
出版社勤務後、独立。美容ライター・エディターとしてのキャリアは20年以上になる。雑誌、広告、ウェブ媒体などさまざまなフィールドで旬な美容情報を発信する。主な雑誌媒体として、宝島社「GLOW」、「InRed」、「大人のおしゃれ手帖」、「sweet」、リクルート「ゼクシィ」、白泉社「KODOMOE」など。また、インスタグラムでは、発売前の化粧品、スキンケア、ヘアケア、発表会情報など、最新のトレンドを日々アップデート。趣味の海外旅行と美容をリンクさせ、さらにワールドワイドな情報を発信することを目標としている。
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