美容師でもネイルはできる?美容師がネイルをするメリットや気をつけるポイントを紹介

美容師と言えばオシャレに敏感な人が多いですが、ひと昔前までは「ネイルのオシャレだけはあきらめるのが、美容師としてのプロ意識」と言われていました。

しかし、最近ではジェルネイルなど、爪の保護のためにジェルネイルをする美容師も増えています。爪を保護する目的だと、透明や淡いピンクやベージュなど、見た目が地爪とあまり変わらないようなナチュラルなジェルネイルが多く使われます。一方で、ネイルアートに挑戦したい美容師も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、なぜ美容師がネイルNGと言われているのか、美容師がネイルをするメリットはあるのか、美容師がジェルネイルをして仕事をするときに注意するべきポイントなど、美容師とネイルの関係について紹介します。

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美容師でもネイルはできる?NGだった理由とは


かつては美容師のネイルはNG、と言われていたため、今でもネイルはあきらめている、という美容師もいるのではないでしょうか。しかし、なぜ美容師のネイルはNGとされていたのでしょうか?

その理由には、ネイルの材質が関係しています。今でこそポリッシュネイルやジェルネイル、スカルプチャーなど、さまざまな材質のネイルがありますが、昔はほとんどがポリッシュネイルでした。

ポリッシュネイルは手軽に使えますが、その分剥がれやすく、美容師が施術に使用する薬剤でも溶け落ちてしまう可能性があります。もしも施術中にネイルが溶け落ちてしまったら、お客様の髪・肌・服を汚してしまったり、髪に付着したりするかもしれません。

このような理由から、美容師のネイルはNGとされていました。

美容師のネイルは今では当たり前になりつつある


「爪がボロボロなのは美容師の勲章」と言われたのは、もう昔の話です。最近では美容学校でもネイルの講義が取り入れられ、「美容師が爪のケアをするのはマナーのひとつ」と考えるサロンもあります。

美容師は手や指を酷使する作業が多く、爪が荒れてしまうことも多いので、ジェルネイルなどで爪を保護する人も増えています。荒れた爪のまま放置しておくと、カラー剤がついて取れにくくなってしまったり、シャンプーの際にお客様の頭皮を傷つけてしまったりという心配もあります。

また、美容師のネイルが浸透したのは、トータルビューティーサロンの存在が大きいともいわれます。

美容師のネイルを広告代わりに

美容室は年々、増加傾向にありますが、中でもとくに増えているのがトータルビューティーサロンです。ヘアサロンだけではなく、ネイルサロンやエステサロンなどを兼ね、それぞれ専門のビューティシャンが常駐しています。

トータルビューティサロンでよくおこなわれるようになったのが、美容師のネイルを広告代わりに利用することです。同じサロンにいるネイリストが美容師へネイルアートをほどこすことで、ヘアサロンに訪れたお客様に対して、ネイルサロンの宣伝をすることができます。

実際に美容師のネイルを見て「このサロンのネイリストにお願いしたい」と考えるお客様も多く、たしかに宣伝効果があるようです。

トータルビューティーサロンの中には、美容師が髪だけでなくネイル・メイク・エステなど、多くの技術を持っている人がいたり、そういったトータルビューティシャンの育成に力を入れていたりするところもあります。トータルビューティシャンは、自分自身が広告となるので、当然ネイルも美しく整えておく必要があります。

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美容師がネイルをするメリットとは


最近では、ネイルをしている美容師も増えてきています。その理由は、ネイルの材質の選択肢が増えたこと以外に、ネイルをするメリットがあるからです。ここからは、美容師がネイルをするメリットについて見ていきましょう。

爪を保護できる

美容師がネイルをするメリットの一つめは、爪を保護できることです。水に触れている時間が長く、刺激の強い薬剤を使うことも多いため、指先や爪の荒れに悩む美容師も少なくありません。

欠けやすかったり割れやすかったりする爪は、一時的にではあるもののネイルで補強することができます。ジェルネイルを施すことで、施術による爪の荒れや衝撃による割れなどを防ぎ、割れた爪などが引っかかってお客様を傷つけてしまうことを防ぐことができるでしょう。

併設されているネイルサロンのアピールになる

美容師がネイルの広告代わりになる、と前述したように、ネイルのアピールをすることができます。

トータルビューティサロンなど、同じ店舗でネイルの施術もおこなっている場合は、美容師のネイルがアピールになり、併設されているネイルサロンに案内することができます。

また、店舗に所属する美容師によるアピールであれば、広告宣伝にかかるコストを抑えることにもつながります。

身だしなみを整えることができる

爪が保護できると前述したように、ネイルは爪の補強をする効果もあります。美容師の指先はお客様の目に触れやすく、爪が乾燥していたり、割れてしまったりしていると、ケガをさせてしまう可能性があるだけでなく、イメージダウンしてしまうリスクがあります。

そのため、身だしなみを整える目的でネイルをしているという美容師も多いです。さらに、「美容師=おしゃれ」というイメージを持っていることが多いお客様に対して、美容師としてのセンスをアピールすることもできます。

美容師がジェルネイルをするときに気をつけておくべきポイント


さまざまなメリットを得られる美容師のネイルですが、ネイルをするときには気をつけなければならないポイントもいくつかあります。ここからは、美容師がジェルネイルをするときの注意点について、見ていきましょう。

お客様の肌を傷つけない爪の長さにする

ジェルネイルをする前には、かならず爪を短く切っておきましょう。爪が長いと、シャンプーやカットの際に髪の毛が引っかかったり、お客様の頭皮を傷つけてしまったりする可能性があります。

美容師の国家試験では、爪の先端の白い部分が1ミリ以上伸びていると減点対象になりますので、それを目安にするのがよいでしょう。ただし深爪など理由があって爪を短くできない場合は、そのむねを申告すればOKです。あらかじめ爪を短くしておくと、もし爪の内側にカラー剤などが入ってしまっても、取りやすくなります。

アシスタントがシャンプーをしてくれる美容室などでは、爪を伸ばしている美容師もいます。美容師が直接、お客様をシャンプーする機会は少ないですが、カットや仕上げのセットの際に「長い爪が当たって痛い思いをした」と感じるお客様もいます。

さらに、お客様のなかには、長い爪に不快感や、恐怖を感じてしまう人もいるかもしれません。爪が短いと、それだけで清潔感のある印象を与えることもできるので、やはり美容師は爪を短く切っておくのがよいでしょう。

派手すぎる色のネイルは避けるようにする

美容師がジェルネイルをするときは、できるだけ落ち着いた色合いを選ぶのがおすすめです。派手すぎる色を選ぶと、清潔感がないように思われたり、お客様から不快に思われたりすることがあるかもしれません。

ギラギラしたラメをつけたり、ラインストーンや羽をぶら下げるような、作業のジャマになる立体的なものもNGです。自分では気に入ったデザインでも、お客様が気にするかどうかや、作業に支障をきたすかどうかは別ですので、清潔感があるネイルを目指してください。

こういった大きなパーツは、お客様の髪に引っかかったり、肌を傷つけたりしてしまう恐れもあります。

また、ピンクやベージュなど落ち着いた色のネイルにしておくと、根元が伸びてきてしまったときも目立ちにくいので、おすすめです。

サロンの雰囲気に合わせたデザインにする

美容師はほかの職業と比べると、ファッションの自由度が高い職業です。しかし、サロンによってコンセプトや雰囲気が違うため、ネイルもできるだけ店舗の雰囲気に合わせたものを選ぶのがよいでしょう。

たとえば、高級感のあるラグジュアリーな雰囲気を売りにしているサロンだと、カラフルなデザインはあまり合わないですよね。

反対に、カジュアルな雰囲気でお客様も若い世代が多いサロンでは、ポップでビビッドな色使いのネイルのほうが好評になるかもしれません。

少しのことでははがれないネイルを使おう

美容師は、お客様に迷惑をかけないよう、どんな作業をしていても、できるだけはがれないネイルを使いましょう。

美容師のネイルがNGだった理由で解説したように、どんな場合でも通常のポリッシュネイルは使用してはいけません。剥がれたり欠けたりしやすく、さらに薬剤でも落ちやすいため、お客様の髪などを汚してしまう可能性があるからです。

美容師にはジェルネイル、そのなかでもとくにおすすめなのはパラジェルです。

一般的なジェルネイルは、地爪の表面をネイルファイルでけずり、その上にジェルを乗せるので、ピッタリ密着してはがれにくいというメリットがあります。しかし、落とすときに時間がかかったり、地爪を薄くしてしまったりするといった点が弱点です。

パラジェルは、爪の表面とジェルの間を真空にする技術を使うので、地爪の表面をけずらなくてもネイルが密着しやすく、紫外線を当てて固めるのは従来のジェルネイルと同じなので、持ちの良さは同じです。通常のジェルネイルよりコストはかかりますが、地爪を保護しながらネイルを楽しむのに向いています。

また、ネイルをしたあとにも、きちんとケアをすることも重要です。根元が伸びてきていたり、爪先が浮いているのに放置すると、ネイルと地爪の隙間にお客様の髪が挟まってしまうことがあります。同じサロンにネイリストが所属している場合は、ケア方法について相談してみてください。

基本的にジェルネイルは、3週間から1カ月ほど持ちますが、シャンプーで濡れたり、ドライヤーで乾かしたり、といった作業を繰り返す美容師は、一般の人よりもジェルネイルが落ちやすいです。ネイルを保護するためにゴム(ラテックス)手袋をする美容師もいますが、ゴムアレルギーで手が荒れてしまう人もいるので、手袋の素材にも気をつけましょう。

美容師の間で人気のネイルデザインを紹介


最後に、美容師の間で人気のあるネイルデザインの代表例をいくつか紹介します。

シンプルなデザイン

シンプルなデザインのネイルは、淡い暖色系を単色使いにしたり、一本だけアクセントで色を変えたりといったもので、どんな人からも好まれるネイルです。ナチュラルな品の良さを感じさせるので、お客様からの好感度も高いでしょう。

シンプルなネイルは、実用的という利点もあります。爪を保護しながら、作業のジャマにならないので、美容師の作業に集中できます。どんなファッションにも合わせやすいので、気兼ねなくオシャレを楽しむことができるでしょう。

また、爪の形にも気をつける必要があります。爪の先を丸く整えたラウンドや、卵型に整えたオーバルと言った、角がなくひっかかりづらい形がおすすめです。

凸凹のないデザイン

サロンによっては、ある程度華やかなネイルデザインが推奨されているところもあるかもしれません。そんなときは、シンプルなデザインを基本に、ラメをちりばめるデザインがおすすめです。

ラメの入ったジェルを使用することで、ストーンなどをのせて凸凹ができるのを避け、華やかなデザインにすることができます。入学式や卒業式など、お祝い事にもよく合うので、春に取り入れやすいデザインかもしれません。街にイルミネーションが増える、クリスマスシーズンにもおすすめです。

ラメが入る分、ベースの色は落ち着いた色合いにするなどバランスを意識すると、上品でオシャレに見えます。

ネイルにラメが入っていると、それだけでキレイに見え、さらに持ちがよい、という利点があります。一方で、オフしにくいという点には注意が必要です。無理にオフしようとすると、地爪を痛めてしまったり、ジェルネイルを継続できなくなってしまう可能性もあります。

なかなかオフできないと、ついゴシゴシと力を入れてこすりたくなりますが、じっくりと時間をかけて溶剤をしみ込ませたほうが、早くキレイにオフできます。ネイリストにお願いしている場合は、オフもネイリストがきちんとしてくれるので、まかせてしまうのもよいでしょう。

季節やトレンドに合わせたデザイン

メイクやファッションは、季節に合わせて色やシルエットを変える、という人も多いですよね。季節感やトレンドは、ファッションだけでなく、ネイルにも大切な要素です。

季節の変わり目になると、ネイルのデザインにも悩むことがあるかもしれません。そんなときはシンプルなデザインにしてしまうのがおすすめです。春はピンク、夏はブルー、というイメージを持っているなら、春から夏になる季節の変わり目には、中間色のパープルを選ぶ、という方法もあります。

一度ジェルネイルをすると、2~3週間は同じデザインのままなので、自分の持っている服や、メイクなどと合わせやすいデザインにするのがおすすめです。季節感やトレンドを上手に取り入れて、ネイルを楽しんでみてください。

適切にネイルを楽しみながら美容師として働こう


少し前までは、美容師にネイルはNGとされていました。ポリッシュネイルは欠けたり剥がれたりしやすく耐久性に欠け、美容師が使用する薬剤で溶け落ちてしまう可能性もあり、お客様の髪や肌を汚してしまうリスクがあるからです。

しかし現在では、ジェルネイルのような耐久性の高いネイルの材質も使用できるようになったため、美容師だからネイルがNGである、という認識は薄くなってきています。

服やバッグと違って、ネイルは期間限定のもの。そのため、思い切ったデザインに挑戦することもできます。ネイリストと相談しながら、今しかできないオシャレを存分に楽しみましょう。

ただし、爪は短くして、清潔感を大切にすることは忘れずに。適切にネイルを楽しみながら、お客様に愛される美容師を目指してください。

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