アイリストが自宅サロンを開くにはどうしたらいいの? 必要な資格から手続きまで教えます!

アイリストの皆さんにとっては、自宅サロンを開きたいという夢をお持ちの方もきっと多くいることでしょう。

ただサロンを開くためには、サロンに勤めるのとは違ったさまざまな手続きが必要になります。

たとえば、事前に保健所に足を運んで、書類を提出します。ですから、サロンを開設したい人はあらかじめ手続きの流れを知っておきましょう。

また、自宅サロンを開くために必要な資格はあるのでしょうか。今回は自宅サロンを開きたいという人に、必要な手続きをお教えします。

自宅サロンを開きたい! 必要な資格はある?

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自宅サロンを開く際に必要な資格はあるのでしょうか? それは、あなたの業務によって変わってきます。

自分も施術するなら美容師免許が必要!

ご自身が施術をするならば「美容師免許」が必要です。

アイリストは本来、美容師免許が必要のない職業でした。しかし、以前アイメイクを施す際に行なうまつエクの施術で健康被害の報告があり、同じようなことを繰り返さないたまに美容師免許が必要な職業になりました。

ですので、自身で施術を行なうのであれば、まずは美容師免許の取得からはじめましょう。

勝手に開くのはNG! 保健所で開設の手続きをしよう

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サロンを開くには、事前に保健所で開設の手続きが必要です。

また自治体によっては、事前の相談が必須のところもあるので、必ず確認するようにしましょう。

ここからは、開設の手続きをチェックしていきます。

まずはサロンにできる場所をチェック!

まず、サロンを開くことができる場所はどんなところなのかチェックしてください。

実は、サロンを開設できる場所には基準が設けられていて、床面積やいすの台数、備品など必要なものを確認しましょう。

この基準がクリアできない場合は、自宅もしくはサロン候補の場所をリフォームすることになります。

基準は自治体によって違うので注意!

ここで注意したいのは、設けられている基準は自治体ごとに違うということです。

申請方法も異なることがあるので、事前に所轄の保健所に相談・確認をしておくといいでしょう。

①開設届を提出しよう

美容所開設の基準をクリアできたら、保健所に開設届を提出します。

提出の目安は、開店予定日の1週間~10日ほど前がいいでしょう。

② 実地調査を受けよう

実地調査は実際にサロンが営業できる状態になってから、施設の検査を受けます。

調査内容は床面積や消毒設備など、基本的に美容所を開設する際の基準が守られているかをみられるため、万全の状態で検査を受けましょう。

実地調査を通ると、後日副本が送られます。

忘れずに提出! 開業届と個人事業開始申告書

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サロンが無事に開店できたら、開業届と個人事業開始申告書を忘れずに提出しましょう。

ここでは、それぞれの書類の記載方法などについて解説していきます。

①開業届

実際に開業したら、まずは開業届を提出します。開業届は、あなたが個人事業主として開業するうえで、提出が必要な書類なので忘れないようにしましょう。

また、開業日を開業届に記載したからといって、その日から必ず営業しなくてはいけないわけではないので、提出する日を開業日に設定するといいでしょう。

どこへ出すの? 期限はある?

開業後は1カ月以内に納税地を管轄する税務署へ提出します。

納税地は自宅、居所、サロン開設場所のなかで、どこでも構いません。

ポイント解説|開業届ってどう書くの?

基本的には開業届の項目を埋めていけばいいのですが、順番に確認していきましょう。

1.提出する税務署名を記入。
2.提出日を記入。
3.納税地を記入。
4.納税地以外の住所地等があれば、その下の欄に記入。
5.氏名と生年月日を記入。
6.氏名の右側には個人の印鑑、または屋号印を捺印。
7.氏名欄の下に個人番号を記入。
8.新規開店になるので届出の区分は「開業」を〇でかこう。
9.所得の種類は「事業所得」を選択し、開業日を記入。
10.「開業に伴う届出書の提出の有無」は、上が有、下は無とするのが一般的。
11.最後に事業の概要を記入。

②個人事業開始申告書

個人事業開始申告書とは、個人事業主として事業を開業する際に申告するものです。

開業届と同じく、サロンを開いたあとに提出が必要な書類になっています。

個人事業税って絶対に支払うの?

個人事業主として店を営む場合、個人事業税という税金が課されます。

サロンは美容業であるため、5%の税率となっています。なお、必要経費や控除を差し引いた事業所得が、38万円を超える場合は課税対象となり、確定申告が必要です。

原則として年2回納期があり、8月と11月です。税事務所または支庁宛に納税通知書を用いて支払います。

どこへ出すの? 期限はある?

期限は、事業を開始した日から15日以内です。所轄の税事務所へ提出します。

ポイント解説|個人事業開始報告書ってどう書くの?

ここからは、個人事業開始申告書の書き方についてのご紹介です。

1. 事務所の項目の左側新(変更後)というところに、サロンの所在地・名称・事業の種類を記入。
2.事業主の項目にあなたの住所・氏名を記入。
3.開始日を記載し、事由は「開始」を〇でかこみます。
4.署名・捺印をして終了。

自宅サロンにおすすめのは青色申告?白色申告?

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青色申告、白色申告という言葉を聞いたことはありますか? 確定申告に関する言葉なのですが、違いまで理解できている方は少ないかもしれません。

青色申告とは一定水準以上の記帳を行ない、その記帳を基に正しく申告をする場合に、より有利なあつかいをうけられる制度です。

一方白色申告は、簡易な方法で記帳を行ない申告を行なう制度になります。

では今回のように、自宅サロンを開くのではどちらの申告書がいいのでしょうか?

自宅サロンを開くならダンゼン、青色申告がおすすめ!

今回のように自宅でサロンを開業するのであれば、間違いなく「青色申告」がお勧めになります。なぜならば、青色申告には以下3つの特別制度があるからです。

・「青色申告特別控除」:最大で65万円の控除が受けられる。
・「青色事業専従者給与」:家族に支払った給料を経費としてあつかうことができる。
・「貸倒引当金」:赤字を翌年以降に繰りこせる。

青色申告をすることで、経営をする際の金銭面の補助を受けることができます。白色申告より有利なあつかいを受けることができ、結果的に節税にも繋がるでしょう。

青色申告承認申請書を提出しよう!

青色申告を行なう方はまず、「青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。

期限は、青色申告をしようとしている年の3月15日までです。なお、今回のように新たに事業を開始する際は注意する点があります。

その年の1月16日以降に開業する場合は、開業後2か月以内に提出をしなければいけません。記入方法は、開業届と似ている部分が多いため一緒に記入してしまいましょう。

なお、「青色申告承認の取り消しを受けたことがあるか」はなし、最後に簿記方法を選択します。65万円の特別控除を目指す方は、複式簿記を選んでください。

家族が働く場合はコレも! 青色事業専従者給与に関する届出

先ほどご紹介したように青色申告を行なう事業者は、家族に支払った給料を経費として計算することが可能です。

これを行なうためには「青色事業者専従者給与に関する届出」を必ず提出する必要があります。提出がなかった場合、無効になってしまいます。

提出期限は、青色申告承認申請書と同じです。さらに、新たに専従者ができた際は、その日から2か月以内に提出しましょう。この書類も開業届と似ているため、一緒に記入するのが吉。

氏名や職業欄の下は「定めた」に〇をし、専従者の氏名と給与を支払い始める日付を記入しましょう。

開業してから慌てない! 必要な道具を準備しよう

アイリスト_モアリジョブ
サロンを開店してからあわてないよう、必要な道具はあらかじめ用意しておきましょう。

一般的にリムーバー・エクステ・グルー・テープ・ツイーザーなどが必要機材として挙げられます。大きな機材が必要なく、初期費用は少なくてすむため、用意するのを忘れないようにしてください。

気になる…開業費用はどれくらいかかる?

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自宅でサロンを開業するためにはいくら必要なのでしょうか? おもに、開業資金としては、内装費や必要な道具の購入費用があります。

リフォームによっては高額になることも

自宅をサロンとして使用する場合も、構造基準を満たさなければ、リフォームを行なう必要があることはお話しました。

そのため、思いのほか改装費用が高額になることもあるため、注意が必要です。

愛されるサロンづくりのポイント4つ

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せっかくサロンを始めるのであれば、他店よりも選ばれ、愛されたい店にしたいものです。最後に、愛されるサロンづくりのためのポイントを4つご紹介します。

①便利な決済方法を導入しよう

便利な決済方法を導入しましょう。

今や現金決済のみの店舗は時代遅れになりかねません。ニーズに合ったクレジットカードやスマホ決済なども導入することで、お客様もリピートしてくれるかもしれません。

②SNSやブログを利用しよう

SNSやブログで積極的にお店のPRを行なうことも大切です。

インスタグラムやブログを頻繁に更新し、お客様からの支持と注目を集めましょう。

③ここだけ! の強みを持って

技術や店舗の雰囲気、料金など他店と比較されることも少なくありません。

ここだけは負けない、という強みを持ちましょう。

④リピートされるサロンを目指そう

新規のお客様はもちろん大切ですが、既存のお客様がリピートしてくれるかどうかで売上も変わります。

お客様が求めている知識や技術がそなわっていれば、お客様も満足してくれてリピートしてくれるようになるでしょう。

忘れるとタイヘンな手続きも! あわてず準備しよう

自宅でサロンを開業するためには、いくつか書類を用意したり保健所に足を運んだりしなければならず、中には忘れてしまうと後々大変になる手続きもありました。

夢であるサロン開業だからこそ、しっかりと下調べを行なうことが大切です。

ここで学んだことを活かし、漏れがないようにしっかりと準備をし、素敵なサロンを開業してもらえたらと思います。

出典元:
厚生労働省健康局生活衛生課長(https://www.mhlw.go.jp/
東京都福祉保健局(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/
国税庁(http://www.nta.go.jp/
東京都主税局(http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/kojin_ji.html

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