美容師のキャリアにも役立つ!着付けの資格について

美容師が取得しておいて役立つのは、カットやメイク関連の資格だけではありません。着付けの資格も美容師のキャリア形成で可能性を広げます。しかし、着付けの資格の存在や取得方法を知らない美容師も多いでしょう。また、着付けがどうして美容師に役立つのかもあまり知られていません。仕事の幅を増やしたいなら着付け資格に挑戦してみるのもおすすめです。ここでは、着付けの資格の詳細や美容師にとってのメリットを紹介していきます。

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着付けの資格って何のこと?どいやって取得するのか

「着付けの資格」とは正式名「着付け技能士」のことです。全日本着付け技能センターが発行している着物の着付けについての技能検定をクリアし、取得できる資格です。検定では着付けの「実技」と「知識」の両方を問われます。着物の魅力を深く理解していなければ合格できないので十分な勉強が必要です。

着付け技能士には「1級」と「2級」に分かれています。より難易度が低いのは「2級着付け技能検定」ですが、それでも覚えることは多く、予習なしで合格できるレベルではありません。検定では「筆記試験」にて、着物の名称、たたみ方、着付けのマナーや歴史などを出題されます。着物は形や柄、素材などによって細かく名称が分かれており、これらを暗記するだけでも一苦労です。

検定では筆記と「実技」がセットになっています。2級の実技で対象になるのは浴衣、街着、付下げ、訪問着、付下げ訪問着といった着物です。毎年全ての着物の着付けを行うわけではなく、実施年度によって指定される着物は変わります。受験者は制限時間以内に正しくモデルに着物を着付けなくてはいけません。審査基準として見栄えの美しさ、手順、手つきなどはもちろんですが、帯の結び目などをセンチ単位で計測される場合もあります。規定の長さを超えても足りなくても減点なので、受験者は事前に「検定における実技の寸法」を調べておく必要があります。なお、実技用のモデルや着物は受験者が自ら調達するのが決まりです。

2年以上の実務経験、あるいは2級技能士として1年以上の実務経験を積み重ねてようやく「1級技能検定」の受験資格が得られます。1級の検定でも「筆記」と「実技」で構成されているのは2級と同じです。ただし、出題範囲はより広く、深い知識から選ばれています。そして、実技では難易度が2級よりも格段に上がります。対象の着物が浴衣、街着、付下げ、訪問着、付下げ訪問着、色留袖、黒留袖、中振袖、紋服(羽織・袴)に増えるうえ、制限時間は50分しかありません。もちろん、仕上がりをチェックする基準は2級よりも厳しくなっているため、「要領」と「正確性」を両立させる必要があります。技能検定の過去問は技能センターホームページからも確認できますが、実技に関してはとにかく実践を重ねることが最高の対策になるでしょう。

資格を取ったら仕事の幅は広がるのか

着付け技能士は「国家資格」であり、権威と信ぴょう性を持っている資格です。そのため、就職活動や転職活動で着付け技能士をPRすると、さまざまな業務を任せてもらえます。着付け技能士が活躍するのはなんといっても「着付けをしてほしいお客様」向けの仕事です。成人式になれば毎年、多くの新成人が振袖に身を包みます。しかし、成人式限りの服装であるために自ら着付けを覚えようとしない新成人は多く、着付けを行ってくれる人が必要になります。結婚式もまた、着付け技能士が活躍できるイベントでしょう。和服の参列者のために着付け技能士が招かれたり、参列者自ら着付け技能士のいるサロンを訪れたりします。写真のスタジオ、モデル撮影の現場などでも着付け技能士の需要があります。長い間残る写真で着物を着るのに、素人の着付けでは心許ないものです。信用できる技能士に美しく着付けてもらいたいと考える業者は多いでしょう。

着付け技能士は「教育者」としても働き口を見つけられます。着付けを学びたい人のためにカルチャーセンターなどで講師となり、着物の知識を伝えていきます。美容関係者以外でも「着付け」は非常に注目されている文化です。日本の伝統として着付けに触れたい人もいれば、女子力を高めるために着付けを学びたい人もいるでしょう。また、趣味として着物に親しんでいる人も多く、「着付け」を正しく教えられる人は引く手数多なのです。

着付け技能士の資格がなくても着付けは学べる、という意見もあります。また、趣味で着付けを学んでいるだけでも技能士と同等の知識を得られはするでしょう。しかし、着付け技能士は「センチ単位」の美しさにこだわり抜き、検定をパスしてきた有資格者です。見せ方を知り尽くしているという意味では技能士の方が一般人よりも優れているでしょう。また、技能士は「着付けさせできればいい」のではなく「スムーズかつ美しく」着付けができるプロフェッショナルです。職業として他人に着物を着付けるなら信頼されやすいのは技能士でしょう。サロンに就職するときも「着付けが趣味」とアピールするのと「着付け技能士の資格がある」とアピールするのでは大違いです。着物が好きなら着付け技能士を目指して損はありません。

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着付けの資格を活かせる仕事!美容サロンで役に立つ?

着付け技能士として働くには、テレビ局、映画撮影所、結婚式場などの職場があります。しかし、これらの職場は絶対的な募集人口が低いために就職は困難です。そもそも、フリーランスのスタイリストと単発的に契約をして仕事をまわしているケースも多く、常に求人が出ているとは限りません。技能士におすすめなのはやはり美容サロンでしょう。

美容サロンに就職するメリットとしては、まず募集の多さです。近隣での募集が見つかる可能性も高く、上手く行けばスムーズに採用してもらえるでしょう。次に、「着付け技能士の資格を持った美容師」という肩書きがライバルに差をつけられる点です。美容師を目指す人は少なくなく、美容師の就職・転職活動では数え切れないほどのライバルがいます。何か秀でた部分がなければライバルに数少ない募集枠を奪われてしまうでしょう。「着付け技能士」という国家資格はライバルに差をつけられる武器となります。そして、サロン側でも「着付け技能士」を必要としているケースがあります。成人式や結婚式で活躍できる着付け技能士はサロン側からすると頼もしい存在です。着付け技能士のいるサロンでは、結婚式に向かうお客様がカットからヘアアレンジ、着付けにいたるまでまとめてオーダーしてくれる確率が高まります。イベントに便乗して、着付け技能士はサロンに利益をもたらしてくれる資格なのです。

しかし、サロンの中にはそもそも「着付け」まで業務に含めていない職場もあります。せっかく着付け技能士の資格を持っていても活用する場がなく、不満に思う美容師はいるでしょう。そんなときは本格的に転職を考えてみるのも1つの選択肢です。あるいは、現在の職場で待遇に不満がある美容師は着付け技能士を目指してみましょう。店に貢献できるポイントが増えて待遇が改善されるかもしれませんし、他の着付け技能士を求めているサロンへ好待遇で転職できる確率が生まれます。

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