お客様が心地よく過ごせる隠れ家サロン『KONRON』#2
カラフルでレトロな雰囲気が魅力的なヘアサロン『KONRON(コンロン)』。サロンは完全予約制にし、お客様一人ひとりと向き合う時間を大切にしています。後編では、代表の桃野功一郎さんにサロンワークで実践されていることやスタイリストを目指す人へのメッセージ、『KONRON』の今後について伺いました。
カラフルでスタイリッシュ!心地よさを追求した空間
—-個性的な内装が魅力的ですが、ご自身でデザインされたのでしょうか?
「内装をお願いしたデザイナーさんと一緒に考えました。イメージは“70年代ブラックミュージックの裏ジャケ”。オープンから3回リニューアルしているので、壁の色などは当初から変わっていますが…。独立前に働いていたサロンでデザインを担当させてもらったときに、真っ白の内装にしたんです。その反動からか、自分のサロンは色をアクセントにしたいと思って、こういう雰囲気になりました」
—-シャンプー台を設置している空間が部屋のようですね
「扉はありませんが、個室のような空間にしたいなと思って。シャンプーをしているときは目を閉じているので、シャンプー台が横に並んでいると、隣の音や人の気配が気になるかな?と。それで、個室のようにすればリラックスしてもらえるんじゃないかと考えました。よりリラックスできるように、なるべく同じ時間帯に2人以上は入れないような配慮もしています。そこも完全予約制の魅力ですね」
ていねいなカウンセリングでお客様からの信頼を得る
—-サロンワークで気を付けていることはありますか?
「技術面はもちろん、施術前のカウンセリングにも力を入れています。大事なのは、髪に関する悩みをとことん聞くこと。カウンセリングを早く終わらせようという考えはまったくないので、とにかく聞き出します。美容師は“見えないもの”をお客様に提供し、お客様はその“見えないもの”を信じて身をゆだねないといけない。信頼関係が成り立たないとできないことだと思うので、お互いに納得できるまでカウンセリングをします。自分のエゴだけでお客様のヘアスタイルを決めるのではなく、“お客様の意向が9割、自分のデザインが1割”というのを常に心掛けています」
—-印象的だったお客様とのエピソードがあれば教えてください
「なんということはない定番のボブにカットしたお客様が、できあがったスタイルを見て『やっぱり桃野さんっぽい!』って言ってくれたんです。これまでの経験で身に付けてきた自分らしいデザインというのが、ちゃんと伝わっているんだなって感じられてとてもうれしかったです」
—-自分のセンスを磨くために実践していることはありますか?
「雑誌は目を通すようにしています。正直、年を重ねるにつれて、若い世代の感覚が分からなくなってきているというのがあります。何がかわいくて、何をかっこいいと感じているのか。最新のスタイルを知るためにも、なるべく読むようにしています。あとは、映画を週に一本観ています。自分が好きなスタイリストのインタビュー記事で、“年間300本の映画を観たら、違う自分になれる”と先輩に言われ、その人が実践したというのを読んだんです。要は、映画のなかにデザインのヒントが隠されているっていうことかと。ファッションやヘアスタイルを意識して観ていると、勉強になります」
壁にぶつかっても前向きにやり続ける
—-これからスタイリストを目指す人へメッセージをお願いします
「スタイリストになってからが、本物の美容師だと思います。スタイリストになってお客様を担当しないと、楽しみやよころびも大きくなっていかない。アシスタントは、先が見ない状態で働かないといけないので大変ですが、やり続けることが大事。アシスタントが辞める理由として、“仕事が自分に合わない”という理由が多いのですが、それって自分で決めることではないと思うんです。自分で決めつけてしまうと、そこから先に進めなくなってしまう。とにかく迷わずに、ポジティブに仕事をする。そのうちに見えてくるものが必ずありますから」
—-最後にこれから『KONRON』でやっていきたいことを教えてください
「今までもこれからも、当たり前のことを当たり前にやり続けていくことかなと思います。仙台にこれだけサロンがあるなかで、選んでくれた方に真摯に向き合う。それしかないですね。お店の規模を大きくしたいとかは考えていなのですが、“おもしろいこと”をやろうとは常日頃、考えています。美容に関わらず、音楽イベントとかもやっていけたらいいですね。お客様がちょっとでも楽しいと思ってもらえる時間を提供できたらうれしいです」
▽前編はこちら▽
お客様との時間を大切にするプライベートサロン『KONRON』#1>>
Salon Data
住所:宮城県仙台市青葉区一番町1-5-16 SE BLD.1F
TEL:022-265-1669