かっこよくて、可愛くて、身近に感じられる発信を!インスタグラムを活用して集客に成功した『ISETAN MiRROR Make & Cosmetics』の魅力を伝えるPR方法に迫る
お客さま目線の店舗運営で人気を集めている『ISETAN MiRROR』。若者には手が出づらいイメージがあるラグジュアリーコスメを扱っているにも関わらず、20代前半のお客さまも多く足を運びます。安定した集客に成功している背景には、的確なコンセプトの設定による発信や、身近にあるアイテムを使いひと工夫を加えた撮影術がありました。
後編では魅力が伝わるPR法に迫ります。
親近感が湧く発信の秘密とは?
————お店をPRするための発信の仕方で、こだわりがあれば教えてください。
「『かっこよくて、可愛い、けれど身近に感じられる』というコンセプトに沿ってインスタグラムを投稿しています。伊勢丹ブランドなのでモード感を残すことは大切ですが、強調しすぎると一般の方に興味を持っていただくことが難しくなります。そこで、素敵ではあるけれど『もしかしたら、自分でも撮れるかもしれない』と感じるような写真を意識しているんです。親近感が湧けば、お店に足を運ぶハードルが下がりますからね」
————「親近感が湧く発信」をするために工夫していることはありますか?
「発泡スチロールなどの手軽に手に入る素材を使い背景を作ることです。また、写真もプロのカメラマンではなく『ISETAN MiRROR』のPR担当(トランジット ジェネラル オフィス PR:9月現在)が撮っています。今は自分のSNSに化粧品の写真を投稿したいと思っている方がたくさんいるので、身近でよく見るアイテムを使うことで『私もこんな写真を撮って発信したい』と興味を持っていただくことができるんです。広告用に美しいセットを組んだ写真は、SNSの場合はお客さまと距離ができてしまうため、視聴者目線に立った発信は大切だと思います。他にも、化粧品のテーマに合わせることも意識しているポイントです」
世界観を意識した発信でファンを獲得
————「化粧品のテーマに沿った発信」について教えてください。
「以前に『シュウ ウエムラ』さんがスーパーマリオとコラボした化粧品を発売した時は、マリオのおもちゃを使ってゲームの世界観を作りました。他にも『BOBBI BROWN』さんの『ビックアップル』というリップの投稿では、小さな買い物かごとリンゴのフィギュアを使いコンセプトが伝わるように工夫しましたね。ちなみにインスタグラムの発信でいえば、最近はライブ配信をしてメイクのポイントを解説しています」
————インスタライブでは、どのような内容を発信していますか?
「私ともうひとりの男性スタイリストで月に2回ほど配信しています。店頭でお客さまから聞いたお悩みで多かったことをテーマにしており、先日はアイブロウのきれいな描き方について解説しました。まだ始めたばかりということもあり、リアルタイムでの視聴者は100人ほどでしたが、配信後も動画を見られるように設定したところ24時間後には4,000人ほどの方に見ていただけました。これからは、さらにマニアックな題材を取り上げるなど力を入れていきたいと考えております。ちなみに、インスタグラムを開始した当初はそれほど熱心に取り組んでいたわけではなく、フォロワーは3,000人ほどでした。しかし、こだわって投稿を続けたところ1年間で1万人以上のアップに成功。いまでは3万2,000人にまで増加しています」
『ISETAN MiRROR』独自の共感を生むメインビジュアル
————SNSを活用した発信以外で、PRで力を入れていることを教えてください。
「春夏秋冬で打ち出しているメインビジュアルにはとくに力を入れています。大きなポスターや宣伝用のショートムービーに使用されるビジュアルで『ISETAN MiRROR』独自のメイクアップを発信しています。こだわりのポイントがいくつかあり、まずはこれからフィーバーしそうな若手のモデルを起用することです。この前は雑誌などで注目を浴び始めている16歳のモデルさんに出演してもらいました。また、コスメ自体にスポットを当てた映像ではなくアイラインを引いている目元や、リップを塗っている口元に焦点を当てるなどファッションの宣伝に近い映像を作っていることもこだわりです。さらにモデルさん自身にメイクをしてもらい、その様子を映すことも意識しています。お客さまが映像を見た時に『自分でもできるかもしれない』と思わせることができるからです。メイクアップアーティストが化粧を施している映像よりも、共感を生みやすいと思いますね」
魅力が伝わる発信術の極意
細かな工夫を重ねることで地道にファンを増やしてきた『ISETAN MiRROR』。魅力が伝わる発信術をまとめると下記の3つでした。
1.コンセプトを設定した発信で魅力を伝える
2.身近にあるアイテムを使い、投稿にひと工夫を加える
3.お客さま目線を意識した、共感を生む発信を心掛ける
オリジナル商品の開発も行っている『ISETAN MiRROR』。とくにコットンは、長年使い続けるお客さまが多いロングセラー商品です。成果を上げるお店の作り方や効果的な発信術を学びたい方は、ぜひお店に足を運んでみてください。
▽前編はこちら▽
ほしいときに、好きなように、ほしいものだけ!セミセルフ方式の採用でお客さまから支持を集める『ISETAN MiRROR Make & Cosmetics』の経営術>>
Salon Data
ISETAN MiRROR 東京ミッドタウン日比谷店
住所 東京都千代田区有楽町1-1
TEL 03-6812-7157
URL http://isetanmirror.com/