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学び・キャリア 2019-10-18

独立を目指すあなたへ vol.4【PearL MATSUさん】#2

「独立」を経験した先輩たちの話から、キャリアプランを学ぶ本企画。前編につづき、「PearL」の代表・MATSUさんにお話を伺います。お店を持つために前サロンのオーナーと話し合いを続けるなかで、結婚を機に「独立」について考え直したというMATSUさん。

後編では、立ち上げた「PearL」について。6年目を迎えたサロンの今とこれからのことをお伺いします。

ひとりでも、みんなでも。輝きが連なるサロンへ

ヘアサロン「PearL」代表のMATSUさん。開業した「PearL」は、今年6年目を迎え、ますます成長を続けている。

――オープン後、大変だったことは何ですか?

大変だなと思うことは、正直まだそんなに感じていません。全部、責任をもってやらないといけないと思って始めたので、今のところ許容の範囲内というか…。たぶん、もっとお店が大きくなってくると出てくるのかな。今7人でやっているので、基本的には自分の手の届くところに全部あるんです。これが、人数が倍になったりして、コミュニケーションが取れなくなってきたりすると、難しくなるかもしれないです。

――今後、お店を大きくする予定は?

先日1人スタイリストデビューして、近いうちに2人デビューできそうなんですよね。今の店舗は正直いっぱいいっぱいになってきているので、お店を大きくしていくことも頭の中に入れながら働いていかないといけないなと思っています。みんなに活躍できる場を作るのも、オーナーの仕事ですから。若い子たちには、僕たち上の人間が20代~40代の間で感じたことを、20代のうちに経験させてあげたいなと思ってるんです。技術的なところはもちろん、金銭的な面や気持ちの充実度とか、そういう「美容師の良さ」を若いうちに感じて欲しくて。

――それはなぜですか?

美容師って、若いときがつらいって思われがちなんです。修行期間が長いとか、お給料が少ないのに拘束時間が長いとか…。でも、ある程度を過ぎるとすごく楽しい。僕たちの20年くらいをギュッとまとめた時間軸で動いていたら、楽しいところも感じられるんじゃないかと。せっかく美容師を目指して、うちのサロンに来てくれたんで、一人前になって美容師を楽しんでほしいですよね。

デビューを目指し、朝から練習に励むスタッフ。スタッフ同士の仲が良く、ホスピタリティを感じる接客もサロンの魅力。

――教育面で大切にしていることは何ですか?

自分のことだけじゃなくて、もう1人でも誰かのことを考えて、仕事をすることは伝えています。お店のことを考えて仕事をするのと、自分のことだけ考えて仕事をするのでは、実力もステージも変わってきます。仕事って、自分のことばかり考えがちなんですけど、隣にも切磋琢磨している仲間がいる。せめてその一人を助けられるように考えてみよう、それが難しかったら「MATSUさんならどうするかな」とか、だれかを思い浮かべてみようと。そういう、人と人のつながりって大切だと思うので。後輩に見られている分、僕たち上の人間も「ちゃんとしなくちゃ」と思いますしね。

――「つながり」というところを大切にされているんですね。

お店のコンセプトでもある「パール」って、1個でも輝けるし、いっぱい連なっても輝けるんですよね。1人が2人を輝かせる、2人が10人を輝かせる…、そんなふうに輝きがつながっていくようなサロンでありたい。1人でも輝けて、その輝きをつなげていけるような、そんなスタッフでありたいし、そんなお客様が増えたらいいなと思っています。

ひとりひとりと愛をもって向き合うこと

アートディレクターのCHIEさんとはご夫婦。サロンでは、CHIEさんがデザイン面を担い、MATSUさんが全体の統括をしている。

――「つながり」という点では、前サロンとの良好な関係もそうですね。

ありがたいことに、今でも師匠と仲のいい方々からもご指導をいただいたりします。僕の場合は、師匠がすごく良くしてくれたので、その恩を仇で返すのは絶対イヤだったから、辞めるときもとことん話しましたし、できる限り意向を汲んだつもりです。それが筋だと思うし、恩を仇で返すといつか自分に返ってくると思うので。でも、他のオーナーさんは、そんなに良くしてくれなかったりするのかな。切りたくなる縁もあるとは思うので…。そういう意味では、自分はラッキーだったなと思います。

――オーナーと良好な関係を築く秘訣は何だと思いますか?

何だろうな…。とりあえず一生懸命やってましたね(笑)。師匠の意図を汲んで後輩に話したりとか、嫌われるような役も率先してしていたかな。あと、師匠ときちんと言い合える関係づくりも大切ですよね。たぶん、今までのどのスタッフよりも怒られていたけど、2人でお酒を飲みに行くことも多かったりして。僕の場合、そういう席が平気だったからで、お酒を飲めばいいって話じゃないと思うんですけど(笑)。そもそも、師匠を尊敬してないと、関係は築けないですしね。尊敬する人の下で働ける「ご縁」を、自分で切らないように心がけることは、大切かもしれません。

――それには、どうしたらいいと思いますか?

口にするのが難しいんですけど…、やっぱり、自分本位にならないことかなと思います。そういう姿勢って、対オーナーだけじゃなく、お客様にも伝わりますよね。どんなことも本質は1:1の人とのつながりなので。ちゃんと、誠意というか、愛をもって向き合っていくといいんじゃないかと思います。

独立を目指すあなたへ

「人との関係の本質は1:1。それは、今いるサロンでも、これから作るサロンでも同じです。師匠との縁、スタッフとの縁、お客様との縁…。そのご縁を自分から切らないためにも、自分本位にならず、恩を仇で返さない心がけが大切だと思います。きちんと愛をもって向き合うことで、そのご縁がつながって、自分を助けてくれるときが来るんじゃないでしょうか。」(PearL 代表 MATSUさん)

▽前編はこちら▽
独立を目指すあなたへ vol.4【PearL MATSUさん】#1>>

取材・文:山本二季
撮影:高嶋佳代

Salon Data

PearL(パール)

住所 東京都渋谷区恵比寿西1-32-3 トラッドゴード代官山C
TEL 03-6455-3038
URL http://www.pearl-salon.com/

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