高難易度の技術を徹底的に見える化。売上200万円アップも実現させたロングハイレイヤーの新基準|呉 等至さんインタビュー
今、レイヤーの需要が高まっています。しかし感覚的に習得している人も多く、再現性が安定しない、教えるのが難しいと悩む声も少なくありません。
そんななか、技術の「見える化」と「言語化」によって、難易度の高いロングハイレイヤーを誰でも理解できる形へ落とし込んでいるのが、「DECO」代表の呉等至さんです。
今回は呉さんに、レイヤーカットをシンプルに理解するための考え方や、初心者でも再現しやすくなる「角度」の理論について伺いました。さらに後半では、SNS総フォロワー数200万人超えを実現した発信術についてもお話しいただきます。
「DECO」代表
呉 等至さん

山野美容専門学校卒業後、都内有名技術サロン「MINX」に入社。3年半勤務したのち渡英し、ヴィダルサスーンで技術を学ぶ。帰国後は都内サロンを経て、2012年に渋谷で「DECO」を出店。現在は「Rohe」、「Kurt」、「See」を含む4店舗を展開している。
レイヤーカットを中心とした再現性の高い技術教育に定評があり、国内外でカット講師としても活躍。SNS総フォロワー数は200万人を超える。
https://www.instagram.com/deco_kure/
感覚ではなく「基準」で切る。ロングハイレイヤーを見える化

――呉さんが提唱する「ロングハイレイヤーの新基準」とは、どういった技術なのでしょうか。
ロングハイレイヤーを経験の浅いスタッフでも習得できるよう、「見える化」と「言語化」を徹底した技術です。
従来のレイヤーカットは、展開図を用いて学ぶことが多く、初心者にとってはかなり難易度が高い技術でした。とくにロングのレイヤーは、髪を持ち上げて空中で切るような感覚になるため、ボブのように髪が下に落ちた状態で切るスタイルとは違い、切った髪を下ろしたときにどんな形になるのかが分かりづらいんです。
つまり「今どこを切っているのか」、「落としたときにどうつながるのか」が見えにくい。そのため、アシスタント教育でも苦戦する場面が多くありました。
そこで僕は、「鼻先の延長線上まで135度で引き出す」といったように、感覚ではなく「基準」で切れるよう整理していったんです。
たとえばサイドオーバーを135度で引き出し、短い部分から長い部分までスライドカットでつなげていく。そうやって「どこに引き出し、どの角度で切れば、髪を下ろしたときにどうつながるのか」を見える形にしていきました。
その結果、初心者でも再現性高くロングハイレイヤーを習得できるようになったと思います。
――なぜこの技術を確立しようと思ったのでしょうか?
背景として大きかったのは、ここ数年でレイヤースタイルのニーズが急激に高まったことです。
以前は重めのロングが主流でしたが、最近は韓国ヘアの流行もあり、顔周りにしっかりレイヤーを入れるスタイルが増えてきました。実際、インスタグラムでレイヤーカットの投稿をすると、かなり大きな反響があったんです。
世界的にもレイヤーへの注目度が高まっているのを感じて、「これからはレイヤーの時代になる」と思いました。
一方で、実際にアシスタントへ教えていると、レイヤーだけはなかなか感覚が伝わらない。
切った瞬間はよく見えても、髪を下ろすと左右がズレていたり、思った形につながっていなかったりする。特にロングウィッグは高価なので、初心者が数をこなして練習するのも簡単ではありません。
「どうすればもっと分かりやすく伝えられるのか」を毎日試行錯誤していました。
僕の伝えていることは、ベテランの美容師からすると、「当たり前」のこと。でもその当たり前を初心者にどう伝えるかが、一番難しいんです。
以前は僕自身も感覚的にやっていた部分がありましたが、セミナーやSNS発信を通じて、「人に伝える」機会が増えたことで、それをきちんと言語化する必要が出てきました。
そうやって試行錯誤を重ねながら、今の形にたどり着いたのがここ1年くらいですね。
――この技術を身につけることでのメリットは?
最短できれいなレイヤーが切れるようになることはもちろんですが、教育をする側の人間がこの基準を身につけることでスタッフ育成が圧倒的にスムーズになります。
今、美容師の教育に携わっているのは30〜35歳以上の世代が多いと思うのですが、その世代は、展開図などを使ったガチガチの基礎理論で育ってきています。でも、そのままの形で今の若い世代に教えても、なかなか伝わりづらいんですよね。
だから僕は、「このスタイルなら、この位置、この角度」というように、共通言語として整理することを意識しています。
教える側も感覚だけで説明しなくて済みますし、学ぶ側も「なぜこうなるのか」を理解しながら進められる。そこはかなり大きいと思います。
実際に、うちのサロンではデビューして半年ほどのスタッフが、このレイヤー技術を武器に月の売上が200万円も伸びたケースもありました。
今の時代は、レイヤーを求めるお客様がとても多いです。そのニーズに対して、再現性高く応えられる技術を持っていることは、大きな強みになると思います。
特化型では天井が見えている。オールマイティな技術の柱として

――呉さんの理論だと、どのくらいで技術が習得できるのですか?
30人くらいモデルさんを切れば、だいたい感覚がつかめるようになると思います。
もちろん個人差はありますが、そこまでいくと「こう切れば、こうつながる」というイメージが頭の中に入ってくるんですよね。
――技術を学ぶ上で心がけるポイントは?
魔法のような近道はなくて、やはり練習は絶対に必要です。誰かの技術を見るだけではなく、まずはウィッグを切って、「こう切れば、髪がこう動く」という感覚を自分の手で理解していくことが大切です。ウィッグで流れや切り口をつかめたら、次はモデルさんをカットする。そうやって段階的に経験を積み重ねることで、初めて自信を持ってお客様に提案できる技術になっていくと思います。
とくにロングハイレイヤーは左右のズレが出やすい技術です。ただでさえ、カットは右側を切るときと、左側を切るときで手の動きがまったく違います。さらに、多くの人は鏡越しではなく、直接手元を見ながら切っているため、自分では同じように切っているつもりでも、立ち位置や手の角度、切り口にズレが生まれてしまうことがあります。
だからこそ、ウィッグ練習の段階で、自分が見えている景色と実際の仕上がりの違いを客観的に確認しながら修正していくことが重要です。
その感覚が身についてくると、再現性はかなり高くなっていくと思います。
――呉さんはインスタグラムのフォロワー数が現在、200万人を超えていらっしゃいますが、発信面では何か心がけていることはありますか?
僕自身は日本語だけで発信していたころは、フォロワー数が4〜5万人ほどで止まっていましたが、そこから、「言葉が分からなくても楽しめる動画」を意識するようになり、バズった国の言語をキャプションに追加するなど試行錯誤を重ねた結果、世界中から見てもらえるようになったんです。
今の時代、ショート動画の活用は不可欠です。ただ、感覚だけで投稿していても伸びない。大切なのは、ちゃんとデータを見ることです。
たとえば、冒頭3秒でどれだけ視聴者を引き込めたか。どこで離脱されたのか。視聴維持率はどうか。そういった数字を見ながら、改善を繰り返しています。
動画は、なんとなく作っているだけでは伸びません。
だから、「なぜこの動画は伸びたのか」、「なぜ途中で見られなくなったのか」を分析して、少しずつブラッシュアップしていくことが大事だと思っています。
また、ひとりで考え込まないことも重要です。
僕のサロンでは、アシスタント同士でSNSミーティングをしていて、「この動画のここがよかった」、「この見せ方は分かりやすかった」など、みんなで意見を出し合っています。
――最後の質問になりますが、レイヤーのニーズはこれからも続くと考えていますか?
流行は巡るものですが、なくなるというより、「蓄積」されていくものだと思っています。昔はウルフやショートが流行っていましたし、その時代ごとのトレンドはあります。でも、そこで生まれた技術は消えるわけではなく、今後も美容師の武器として残り続けていくはずです。
そのうえで、今後は美容師が「何かひとつの技術に特化する」だけでは生き残るのが難しくなっていくとも感じています。
――特化型の美容師さんが増えていると思いましたが、生き残りが難しいのですか?
ええ。技術の特化型だけでは、天井が見えてきてしまっている部分があると考えています。もちろん強みを持つことは大切ですが、最終的にはお客様1人ひとりに合わせて提案できるオールマイティさが必要になるはずです。
とくに今の若い世代のお客様は、本当に目が肥えています。「この人なら一生任せられる」、
そう思ってもらえる美容師になるためには、1つひとつの技術をきちんと言語化し、自分の中に積み重ねていくことが大切ではないかと思います。
■「ロングハイレイヤーの新基準」を身につけるべき3つの理由
1. 感覚ではなく「基準」で切れるため、再現性が高い
2. 教えやすく、教育の共通言語になる
3. 今後の美容師に求められる「レイヤー需要」に対応できる
呉さんの技術を直接学べるチャンス!
今回お話を伺った呉さんの、ロングハイレイヤーの新基準。その技術を余すところなく学べるオンラインセミナーのHAIRCAMPにて開催が決定!
何度も繰り返し視聴可能な録画配信で、一流の技術をあなたのものに。 お客様を笑顔にするための、本物の技術を学びたい方は、この機会を絶対にお見逃しなく。
【日時】 2026年5月25日(月) 20:00~22:00

>>“難しい”を終わらせる|キレイに繋がるロングハイレイヤーの新基準


.png?q=1)
.png?q=1)
.png?q=1)
%20(8).png?q=1)