「現場で働く人こそブランドを作る」逆三角形型の組織図で強い組織を形成する、『LUSH』の人材育成術に迫る
野菜や果物、花などフレッシュな素材を使い、すべての商品を手作りしている『LUSH』。その個性的で色鮮やかな商品は、見ているだけで心が躍ります。そんな『LUSH』がファンをつかんでいる理由には、オリジナリティにあふれる商品だけでなく、他の企業とは異なる組織作りがありました。
後編では引き続き新宿店のショップマネージャーを務める飯村麗さんに、人材育成の秘密についてお話しを伺います。
お客さまの一番近くにいる店舗スタッフを何より大切に
————人材育成面で心掛けていることがあれば教えてください。
「現場で働くスタッフを一番大切にすることを心掛けています。もっともお客さまの意見を聞いているのは店舗スタッフですから、その声に耳を傾けることは何よりも重要です。そこで『LUSH』の組織作りは一般的な企業とは大きくことなる、『逆三角形スタイル』になっています。まず一番上にお客さまがいて、その下にショップスタッフ、次にショップマネージャー、オフィスのチーム、一番下にいるのが経営陣です。そして『自分より上にいる人を支える』という考え方がすべての社員に徹底されています」
————具体的には、スタッフの方をどのように大切にしているのでしょうか?
「店舗スタッフの意見に耳を傾け、やりたいと要望があったことはできる限り実現しています。たとえば『売り場のディスプレイを変えたい』という申し出があった場合は、反対することはほとんどありません。現場でお客さまの動線を誰よりも見ているのは、店舗のスタッフですからね。誰もが意見を言いやすい環境が整っていることが、私が『LUSH』で働き続ける理由のひとつでもあります」
コミュニケーションアップの鍵は、変化に気付くこと
————新宿店にはおよそ150名のスタッフがいるとお聞きしましたが、コミュニケーションをとるためのコツがあれば教えてください。
「意見を伝えることが苦手なスタッフの気持ちも汲み取るため、日頃から表情に気を配ることです。そのためシフトに入る前には、全員で顔を合わせる時間を作っています。『LUSH』流のコミュニケーション術は、ネガティブなことだけでなくポジティブなこと、つまりいつもより元気なスタッフにも『何かあったの?』と声を掛けることです。
『LUSH』の信念のなかには、『私たちは、ハッピーな人がハッピーなソープを作ることができる』というものがあり、スタッフがお互いのハッピーに気が付くことでそれが増えていき、幸せになれる商品が作られると考えています。このように日常から密にコミュニケーションをとることで、お客さまが幸せになれる商品やお店が作られるのだと思います」
新宿店を通して、『LUSH』と関わるお客さまを増やす
————飯村さんは長く『LUSH』で働かれていますが、どのようなキャリアを築いてきたのでしょうか?
「元々は店舗スタッフとしてアルバイトで働き、その後オフィスに移りました。プロモーションなどに携わった後に、新宿店がオープンするタイミングでショップマネージャーに就任し現在に至ります。
『LUSH』のチーム作りは、現場の知識を基に経営を行うため店舗を経験したスタッフが他部署に移ることが基本です。今はまだオープンしたばかりなので、当分は新宿店で働くとは思いますが、いつかはここで学んだことを別部署で生かし貢献していきたいと思います」
————最後に、今後の目標を教えてください。
「新宿店を通して新規のお客さまを増やすことが目標です。新宿店は、これまでにない規模感のお店なので、まだ『LUSH』を知らないお客さまに対して、新しいアプローチができるかもしれません。これからも、より多くの方々の生活を少しでも楽しくするために、商品を届けていきたいと思います」
強い組織を作るための人材育成術
「ブランドは人が作る」の精神で、働く人を何より大切にしている『LUSH』。強い組織を作るための人材育成の極意をまとめると、以下の3つでした。
1.お客さまの近くにいる店舗スタッフを何より大切にする
2.スタッフの細かな変化に気が付き、コミュニケーションのきっかけにする
3.店舗スタッフが得た知識や経験を他部署で生かし、ビジネスの可能性を広げる
『LUSH』の雰囲気について、「自分の意見を自由に言い合える環境なので、とても居心地がいいですね」と笑顔で話してくれた飯村さん。お客さまとの距離が近い接客や、フレッシュで良質な商品に触れてみたい方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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