世界旅行も集客方法?『Me Ka Mahalo Pauole』のファンをつかむ極意に迫る
規模感を意識した着実な経営で成果を上げている『Me Ka Mahalo Pauole』。業界の集客方法がSNSメインに移っているにも関わらず、ネットを使った発信にはそれほど力を入れていないとのことです。その理由をオーナーの鎌田さんに聞いたところ「あまり得意ではないんです」とのこと。果たして、どのようなスタイルで集客を行っているのでしょうか?
後編では、集客術や好評のヘアメイクレッスンについて伺いました。
友人関係からスタートできるコミュニティを持つ大切さ
————集客で意識していることはありますか?
「さまざまなコミュニティに出入りすることが大切です。お客さまと美容師ではなく友人としての関係から発展することができるので、SNSで知り合うよりもより深いお付き合いができて良好な関係を築けていると感じています。
実際にこれまでを振り返ってみても、趣味のコミュニティなどで出会った方のほうが、長くサロンに通い続けてくださっていますね。ちなみに最近は時間ができたら、ダンス、ゴルフ、旅行などを楽しんでいて若手時代はバーでバイトをしていました。
いらっしゃったお客さまに、『実は美容師をしています』とお話をするととても興味を持ってくださってご来店につながることも多くて、そのなかの数人はいまでもお店に訪れてくださっています。他にも、世界一周をしている途中に知り合ったお客さまもたくさんいますね」
偶然の出会いはファンをつかむチャンス
————その「世界一周」について詳しく教えてください。
「サロン勤めを辞めてから、ヨーロッパをはじめ中東、アフリカ、南米など世界各地を旅していました。期間はだいたい1年間ほどです。ハサミを持って行ったので、宿泊所の共有スペースや街角でカットをしていると興味を持った方が集まってきて、さまざまな人たちと交流をすることができました。
その時に出会った日本人の方も多くて、帰国後も交流が続いていて今でもサロンにも足を運んでくださっています。バーでのバイトがきっかけになったり、旅先で偶然交流したことでお客さまになってくださったりと、もしかしたらおもしろい出会い方をしたほうが関係は長続きするのかもしれません(笑)。
ちなみに、世界一周中にはジャマイカでナイフを突き付けられて、『金を出せと』恐喝されたこともありましたね。対処方法を用意していたので無傷で逃げましたけど(笑)」
美容師からも好評。ヘアアレンジのマンツーマンレッスン
————サロンで独自に取り組んでいることはありますか?
「ヘアアレンジのマンツーマンレッスンを開催していて、セルフ、ベーシック、スペシャルの3つのコースを設定しています。『セルフコース』は一般の方を対象としたレッスンで、簡単にできるアレンジ方法やその方に似合うメイク術をお伝えしていて好評です。『ベーシックコース』と『スペシャルコース』はプロのヘアメイクを目指す方に向けたレッスンで、内容としては基礎からスタートして上級のテクニックまでを幅広く指導しています。
スクールを始めたきっかけは、『自宅でできるヘアアレンジを教えてほしい』というお客さまの声からでした。そこで一般の方向けのスクールを作ったところ、プロのヘアメイクを目指すフリーランス美容師からも『受講したい』という連絡が入り始めて、徐々に教室の認知が広まっていきました。
美容師からも声が掛かった理由はおそらく、フリーになると指導を受ける機会がほとんどないからです。スクールがあったとしても多くの場合は、集団指導で質問をしにくい環境のため本格的なスキルを身に付けることはなかなかできません。そのため、私のレッスンがニーズに沿っていたのだと思います。実際に受講後にプロとして働き始めた方もいて、本当にうれしいですね」
————最後に、美容業界で働くなかで感じていることがあれば教えてください。
「『1日中サロンワークをするのではなくて、もっと自由な働き方をしてもよいのでは?』と感じています。積極的に外にでなければ、美容師としての感性は磨かれないですからね。趣味を持つこと、新しい勉強を始めること、他業界の仕事をすることもよいかもしれません。ちなみに『Me Ka Mahalo Pauole』に勤めているスタッフのなかには、平日は会社員として働き、週末だけ美容師としてお店に立っているスタイリストもいます。あまり内にこもらずに、もっと楽しく自分らしく働いたほうが仕事にもよい影響があると思いますね」
サロンのファンを掴む極意
共に働いてくれるフリーランス美容師も募集中という『Me Ka Mahalo Pauole』。サロンのファンをつかむ極意をまとめると、下記の3つでした。
1.さまざまなコミュニティを持つ
2.偶然の出会いを大切にする
3.求めている人には積極的に技術を伝える
若手時代は、とにかく早く独立したかったという鎌田さん。「スタイリストデビューと同時にサロンを辞め、フリーランスに転身しました」と笑顔で答えてくださいました。ヘアメイクに興味がある方、手作りの空間に癒されたい方は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
▽前編はこちら▽
自己資金のみで2店舗目を出店!『Me Ka Mahalo Pauole』の安定した成果を上げる極意に迫る>>