美容業界の応援メディア
学び・キャリア 2020-05-23

独立を目指すあなたへ Vol.11【LONESS 片山良平さん、本田治彦さん】 #1

美容師として自分の将来を見据えた時、「いずれは独立・開業を」と考えている人も多いのでは? そんな人に向けて、サロンオーナーとして活躍されている方の経験談をお届けする本企画。今回お話を伺ったのは、『LONESS』代表の片山良平さんと本田治彦さん。それぞれ別の有名店で活躍されていたお二人が、2016年に南青山にオープンさせた『LONESS』。2018年には2店舗目となる銀座店を展開されています。

前編では、二人でお店を開業するまでの経緯や共同経営のメリットなどについて、お聞きしました。

「二人代表」を選んだのは、よりよいお店をつくりたいから

お互いの発言に終始「そうだね」とうなずくお二人。お互いへの信頼と尊敬がその様子からもにじみでる。

――まずは、独立を考えたきっかけを教えてください。

本田さん(以下敬称略):親が自営業だったので、仕事を始めたらゆくゆくは独立するのが自然の流れだと思っていたんですよね。最初からどういう形であれ独立したいと思っていました。なので美容師になるのは大学を出てからでもいいかなと、大学では経済学部で学び、ダブルスクールで美容学校へ行きました。

片山さん(以下敬称略):僕は全然そういうのなくて。美容学生、アシスタント、スタイリストと順を追ってなっていく中で、いろんな環境の変化があって。その中でお店の方向性とか色んなことで、自分だったらああするのにな、こうするのになというのが出てきたんですよね。だったら自分でやろうかなと。

――自分の思い描くお店をつくるなら、一人の方がやりやすそうですけど、なぜあえて2人でなんですか?

片山:美容師って個性が強いというか、自由にやりたい人も多い。でもその中で統率を取っていかなきゃいけない組織なんですよね。僕は最初からある程度の規模でお店をやって行きたかったんで、自分のお店というよりも、いいお店をどうやってつくっていくかというのを考えていて。でも、自分一人で独走してしまうと人がついてこないんですよ。なので、組織をまとめるうえで、対等な立場で話し合える相手がいることによって、他の美容室よりも強くなるんじゃないかという思いがあったのが大きいかな。

本田:一人でやっていると、その意見が正しいか正しくないかの判断ってなかなか難しいんです。でも、二人でやれば、少し話すだけでも違うアイデアに発展するし、ジャッジがより正確にできる。あとは、足が速くなるというか。スタッフの様子とかいろんな情報とかは二人分入れられて、それを捌くのは逆に役割を変えて二人でできる。それが大事なのかなと。

片山:そうだね。美容業界って、めちゃくちゃ時代の流れが速いんですよ。その早いサイクルについていくには、上の行動が早くないといけない。なので、ピンでやるよりかは、二人で役割を特化させることで、より速いスピードで正確なジャッジができるというのはいいことですね。

――二人でやっていて良い点ってどういうことですか?

片山:いい意味でタイプが違うことですね。同じ色味でやると結局、カバーできるところが狭いじゃないですか。

本田:僕がラフに考えるところを、パキッとやってくれるんですよ。片山がくると空気がパシッとするみたいな雰囲気はいいなと思っています。規則などをしっかり作ってスタッフにもバシッと言えるタイプ。僕はそれができないので、チームワークを上げるためにチームビルディングをやるという感じですかね。

片山:本田は、新しいことだったり、僕には考え付かない角度からの案が出てきたりするんで、いつも驚かされています。人をワクワクさせながら上げていくのが上手というか。それって組織を引っ張っていく上ですごく重要なことだと思うんですよ。どっちかっていうと僕が細かいので、そこの部分はお互いに補い合っている感じで、僕はすごくやりやすいですね。

目指すのは永く続くお店。そのために考え抜いたコンセプト

「LONESS」は、「Love(愛)」+「Kindness(優しさ)」からの造語。コンセプトの「by your side , be yourself」は「あなたに寄り添い、あなたらしく」という意味。

――コンセプトを固めるのに2年かけたそうですね。そこまでしたのはなぜですか?

片山:独立することがゴールじゃないんですよね。独立した人たちって、前のお店より絶対よくしようと思って独立しているんですよ。でも、美容業界のサイクルは止まらない。ということは、自分がやったからって絶対成功するってわけじゃないんですよ。なので、まずはどうやっていきたいかを、ちゃんと明確に持つことが一番大事かな、と。

どれぐらいの規模でやって行かなければいけないのかというのは、そもそも10年先まで見ているから見えてくるもので。コンセプトを見失うとどっちに向かっているかわからないし、自分たちが分からなかったら、スタッフなんてもっと分からないですよ。日々売り上げを上げていくだけじゃなくて、どう進化していくか、というのを見据えておくのが大事かなと思うんですよね。

本田:今はその先の「100年続くお店」っていうのを掲げているんです。100年続くって、3~4世代とかもっとになるんですよね。それだけの世代に受け渡していくためにはどうしたらいいのかっていう、土台づくりをしっかりしておかないと。美容室って20年残っているのは本当に少ない。そうはなりたくないんで、僕らが死んでも生き残っていくしっかりしたお店を作ろうってやっているんですけど、このコンセプトは今自分で見てもすごくいいなと思っています。

――「Love(愛)」+「Kindness(優しさ)」から「LONESS」。コンセプトは「by your side , be yourself(あなたに寄り添い、あなたらしく)」ですよね。

本田:お客様に対して「愛と優しさを」というのはそうなんですけど、これはスタッフの行動指針でもあるんですよ。うちのお店の名前になっていることがお客様に対してできているかどうか、スタッフ同士でもできているかどうか、そこを重要視したいと思っているんです。そういう行動をとれる人がLONESSの人です、ていう。これを100年間続けてもらえるようにしていきたい。

――そのためにやっていることって?

本田:今後店舗を増やしていく上で、言葉が伝わらなくなってくるっていうのが一番の問題だと思うので、言葉が伝わる何か…LONESSのコンセプトを具現化する何かがあるといいなと。その「何か」はまだ見えてないですけど。死んでも伝わる何か。そのための基礎をつくっていかないとなと思っています。

――今後の展開はどう考えていますか?

片山:一応、最初に10年で5店舗を目指そうと決めたんですよね。安い価格帯では提供していないので、クオリティ高い技術を提供して喜んでもらうというのが大切なんです。なので、僕らの仕事は人を育てていくこと。コミュニケーションもそうですし、人間力を育てるっていうのもそうですし。そこをしっかりやって土台を作っていかないとと思っています。それが最終的に形になったのが店舗の数だと思うので。

未来につなげるために育んでいきたいこと

オープン前にしっかりと先を見据えていた本田さん、片山さん。一方で、流れの早い美容業界でだからこそ、都度、変化に対応していかなければいけないという柔軟な姿勢も。そんなお二人が、お店を経営そして拡大していく上で、土台として固めていきたいと考えていることを教えてもらいました。

1.人と人とのつながりを深める密なコミュニケーション

2.愛と優しさという店名を具現化するチームワーク

3.いつでも楽しむことができる人間力

後編では、10年目、そしてその先に向けて、お二人がどう考え、どう動かれているのかをお聞きしました。

▽後編はこちら▽
独立を目指すあなたへ Vol.11【LONESS 片山良平さん、本田治彦さん】 #2>>

取材・文:細川光恵
撮影:高嶋佳代

Store Data

LONESS【ローネス】

住所:東京都港区南青山3-15-6 ripple square D 2階
TEL:03-5413-7928

LONESS ginza【ローネス銀座】

住所:東京都中央区銀座7-3-8 銀座七丁目プレイス2F
TEL:03-6228-5733
URL:http://loness.jp/

この記事が気に入ったら
いいね!してね

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事