オリジナルキャラでPR!『OFF-KAi!!』のオタクから愛されるサロン作りに迫る

2016年にオープンした美容室『OFF-KAi!!』。1号店を秋葉原に出店後、昨年は池袋に2号店、さらに大阪の心斎橋にもフランチャイズの展開に成功しています。サロンのコンセプトは『オタクに優しい美容室』。果たして、どのように事業を拡大させているのでしょうか? その人気の背景には、オタクのタイプを考えたサロンを作りや、教育体制が整うまで新卒の採用を控える経営方針がありました。

今回は、オーナー兼スタイリストの茂木賢太さんにインタビュー。前編ではファンから愛されるサロン作りの極意に迫ります。

オタクのタイプを考えたサロン作りを

————まずは『OFF-KAi!!』が成果を上げているのは、どのようなポイントにあるのでしょうか?

「オタクのタイプまで考えたサロン作りをしているからだと思います。そもそも『OFF-KAi!!』のメインコンセプトは、『オタクに優しい美容室』です。この打ち出し方自体が大きな武器ではありますが、オタクにはいろいろなタイプがありますから、ただキャッチーなコンセプトを掲げるだけではファンをつかむことはできません。そこで『OFF-KAi!!』は、『どのようなオタクをターゲットにするのか』を深掘りしてサロンを作っています。

出店の際に意識しているのが立地です。1号店は、やはり『オタクの聖地』と呼ばれている秋葉原に出店しました。ちなみに、秋葉原によく足を運ぶオタクは男性が多い印象があったため、内装は基本的には男性目線で作っており、そこまでキラキラした空間ではありません。木目を基調にしているので『実家っぽい』と言ってもよいかもしれませんね。一方、昨年出店した池袋店は『女性のオタク』をターゲットにしたお店作りを意識しました」

————2号店を池袋に出店した理由を教えてください。

「『オタク女子の聖地』と呼ばれている街だからですね。この名称が付いている理由はアニメイトの本店と『乙女ロード』があるからで、乙女ロードとはアニメグッズや同人誌などの店舗が集中している通りです。そのため、サロンオープン時にはすでに池袋での2号店出店を考えていました。

池袋店の客層はやはり7割が女性の方なので、店内は白を基調にしており、明るくポップな雰囲気です。また、それぞれの店舗で独自にキャラクターを作ったこともこだわりのポイントですね」

店舗ごとのオリジナルキャラクターでサロンをアピール

————なぜ、オリジナルキャラクターを作っているのでしょうか?

「店舗ごとに違うキャラクターがいるほうが盛り上がるからですね(笑)。また、担当して下さったイラストレーターさんが、サロンを宣伝してくれるメリットもあります。秋葉原店のマスコットは『マルィシュカ・オフカ』という女性のキャラクターで、イラストレーターは深崎暮人先生です。深崎先生は、ゲーム原画やCDジャケットのイラストなどで活躍されていて、可愛い女性のイラストで人気を集めています。先ほどもいったとおり、秋葉原店は男性がメインターゲットなので、深崎先生にお願いしました。

一方、池袋店のマスコットは『ヴェテロク・オフカ』という男性のキャラクターで、イラストレーターは花邑まい先生です。花邑先生は、女性系の乙女ゲームやソーシャルゲームで活躍されているので、女性にウケるタッチが得意だと思いマスコット作りをお願いしました。両キャラクターともに、サロンの雰囲気とマッチしていて、お客さまがよく写真を撮っていますね(笑)」

若手の時間を奪わない経営を目指して

————強い組織を作るために、心掛けていることはありますか?

「新卒の採用を控えていることです。もちろん、採用をしたくないわけではありません。サロンがまだその段階ではないためです。僕は以前から、業界の教育体制には疑問を持っていました。確かに、技術や接客を身に付けるには、ある程度時間はかかりますがアシスタント期間に4~5年も必要でしょうか。

それは、『スタッフの人生を浪費しているだけではないか』と。僕は、この環境は寿司職人に似ているとも感じています。これまでは、一人前になるまでに10年以上かかる印象がありましたが、最近は『すしアカデミー』などの養成所の登場により1~2年ほどでプロになれるそうです。つまり短期間に集中して取り組めば、技術は身に付く。いろいろな意見があるとは思いますが、僕は早くひとり立ちして活躍したほうがよいと思います。

そのため、まだ指導できる体制が整っていない段階でアシスタントを採用したくはありません。しっかりとした教育の仕組みができたら新卒の採用も考えています。大切な若手時代を奪いたくはありませんからね」

ファンから愛されるサロン作りの極意

漫画がぎっしりと並ぶ店内が印象的な『OFF-KAi!!』。ファンから愛されるサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。

1.オタクのタイプを考えてサロンを作る

2.オリジナルキャラクターでサロンをアピール

3.教育体制が整うまで、新卒の採用を控える

後編では、発信や今後の展望について伺います。

▽後編はこちら▽
フォロワー=顧客ではない!『OFF-KAi!!』の発信術に迫る>>

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Salon Data

OFF-KAi!!

住所:東京都千代田区外神田3-6-6服部ビル1F
TEL:03-6206-0297
URL:https://off-kai.com/

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