独自の技術を確立! ヘアサロン『Le rond』の感動を生む仕事
オリジナル商品の導入で人気店に成長した『Le rond』。安定した成果を残し続けている理由について「スタッフを正当に評価する体制を整えているからですね」と、CEOの山本さん。他にも、『Le rond』が厚い支持を得ている背景には、圧倒的小顔と血色のよさを生む独自の技術や、調和の取れたスタイルを作るトータルビューティーのご提供がありました。
後編では、感動を生む施術の秘密に迫ります。
圧倒的小顔と血色のよさを生む『Le rond』の施術とは?
————「本質から考えた施術」について、「お客さまの状態を把握」した後はどのように施術を進めていますか?
「17年間の経験から生み出した方法で施術を進めていきます。たとえばカットでいうと、現在日本で行なわれているカットの90%以上はイギリス人の美容師『ヴィダル・サスーン』が編み出したサスーンカットが源流です。
サスーンカットは、中間から毛先を削いでなじませる方法で、ヨーロッパ人の骨格と髪質のために生み出されました。この技法では、ハチ周りのボリュームが多量に残ってしまうので、頭が大きく見え、毛先は傷んでスカスカになる。つまり業界用語でいうところの『クラゲ』になってしまいます。
見栄えが悪くなることはもちろん、切れ毛が増え絡まりやすくなったり、最悪AGAなどの薄毛の原因になったり…。とにかく扱いづらく、ブローやアイロンが必須になるなど、スタイリングの手間も時間も大幅にかかってしまいます」
————それでは『Le rond』では、どのようなカットを行っているのでしょうか?
「『Le rond』では、適切に根元のボリュームをとり、アジア人の骨格と髪質に合わせた施術を施しています。つまり、根本はタイトに、毛先には厚みがでるスタイルです。
毛先にボリュームを残すことでダメージを軽減し、体と髪のモーションが連動し、造作的にもディティールをよく見せることができますね。また、髪が洗いやすく、乾くのも早くなり、さらに全体の質量が減るのでシャンプーやトリートメントの使用量も少なくなるという多くのメリットがあります。
施術後の髪の量は、ショートの方でも多い時で小型犬分くらいの量になるので、お客さまはかなりびっくりしていますね(笑)。ちなみに根元からアプローチする施術は他にもいくらかあるようですが、『根元からピンピン毛がはねる』、『縛るともみあげや襟足から髪がポロポロ落ちてしまう』などのお悩みが絶えないようです。しかし、『Le rond』では、それを物理的に克服しているため一切そのようなデメリットはなく、むしろカットの後に縛ってみていただいた時にみなさん感動されます(笑)」
トータルビューティーでスーパーナチュラルを作る
————その他に『Le rond』の特徴があれば教えてください。
「『Le rond』では、アイとネイルも取り入れてトータルビューティーをご提供しています。それぞれのサービスを導入した理由は大きく2つあり、1つ目は時間に余裕を持つためです。
美容室にいらっしゃる方の多くが『今日は美容デー』と決めていて『美容室前後でネイルサロンに行く』など、次の予定が決まっている方が多い印象を受けています。そのため 12時にいらっしゃって 14時にはサロンを出るなど、滞在時間が限られており、制限があると提案できるメニューが限られ、お客さまもゆっくりできません。
そこで、すべてをサロンで完結できる体制を整えれば時間に余裕が生まれ、必然的にお客さまと私たち双方のストレスを削減できて、顧客満足度も上がります。
2つ目がスーパーナチュラルを生むためです。本当に美しいスタイルを作るためには、ファッション、ヘア、ネイル、アイのすべてが調和している必要があります。時折、ヘアと合っていないために、ネイルやまつ毛が浮いてしまっている方を見かけることがあり、そのミスマッチの原因は美容師、ネイリスト、アイリスト、それぞれの技術者が違うビジョンを持ってひとりのクライアントにデザインを施してしまっているためです。
そこで、同じサロンで行えば、お互いに得意なスタイルや傾向がわかっていますし、顧客の要望に対しても一貫性という筋が通りますから仕上がりのバランスも崩れにくくなります。『Le rond』でいうと、私のお客さまがネイルブースに行けば、ネイリストは私のデザインをくみ取った仕上がりにしてくれますし、逆もしかりです。
一般的なブランディングスキームとは別に、私は『Le rondっぽいスタイルを作りたい』とは思っていません。それよりも顧客1人ひとりが『今までより全然素敵だけど、なんか自分らしくハマっている!』と自信と輝きを持ちながらも、けして気取り過ぎていない、『ある種ナチュラルなスタイルを作れれば』と思っています」
「職人としての自覚」を持ち、お客さまの心を動かす
————最後に、美容師とはどのような職業だと思いますか?
「私は『美容師は黒子だ』と思っています。あくまでも表に出て光を浴びるのはお客さまであり、美容師は陰でお客さまを支えることで信頼を得る黒子。そのために必要なのは、高い感度と技術とホスピタリティ、そして職人としての自覚だと思います。
『職人としての自覚』とは、エビデンスに基づいて、自分に求められていることを百発百中で確実に作る姿勢です。今は、業界を見た時に『この気持ちが少し欠けている』と感じています。『なんか、こんな感じじゃね?』的な考えでは、お客さまの心を動かすことはおろか造作さえもできませんから。逃げてもそれが現実です」
感動を生む施術の極意
お客さまのニーズを嗅ぎ取れる美容師を育てているという『Le rond』。感動を生む施術の極意をまとめると、下記の3つでした。
1. 業界の流れに疑問を持ち独自のカット方法を確立する
2. トータルビューティーの観点で、調和の取れたスタイルを作る
3. 職人としての自覚を持ち、感性と技術を磨く
サロンでは、カウンセリングをコンサルテーションと呼んでいるという山本さん。「世界で3本の指に入るカラー専門店のスタッフだった方に、カウンセリングというワードは『病人に上から話しかけるような言葉だ』と聞きました。それ以来、私はお客さまと同じ目線で話すために、コンサルテーションと呼んでいます」と、笑顔で答えてくれました。オリジナル商品の効果を実感したい方、『Le rond』独自の施術を体験したい方は、ぜひサロンに足を運んでみてはいかがでしょうか。
▽前編はこちら▽
オリジナル商品で根本からケア!『Le rond』の愛されるサロン作りの秘訣>>