本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【note 山田シュウヘイさん】#1
「こんなスタイリストになりたい!」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気の美容系サロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します!
今回は、noteで採用を担当している、代表の山田シュウヘイさんにホンネをうかがいます。
今回お話しを伺ったのは…
note 代表 山田シュウヘイさん
表参道の有名店で12年間腕を磨いた後、2018年8月23日に『note』をオープン。豊富な経験と高い技術をもとに、さりげなく印象を変えられる髪型で支持を得る。丁寧なカウンセリングや、髪質や骨格などを考慮したスタイル作りも好評。
「面接では傾聴の姿勢をチェック!」
――まず、noteのウリについて教えてください。
noteでは「彫刻ドライカット」をウリにしています。「彫刻ドライカット」はスキバサミを使わずに、再現性の高いスタイルを生む技法です。生えグセや髪質を理解しつつ切っていくので、日頃のサロンワークでは「型崩れがしなくて、スタイルの持ちがよいのでうれしいです」というお言葉を、よくいただいています。ちなみに「彫刻」という言葉が入っている理由は、理想のスタイルに対して不要な部分を削っていく施術過程が彫刻作品に似ているからです。また、noteではサロンを包む香りにもこだわっています。
――香りには、どのようなこだわりがあるのでしょうか?
大きく2つのポイントにこだわっています。1つ目は刺激を抑えることです。一般的に、美容室は薬剤の香りをはじめ、さまざまな匂いで満たされています。もし市販の室内用アロマ商品を置いてしまったら、香りがきつくなりすぎて匂いに敏感なお客さまは不快に感じるかもしれません。
そこでnoteでは、アルコールが入っていないアロマを採用し、液体をナノサイズまで細かくして放出する機械も導入しています。
――続いて、香りのポイントの2つ目を教えてください。
2つ目は香りの種類です。現在は、コロナの影響で多くの方が衛生に気を使っている時期なので、サロンではティーツリーのアロマを取り入れています。ティーツリーは清涼感あるシャープな香りがする商品で、パワフルな抗菌作用もあるので風邪や花粉症シーズンに好まれるアロマの1つです。
その他に、ユーカリの香りも採用しています。ユーカリはミント系のスッキリとした香りが好評で、「風邪症状の緩和や対策を期待できる」と言われているアロマです。ちなみに、noteではその香りを生かしたオリジナル商品の開発もしています。
――それは、どのような商品でしょうか?
サロンと同じ香りを閉じ込めたルームスプレーで、お客さまには、主にカーテンや枕に香りを付けるファブリックスプレーとして使っていただいています。ヘアサロンのオリジナル商品は、ワックス、シャンプー、トリートメントなどが一般的なので『少し変わっていていいな』と(笑)。
――それでは、採用の流れを教えてください。
流れは大きく2つに分けられていて、まずはサロン見学です。サロン見学はそれほどかっちりとした雰囲気ではなく、比較的くだけたスタイルで行っています。最近採用したスタッフは、事前に一度お客さまとして体験に来てくれたので、サロンを訪れた時に簡単に説明をして実際の空気感を肌で感じてもらいました。続いてのステップは面接で、私かディレクターどちらかと学生による1対1のスタイルです。
――面接では、どのようなポイントを見ていますか?
接客に直結すると思うので、相づちや視線の動き方など、会話をしている時の姿勢をチェックしています。お客さまはスタイリストの聞き方によって話す内容や量を変えていて、途中で会話をさえぎってしまうなど美容師が丁寧に耳を傾けなければ、本音を話してくださいません。そのため、noteでは「接客に必要なベースのスキルは、聞く力だ」と考えています。
次回は、選考の際にチェックしているポイントや山田さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
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