美容師国家試験の内容と過去問を解くメリット・活用方法についてまとめて解説
美容師になるためには国家試験を受験し合格する必要があります。美容師の国家試験対策として効果的なのが過去問を活用することです。
この記事では、過去問を解くメリットや活用方法についてわかりやすく解説します。
美容師の過去問は理容師美容師試験研修センターのホームページで閲覧可
美容師の国家試験の過去問は、理容師美容師試験研修センターのホームページで閲覧できます。
国家試験である美容師試験を受けるにあたって、過去問を使った勉強は必要不可欠です。美容師の国家試験対策をする際に参考書などを購入する方法もあります。
2022年5月時点では、2011年からの試験問題が掲載されているので参考にしながら美容師の国家試験対策をするとよいでしょう。
美容師の国家試験のポイント
美容師になるための最後の関門である国家試験。ここでは美容師の国家試験を受けるにあたってのポイントを紹介します。
美容師の国家試験は新制度へ移行
美容師免許の国家試験は、2017年に施行された法改正によって、2019年か美容師試験は新制度へと移行しました。
変更点は筆記試験のみで、大きいところで5科目/5分野から7科目/5分野になったことによって問題数が55問に増えたことです。難易度が上がったなどの変化があったわけではありません。
学習内容自体に大きな変化はないのですが、法改正以前は現行の制度と異なる内容になっているため、過去問を使った試験対策をする場合は注意が必要です。
過去問も参考にしながら最新の情報も合わせて、正確な情報をもとに効率的に学習をすすめるようにしましょう。
美容師の国家試験の内容
美容師になるための国家試験の内容は筆記試験と実技試験にわかれており、両方の試験に合格して初めて美容師免許をもらうことができます。
仮にどちらか片方の試験が不合格となったとしても、再度不合格になった方の試験だけを受けることができるのが美容師国家試験のポイントです。
ただし、追試を受けられるのは1回のみなので、その点については注意が必要です。
幅広い出題範囲なので大変なのですが、これまでの努力を無駄にしないためにも、遅くとも2回目で必ず合格できるように最後まで気を抜かず、過去問なども活用しながらしっかりと試験対策をおこないましょう。
美容師の国家試験の合格基準と合格率
では、美容師試験に実際合格するための基準と合格率を見ていきましょう。
新制度が適用された初の試験が第42回美容師国家試験になるのですが、その際の合格基準は55問中60%以上が正答であること。
その上で、筆記試験の出題範囲である
・関係法規・制度及び運営管理
・公衆衛生・環境衛生
・感染症
・衛生管理技術
・人体の構造及び機能
・皮膚科学
・物理・化学
・技術理論及び文化論
の全ての課目で0点(得点なし)がないこと。
この2つの基準を満たして初めて合格となります。
合格率は、4,853人の受験者に対して合格者2,993人だったため、61.7%でした。
2021年に開催された美容師国家試験の概要については下記の記事を参考にしてみてください。
【2021年度最新版】美容師国家試験の概要を紹介!|受験資格を取得するには?
美容師の国家試験合格を目指して|過去問を解く3つのメリット
全体の6割しか合格しない国家試験をクリアしないと、美容師になることはできません。そのための対策のひとつとして、過去問を活用する方法があります。この項目では、過去問を解く3つのメリットをご紹介します。
過去問を解くメリット①自分の実力が分かる
実際のテストをやる感覚で過去問を解けば、その過去問の年に受験したのと同じ状況を擬似的に作ることができます。
そこでつまずいたところやスラスラ解けたところが浮き彫りになるため、自分の苦手な教科や問題を参考にして弱点箇所を把握できるのです。
また、それらを総合的に判断して「現在の自分の実力」を知れるため、残りの期間を使ってどの教科をどれだけ伸ばす必要があるのか、余裕を持って合格できるのかを理解して、これまでよりも効率的かつ熱心に受験勉強ができるでしょう。
過去問を解くメリット②美容師国家試験の傾向がわかる
数年間に及ぶ全ての問題を完璧に覚えることは、一般的に難しいでしょう。そんな時に過去問を活用することで美容師国家試験の傾向を理解するのに役立ちます。
美容師国家試験の問題傾向をつかむことで、「どのような問題を重点的に学習しておくべきか」「どのような問題なら優先度を下げられるか」など、ある程度絞った対策を組むことができるのです。
過去問を解くメリット③時間配分などの練習になる
美容師国家試験の過去問を解くメリットとして、時間配分などの練習ができることが挙げられます。
筆記試験には制限時間があります。その時間内に合格基準として設けられた最低点を取得することができれば、見事美容師国家試験合格です。
そのため、過去問をたくさん解いていれば試験時間内に先行して解ける問題を探して着手する「見極める力」やテストを進めていくためのペース配分なども学べます。
「自分は1問あたりどれくらいの時間が必要なのか」ということを理解しておくことで、テストの途中で無駄に焦ることがなくなるため、最後まで落ち着いて試験に臨めるでしょう。
美容師国家試験の過去問を活用する3つの方法
美容師国家試験の過去問を活用するためには、目的を持つことが大切です。そこでここでは、美容師の国家試験を受ける際に過去問をどのように活用するとよいか、3つに分けてそのポイントをご紹介します。
試験本番と同じ制限時間で過去問を解く
試験本番と同じ状況を作り出すため、制限時間を設けて過去問を解いてみましょう。これにより、今の自分が美容師国家試験をいったいどのくらいの時間で終えることができるのか、それとも回答時間が足りないのかという目安をつけることができるため、本番の試験でも進捗が悪いと焦ることなく実力を発揮することができるようになります。
本番さながらの環境での学習を継続することで徐々に慣れることはもちろんですが、回答速度を上げることや解く順番や優先順位を決めやすくなるのです。ぜひタイマーなどを使って過去問に挑戦してみてください。
同じ年度の過去問を何度か反復して解く
複数の年度に渡って過去問を解くことはよいのですが、一旦同じ年度の過去問を何度も何度も反復して解くことで問題傾向や苦手なポイントをおさえることができます。
自分が苦手とするところやわからなかったところを復習しながら、美容師国家試験全体の時間配分や解く順番なども覚えることができるので効果的です。
そうした復習を繰り返しおこなうことで、自分が成長していることを実感できるだけでなく、逆に成長していないところも浮き彫りになるので、重点的にどこを学習し直さないといけないのかを把握することにも繋がります。
こうして美容師国家試験の問題傾向を把握しながら、試験の流れや自分自身の強み・弱みを把握することが、合格への鍵になるのです。
採点しわからなかったところを復習する
過去問を解いた後、自分で採点することになると思いますが、その際にわからなかったところをメモしておいて、これからどの項目を復習するかをリストアップしていきましょう。
過去問を解けば解くほどそのリストが埋まっていくことになる反面、繰り返し間違っている箇所もわかるので、自分のできなかったところを復習するきっかけになるのです。
復習してもわからないところや、どうしても理解できないところは先生や先輩に質問するなどして、早めに根本的な理解をすることが大切になります。わからないことをわからないまま放置することで、同じミスを繰り返さないようになります。
美容師の過去問を最大限活用して国家試験対策をしよう
美容師国家試験の過去問がホームページで公開されていることと、それを活用して国家試験に挑むポイントや過去問を解くメリットについてご紹介してきました。
特に、新制度に変わっているため過去問と実際の試験本番と差があることと、本番と同じように制限時間を設けて反復することは忘れないでおきましょう。
こうしたことも踏まえつつ、効率的に無駄のない方法でしっかりと国家試験対策をして本番に備えて準備することが大切です。
▼引用元サイト
過去の筆記試験問題 – 公益財団法人 理容師美容師試験研修センター
理容師美容師になるためには – 公益財団法人 理容師美容師試験研修センター
過去の試験実施状況 – 公益財団法人 理容師美容師試験研修センター
理容師免許・美容師免許の国家試験について|東京の美容専門学校なら国際文化理容美容専門学校