歯科助手が思わずうなずく「あるある」なこととは?起こしやすい「あるある」トラブルややりがいも紹介
歯科医院で働くスタッフは、歯科医師や歯科衛生士のほかに、歯科助手がいます。歯科助手は、歯科医療を支えるためにさまざまな業務を行っていますが、幅広い業務を担っているからこその「あるある」話がありますよね。
この記事では歯科助手が思わずうなずいてしまう「あるある」とあわせて、歯科助手が起こしやすい「あるある」なトラブルも紹介します。また、歯科助手ならではのやりがいについてもお伝えしますので、歯科助手を目指す人はぜひ参考にしてください。
歯科助手とは?
歯科助手とは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士のサポートをはじめ、受付や事務など、歯科医院全体を支えるための幅広い業務を行う職種のことです。
英語で訳すと「Dental Assistant」であるため、頭文字をとって「DA」と呼ばれることもあります。
歯科助手に必須資格はなく、できる業務とできない業務があるため、以下で詳しく見ていきましょう。
引用元
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))|歯科助手 – 職業詳細
歯科助手にできる仕事
歯科助手にできる仕事はおもに、診療補助業務・受付業務・事務業務の3つです。具体的にどんな業務なのかを紹介します。
診療補助業務
診療補助業務とは、歯科医師や歯科衛生士が行う診療に必要なサポートをする業務です。 具体的には以下のようなことを行います。
・ユニットの清掃・滅菌
・器具の準備
・器具の片付け・洗浄・滅菌
・指示された器具を渡す
・ライトの照射
・バキュームの調整
・バキュームを使った唾液の吸引
・レントゲンの準備
・レントゲン用防護服を着用する患者のサポート
・レントゲンフィルムの現像
・印象材を練る
受付業務
受付業務はその名の通り、来院した患者の受付を行います。患者が来院して最初にやりとりをするのが、受付にいる歯科助手であるため、安心感を与えられるような笑顔で出迎え、親切な対応を心がけることが大切です。
また、受付業務には以下のような仕事もあります。
・診察券・保険証の確認
・問診表の記入依頼・確認
・ユニットへの案内
・電話対応
・会計
・予約管理
予約管理は、電話で受けた予約を正しい日時で予約システムに入力したり、会計時に次の予約の提案をしたりするほか、Webから申し込みのあった予約を確定する作業も含まれます。
事務業務
事務業務もほかの業務と同様に多岐にわたりますが、事務業務のなかでもとくに重要なのが、レセプト業務です。
レセプト業務とは、診療報酬明細書を作成し、健康保険者に診療報酬を請求する仕事で、歯科医院の収入に直接影響します。そのため、記入漏れや不備がないよう正確に行わなければなりません。
専門的な用語や計算方法が用いられるため、歯科医院によっては医療事務の資格を持つ人を担当にしていることも。
また、カルテの作成や管理・取引先への支払業務・シフト管理・日報作成・備品発注なども行います。
歯科助手にできない仕事
歯科助手にできない仕事として、口腔内に直接手を入れる業務やレントゲン撮影などがあります。こういった業務は歯科医師法や歯科衛生士法で禁止されており、国家資格が必要です。
歯科助手にできない仕事の具体的な業務内容について見ていきましょう。
引用元
e-Gov 法令検索|歯科医師法
e-Gov 法令検索|歯科衛生士法
口腔内に直接手を入れる業務
歯科助手が行えない口腔内に直接手を入れる業務は、歯科医療において歯科医師のみ認められている業務と、歯科衛生士でも行えるものがあります。
【歯科医師のみ認められている業務】
・麻酔注射を打つ
・歯を削る・抜く
・歯茎の切開
・精密印象採得(機械を使って歯の型を取る)
・咬合採得(噛み合わせを取る)
・詰め物や被せ物の装着
【歯科衛生士にも認められている業務】
・対合印象採得(精密印象を行った歯と対になる歯の型を取る)
・歯垢や歯石の除去
・フッ素塗布
・ホワイトニング
・口腔機能訓練
・ブラッシング指導
レントゲンの撮影
歯科医療でレントゲンの撮影が行えるのは、歯科医師のみです。歯科助手や歯科衛生士は、撮影ボタンを押すことも認められていません。
歯科助手が「あるある」と感じること5選
歯科助手の仕事について理解を深めたところで、ここからは歯科助手が思わず「あるある」とうなずいてしまうことを5つ紹介します。
1. 患者に歯科衛生士と間違われる
さきほど紹介したように、歯科助手と歯科衛生士とでは業務範囲が異なります。しかし患者側からするとその違いは分かりにくく、歯科衛生士と間違われることが多々あります。
2. 覚えなければならないことが多い
歯科医療ならではの専門用語や薬品名、器具の名前など、業務とあわせて覚えないといけないことが多いと感じるのも、歯科助手にはあるあるです。とくに、働き始めたばかりのころは大変かもしれません。
メモをしっかり取って見直しをしたり、経験を積んだりすることで覚えていきます。
3. 衛生管理を徹底するのが大変
衛生管理のなかでも、器具の洗浄や滅菌は徹底して行わなければならないため、大変だと感じる歯科助手も多いです。グローブは使い捨てが基本ですが、使用済みのものの扱い方にも注意しなければなりません。
衛生管理をきちんとしていないと、感染症がほかの患者に伝播してしまう恐れがあるだけでなく、自分が感染してしまう可能性も。
忙しいときはとくに、未洗浄の器具が溜まってしまいやすく、片付けるまでに時間を要してしまうこともあります。
4. 他人の口元や歯並びをつい見てしまう
歯科助手は日ごろから患者の歯を見ているため、仕事以外の場面でも人の口元や歯並びについつい目がいってしまいがちです。噛み合わせや歯石が気になってしまうため、一種の職業病ともいえます。
5. 患者やほかのスタッフとのコミュニケーションに苦労することも
歯科助手の仕事をしていると、話が長くなりがちな患者や、歯医者を怖がる子どもの対応に苦労することもあります。慣れてくると対応の仕方や距離の取り方が分かるようになるでしょう。
また、院長やほかのスタッフの人柄によって、仕事のモチベーションが変わることも珍しくありません。
同じ職場で働いているからこそ、仕事ぶりを認めてもらえたり感謝されたりすると、やりがいにつながる一方で、きつく当たられたりコミュニケーションがうまく取れなかったりすると、働きにくさにつながってしまいます。
歯科助手が仕事上で起こしやすい「あるある」なトラブル3選
歯科助手は担当する仕事が幅広いため、ときにはミスをしてしまうことも。どんな人でもミスなく完璧に仕事をすることは難しいですが、細心の注意を払うことが大切です。
ここからは仕事で起こしやすい「あるある」なトラブルを紹介しますので、普段仕事をするなかで心に留めておきましょう。
1. 患者情報の取り違え
カルテの誤記入や患者情報の取り違えなどは、歯科助手が起こしやすいトラブルのひとつです。しかし、患者からの信頼を失くしてしまうだけでなく、歯科医院全体の信用問題にもかかわるため、起こしてはならないトラブルでもあります。
忙しいときは注意力が落ちたり確認漏れをしてしまったりすることがあるため、ひとりひとり丁寧に確認することを徹底しましょう。
2. 予約や時間管理のミス
予約をしていたはずなのにできていなかった・ほかの患者と予約が被ってしまったといったミスも、歯科助手が起こしやすいトラブルです。
また、予約をしていたものの、想定している治療時間と大幅なズレが生じてしまい、治療している患者や次の患者に迷惑をかけてしまうというトラブルもあります。
こういったトラブルが原因で待ち時間が伸び、患者の不満につながってしまうことがあるため、予約管理や時間管理のスキルを磨くことが大切です。
3. スタッフとの連携ミス
歯科助手同士での情報共有の不足や、医師や衛生士との連携ミスといったトラブルがもとになって、業務全体に影響が出るといったトラブルにつながったり、業務の効率が下がってしまったりすることがあります。
自分ひとりの努力ではなかなか改善することは難しいかもしれませんが、定期的なミーティングを開いたり、普段から気軽に話せる職場環境を整えたりすることで、連携ミスを防げるでしょう。
歯科助手の魅力ややりがい
歯科助手は業務範囲が幅広く、覚えることも多いです。そのうえトラブルを起こしてしまった場合は、患者からの信頼を失ってしまうこともあるため大変な仕事ですが、魅力ややりがいもあります。
患者に感謝される機会が多い
来院した患者と最初に接するのは、歯科助手です。また、不安そうな方に声をかけたり、治療の説明をしたりするほか、治療後の会計も歯科助手が行います。
比較的、歯科医師や歯科衛生士よりもお客様と言葉を交わす機会が多く、無事に治療を終えた人から「ありがとう」と直接言ってもらえることが多いため、やりがいやモチベーションを感じることができるようです。
スキルアップを実感できる
受付・診療補助・レセプト作成など、はじめからすべての業務をスムーズにできるわけではないものの、続けているうちにできるようになったり、効率よく仕事がこなせるようになったりするとスキルアップしたと感じられます。
できなかったことができるようになるという自分の成長を実感できるのも、歯科助手の魅力のひとつです。
転職の際に役立つスキルも多い
歯科助手は業務範囲が広い分、接客・事務・レセプト作成など、さまざまなスキルを身につけることが可能です。こういったスキルは転職を考えたときにも、さまざまな業界で役立ちます。
人の役に立っている実感が得られる
診療補助業務である器具の準備や診療のサポート、片付けなどは、治療を円滑に進められるように行います。
この業務がスムーズに行えるようになれば、歯科医師や歯科衛生士からの信頼が得られるでしょう。また、治療がスムーズに進むことは患者にとっても有意義です。
患者の治療を直接できなくても、患者やほかのスタッフに役に立っているという実感が得られます。
歯科助手になるには?おすすめの求人の探し方
歯科助手には国家資格や必須資格がないため、未経験の人でも目指すことができる職種です。ここからは、歯科助手をこれから目指す人や、転職を考えている人におすすめの求人の探し方を紹介します。
就職・転職エージェントを活用する
就職・転職エージェントは登録後に担当者がつき、就職や転職に関するサポートを受けられるのが特徴です。希望する条件や保有スキルに応じた求人を紹介してもらったり、採用試験や面接に向けてアドバイスをもらったりすることができます。
新卒向けのエージェントもあれば、転職者向けのエージェントもあり、扱っている業界も異なるため、歯科助手の求人を探す際は医療・ヘルスケア業界に強いエージェントを利用するのがおすすめです。
求人サイトを利用する
求人サイトは自分好みの条件を選択することで、その条件に合う求人を探すことができます。スマホやパソコンなどから、いつでもどこでもアクセスできるのも特徴です。サイト上で応募まで完結できる手軽さもあります。
求人サイトもエージェントと同様に複数あるため、医療・ヘルスケアに強い求人サイトを利用するとよいでしょう。
医療・ヘルスケアに強い求人サイトのなかでも、とくにおすすめなのが「リジョブ」です。リジョブには豊富な条件が設けられており、「未経験歓迎」「研修制度あり」などこれから歯科助手を目指す人にぴったりの条件もあります。
ほかにも、「予防歯科」「審美歯科」など診療科目の種類から選ぶことも可能です。
歯科助手にはやりがいや魅力がたくさん!自分に合った職場で活躍しよう
歯科助手の業務範囲は幅広く、あるあるで紹介したように大変な側面もあります。しかし、スキルが身に付くことで成長を実感できるほか、患者に感謝してもらえたり、ほかのスタッフの役に立っている実感が得られたりと、やりがいも多い仕事です。
歯科助手は未経験からでも目指せる職種なので、歯科助手の仕事がしたい・人の役に立つ仕事がしたい・幅広いスキルを身につけたいという人は、ぜひリジョブをチェックして自分に合った職場で活躍してください。
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