脱毛サロンで働くには資格が必要?資格取得のメリットやおすすめの資格とあわせて開業の流れも紹介
脱毛が普及し始めた頃は、芸能人や美意識の高い女性がおこなうものという認識がありましたが、近年では若い世代の女性を中心に、男性や子どもなどからも広く支持を得ています。
脱毛が身近になった今、脱毛施術を受ける側からおこなう側、脱毛サロンのエステティシャンになりたい、と考えている方も増えているのではないでしょうか。
そこで今回は、脱毛サロンのエステティシャンになるために必要な資格や資格を取得するメリット、おすすめの資格を紹介します。
また、脱毛サロンの開業の流れや準備の仕方・必要な手続きについてもお伝えしますので、いずれ自分のお店を構えたいという人も参考にしてください。
脱毛サロンのエステティシャンに資格は必要?

脱毛サロンのエステティシャンに必須の資格はありません。無資格・未経験でも、脱毛サロンに就職してエステティシャンになることはできるので、安心してくださいね。
ただし、「脱毛サロンのエステティシャン」と名乗るのに公的資格が必要がないというだけで、脱毛の資格が存在しないわけではありません。脱毛に関する民間資格は多くの団体が主催していて、たくさんの種類があります。
資格を取得するといくつかのメリットが得られますので、まったくの無資格でエステティシャンを目指すよりも、資格を取得しておくことがおすすめです。もしくは、資格取得のサポートがあるサロンへの入社を検討するものよいでしょう。
脱毛の資格を取得するメリットやおすすめの資格については、後ほど詳しく解説します。
医療脱毛には資格が必須
一般的な脱毛サロンのエステティシャンになるのに必須な資格はありませんが、美容皮膚科などの医療機関でおこなう脱毛には資格が必要です。
脱毛サロンでおこなう脱毛は美容脱毛ですが、医療機関ではレーザー脱毛やニードル脱毛といった方法が主流です。こういった脱毛は医療脱毛と呼ばれ医療行為にあたるため、医療機関において医師または医師の指示を受けた看護師しか施術することができません。
美容クリニックであってもエステティシャンが施術することはできないので、医療脱毛の施術をしたいのであれば、医師免許か看護師免許を取得して脱毛をおこなっている医療機関に就職しましょう。
エステティシャンが脱毛の資格を取得する5つのメリット

資格がなくてもなれる脱毛サロンのエステティシャンですが、資格を取得することによっていくつかのメリットが得られます。以下で、取得のメリットを5つ見ていきましょう。
1.知識や技術が身に付く
脱毛の資格の取得には、講座を受講したり試験に合格したりする必要があります。そのためすぐに取得することはできず、勉強をしなければなりません。しかし、その過程で脱毛の施術に必要な知識や技術を学ぶことができます。
2.就職や転職に有利になる
資格を取得しているということは、前述したように講座を修了したり試験に合格したりしているということになります。そのため、一定のスキルを有している証明になるでしょう。
就職の際、脱毛サロン側ができるだけ即戦力になる人を雇用したいと考えている場合、資格の取得はスキルの証明となるため、就職や転職活動で有利に働くことが考えられます。
3.お客様から信頼を得やすい
とくに初めて来店するお客様の立場からすると、エステティシャンがどういったスキルを持っているのかということが判断できません。
その場合、無資格のエステティシャンよりも資格を持っているエステティシャンから施術を受けるほうが安心するため、信頼を得やすいというメリットもあります。
4.給料が上がる可能性がある
サロンによっては、資格を持ち高いスキルを有しているとチームリーダーなどの役職がついたり、所有資格によっては手当がついたりするなどで、給料が上がる可能性があります。
また、歩合制を採用しているサロンなら、お客様の施術数が増えれば増えるほど高い給料が得られます。前述の、資格によってお客様の信頼を得ることで指名数が増えれば、それだけ給料に反映されるでしょう。
5.ゆくゆくは独立・開業することも
資格はお客様の信頼を得やすいことにも関連しますが、脱毛のエステティシャンとして経験を積んだあと、独立・開業して自分のサロンを持つ際にも役立つでしょう。
たとえば、価格や雰囲気が似た脱毛サロンで、無資格のエステティシャンが働くサロンと、資格を持ったエステティシャンが開業したサロンなら、お客様は後者のサロンを選ぶことが考えられます。
エステティシャンにおすすめの脱毛の資格を紹介

ここからは、脱毛サロンのエステティシャンにおすすめの、脱毛に関する資格を紹介します。
脱毛士検定
脱毛士検定は日本脱毛安全普及協会が認定している資格で、お客様が安心・安全に脱毛の施術を受けられるよう、一定の技術や知識の基準をクリアしたエステティシャンの育成を目的に実施されています。各級の概要について見ていきましょう。
一般社団法人日本脱毛安全普及協会:脱毛士検定 license
一般社団法人日本脱毛安全普及協会|資格関連講座 course
3級脱毛士
3級は脱毛士検定のなかの下位資格です。エステの基礎的な知識と技術を学びます。3級脱毛士取得講座(オンライン)を受講することで取得可能です。
2級認定脱毛士
2級は、筆記試験に合格することで取得できます。試験の詳細は明かされていませんが、「脱毛士検定対策テキスト」の内容を理解しているかの確認で、選択問題と記述問題があるとのこと。2級認定脱毛士検定対策講座も用意されています。
なお、エステや理美容室・美容メーカーなど美容業界で6カ月以上実務経験がある人が受験可能です。美容学生も申し込みができます。
上級脱毛士
上級は脱毛士検定の最上位資格です。筆記試験と面接がおこなわれます。面接はオンライン(zoom)で、お客様対応に関する対話形式の実技試験です。テキストの内容を理解しているかの確認と、お客様にきちんと配慮を持った対応ができているかをチェックされます。
2級認定脱毛士に合格している人のなかでも、実務経験が24カ月以上ある人が受験可能です。
認定脱毛セラピスト
認定脱毛セラピストは、プロとしてお客様に安全なサービスを提供することを目的として日本エステティック評議会が認定している資格です。年齢や性別、経験などを問わず誰でも受験することができ、筆記試験に合格すれば資格を取得できます。
また、検定に対応したテキストの販売や、検定対策の講座も開催されているため、効率的に学習することが可能です。
一般社団法人日本エステティック評議会:JAC認定資格について
認定美容ライト脱毛エステティシャン
認定美容ライト脱毛エステティシャンは、日本エステティック振興協議会が認定している資格です。
美容ライト脱毛の安全講習を受講して試験に合格したのち、技術者講習の受講・試験合格が必要で、さらに日本エステティック協会などのエステ関連の資格所持で取得することができます。
一般社団法人日本エステティック振興協議会:認定美容ライト脱毛技術者講習会
認定登録脱毛師
認定登録脱毛師は、日本脱毛技術研究学会が主催している資格です。取得するためには、筆記試験と実技試験の両方に合格する必要があります。
筆記試験と実技試験はどちらからでも受験することができます。しかし、実技試験の受験資格には1年以上の実務経験が求められるため、未経験で受験することはできません。
また、どちらかに合格したら、3年間以内にもう一方の試験に合格する必要があります。受験資格を満たすために、脱毛サロンに就職して経験を積んでから、資格の取得を目指しましょう。
美容脱毛士
美容脱毛士は日本スパ・ウェルネス協会が認定する資格で、所持していると「安心で良質な技術と豊富な知識、かつ信頼されるサービスマナーを持ち合わせた脱毛士」として証明することができます。
筆記試験と実技試験があり、各試験の受験要項は以下の通りです。
筆記試験:次の1または2に該当する者
1.専門学校・エステティックスクール等のエステティックに関するカリキュラム300時間を修了し、かつ脱毛カリキュラム100時間以上修了者、または修了見込者
2.専門学校・エステティックスクール等の脱毛カリキュラム300時間以上修了者
実技試験:下記の1または2の条件のいずれかを満たし、かつ実務経験が半年以上
1.エステティックスクール・専門学校等でエステティックの基礎カリキュラム300時間以上+脱毛カリキュラム100時間以上を修了または修了見込の方
2.エステティックスクール・専門学校等で脱毛カリキュラム300時間以上
脱毛サロンを開業するまでの流れ

脱毛サロンはだれでも開業できるため、既存の脱毛サロンなどで実務経験を積んでから、自分のお店を開く人も少なくありません。ここからは、いつか自分のお店を持ちたいという人のために、開業までの流れを紹介します。
1. 事業計画を練る|コンセプトやサロンの目標など
サロンを開業するにあたり、まずはターゲット層やコンセプト・サロンの将来的な目標などを決め、事業計画を練ることが大切です。目的・目標を定め、達成に向けた計画をしっかりと決めていることで、それに向かって努力できるため成功しやすくなります。
お店の指針は、その後の物件決めや集客にも役立つため、開業を決めたら最初に考えましょう。
2. 開業資金の調達
テナントを借りて脱毛サロンを開業する場合は、物件取得費(敷金・礼金など)や内外装工事費が掛かります。自宅でサロンを開くのであれば物件取得費はかかりませんが、テナント・自宅どちらの場合でも、設備・消耗品・備品・広告宣伝などにお金が必要です。
脱毛機器・施術用のベッド・リネン類・ジェル・アメニティなど、トータルで200万円以上はかかることを想定して、資金の準備をおこないましょう。
すべて自費で負担できない場合は、助成金や融資などを活用する方法もあります。脱毛機は、レンタルやリース契約などで初期費用を抑えることが可能です。
当面の運転資金も準備しておく
サロンをオープンしたばかりの時期はなかなかお客様が来店せず、赤字が続く可能性があります。そのため、毎月かかるランニングコストを計算したうえで、その固定費をまかなえるだけの運転資金も開店時に用意しておきましょう。
ランニングコストとして代表的なのが、家賃・水道光熱費・レンタル代やリース代・広告費などです。
最低でも半年~1年分は確保しておくことをおすすめします。
3. 物件決め・必要な設備などの手配
テナントを借りる場合は、ターゲット層の集客がしやすい立地の物件を探しましょう。あわせて、コンセプトに合った内外装の工事ができる業者も見つける必要があります。サロンに必要な設備・消耗品・備品なども、オープンに間に合うように手配しましょう。
4. 集客活動開始|ホームページやSNSなど
数あるサロンのなかから自分のお店に足を運んでもらうためには、集客活動が重要です。物件が決まったら、ホームページ・SNS・予約サイト・チラシなどさまざまな方法を併用して、お店の宣伝をおこないましょう。
オープン時からお客様が入るよう、継続的に発信することが大切です。
SNSは、無料でアカウントを開設できるものもあります。X(旧Twitter)やInstagramは、「#(ハッシュタグ)」を活用すればターゲット層に効率よくアプローチすることが可能です。
5. 開業届・青色申告承認申請書の届出
開業する際は、テナント・自宅どちらの場合でも、開業後1カ月以内に税務署への届出が必須です。開業届とあわせて、所得税や源泉所得税・消費税に関する書類の提出が必要になる場合もあります。
所得税を納めるためにおこなう確定申告の種類は、青色申告と白色申告の2つ。節税特典(控除)を受けたい人は青色申告となるため、青色申告申請書の届出が必要です。白色申告の場合は、事前申請の必要はありません。
青色申告では、記帳や貸借対照表の作成など、会計・税務の知識を要しますが、自動で仕分けができる会計ソフトもあるので、自分に合うものを探すとよいでしょう。
引用元
国税庁|No.2090 新たに事業を始めたときの届出など
国税庁|A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続
国税庁|A1-8 所得税の青色申告承認申請手続
未経験者も開業を目指す人にも!脱毛サロンの求人を探すにはリジョブがおすすめ

これから脱毛サロンのエステティシャンを目指す人や、開業前に現場経験を積みたい人が求人を探す際におすすめしたいのが、求人サイト「リジョブ」です。リジョブは美容業界に特化しており、エステティシャンの求人を豊富に掲載しています。
検索条件が多種多様にあり、未経験OKの求人も多数です。資格がなく不安な場合は「研修制度あり」にチェックを入れれば、入社後にしっかりと知識や技術を身につけることができる求人がヒットします。
「独立・開業支援」の条件もあるので、これから開業を目指している人も、自分に合った求人を見つけやすいでしょう。
脱毛サロンは未経験でもスタートできる!自分に合った資格の取得もおすすめ

脱毛のエステティシャンは資格を取得しなくてもなることができ、未経験からスタートしても活躍することができる仕事です。
ただし、未経験・無資格からでもスキルを磨くことで一人前のエステティシャンとしてデビューすることは可能ですが、資格を取得することにはさまざまなメリットがありますので、キャリアアップのためにも資格を取得することをおすすめします。
脱毛サロンの開業にも必須資格はありません。ターゲット層やコンセプト・お店の目標を決めたうえで、集客に有利な立地で開業するのがおすすめです。お店を認知してもらうためには、継続的な宣伝をおこないましょう。
そして、お客様の信頼を得るためにも現場でしっかりと経験を積んでおくことが大切です。
美容業界の求人に特化したリジョブでは、未経験・無資格からでも応募できる脱毛サロンの求人も豊富に掲載しています。
各サロンのページにはお店のこだわりや想い・PRポイントなど、応募前に知りたい情報が満載なので、自分の希望にマッチしているかを精査しやすいでしょう。
転職満足度※が高いサイトでもあり、キャリアチェンジやキャリアアップを目指す人にもおすすめなので、ぜひ一度チェックしてみてください。
※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)