最高齢は101歳。何歳になっても美容に挑戦できる環境「POLA」桑島大輔さん
日本の美容業界を支える企業の魅力を紹介する本企画。今回登場いただくのは、1929年創業の老舗化粧品ブランド「POLA」です。「POLA」は女性が外で働くのがまだまだ難しかった1937年に、セールスレディの先駆けとなる「ポーラレディ(現ビューティーディレクター)」を誕生させ、女性の働きやすさを追求してきた会社でもあります。
前編ではそんな「POLA」のリクルート担当である桑島大輔さんに、店舗で化粧品の販売やエステサービスを行う仕事「ビューティーディレクター」についてお話しを伺いました。
「POLA」で働いているビューティーディレクターはすべて、委託販売契約を結んだ個人事業主です。しかしスキルアップのために無料で研修を受けられる、「POLA」の店舗担当のスタッフと定期的な面談によって、目標の実現をサポートしてもらえるなど、会社からのフォローを受けることができます。
一方で個人事業主のため、勤務時間を自分で決められる自由さもあり、個人事業主と会社員のいいとこどりができるのが、ビューティーディレクターの最大の特徴だといいます。
お話を伺ったのは・・・
株式会社POLA
事業企画部 事業戦略チーム
桑島大輔さん
大学の法学部で労働法について学び、人が働きやすい環境に興味を持ったことから、「POLA」に入社。名古屋エリアでの店舗担当を経て、2023年より事業企画部 事業戦略チーム所属。求人広告などを担当する。
始まりはハンドクリーム。90年以上、受け継がれてきた「誰かを思う気持ち」
――経営理念など、企業のなかで大切にしている考え方を教えてください。
「POLA」が大切にしてるキーワードは「Science. Art. Love.」です。サイエンスというのは技術力のことで、「POLA」の代表的な商品であるリンクルショットをはじめ、さまざまな商品は私達の技術力の結晶だと自負しています。実際、お客様から接客などと同じくらい商品力に対して評価をいただくことは多いです。
Artというのはお客様に美や商品をハイクオリティな状態でお届けすることを指します。まさに今お店で働いてくれているビューティーディレクターのみなさんの卓越したエステ技術やカウンセリング技術によって、お客様1人ひとりがなりたい自分を実現できることこそが、Artだと考えています。
最後にLoveですが、「POLA」は創業社長が奥さまの手荒れを治すために、独学でハンドクリームを開発したことが発端で生まれたブランドです。誰かを思う気持ちから「POLA」は生まれており、それは現在まで引き継がれてきました。「POLA」で働くすべての人がお客様を大切に思いながら接していることがLoveという言葉に表れています。
そして「私たちは、美と健康を願う人々および社会の永続的幸福を実現します」という言葉も企業理念として大切にしている考え方です。「Science. Art. Love.」を重視しながら人々だけでなく社会の、そして一時的なものでなく永続的な幸福を実現したいと考えています。
――エステブランドとしての特徴は?
担当したビューティーディレクターが、そのお客様の美を一緒に追求していくことを大切にしているため、専任制という形をとっていることです。長い時間をかけて、お客様と向き合い、信頼関係を築いていくため、美容のお悩みはもちろん人間関係やお仕事のお悩みなど相談に乗ることもユニークな特徴かと思います。
1年、2年と通っていただくうちに、いつの間にか家族と同じくらいの距離感になっているというようなことも珍しくありません。
店舗スタッフとの二人三脚で、目標を実現できる環境
――「POLA」で働くビューティーディレクターとはどういったものなのか、教えていただけますか。
店舗で化粧品の販売やエステサービスを行う、美容のスペシャリストです。仕事としてはまず、他企業様とのコラボレーションイベントなど、さまざまなPR機会を活⽤し、お客様との接点を持ちます。そして興味を持っていただいたお客様にご来店いただいて、カウンセリングを実施し、1人ひとりにあった美容を提案するお仕事となっています。
ビューティーディレクターの方達は、「POLA」と委託販売契約を結んだ個人事業主になります。
――個人事業主というと、完全歩合制のお仕事になるのでしょうか?
はい。ただ、お客様が定着していない初期の段階では、収入面を支える「新人スタート支援制度」があり、一定の条件をクリアしていただくと、収入を保障する仕組みもあるため、安心して働いていただけます。
このように、ビューティーディレクターは一般的な個人事業主とは違い、会社員と個人事業主の間のような形で、安心して働けるサポートを会社が全面的に行っています。その際たるものが、研修制度です。未経験の方でも安心して仕事を始められる技術研修や、キャリアアップ研修、勉強会なども開いており、無料で受けていただくことができます。
一方で個人事業主ですから、働く時間や曜日を自由に決めていただくことができ、お子さんがまだ小さい、ご両親の介護があるなど、それぞれの事情に合わせてワークライフバランスを決めることが可能です。
――ビューティーディレクターの方達が、働きやすい環境を実現するために行っていることはありますか。
会社として各地域ごとに店舗担当コンサルタントを配置し、店舗全体の目標、ビューティーディレクターの1人ひとりの目標を達成するためのサポートを行っています。定期的な面談を通して、働き方や接客の工夫の提案、キャリアアップのための計画確認など単なる売上の向上ではなく、1人ひとりの成長を考えた関わり方を大切にしています。
委託販売契約というと、ビジネス的なつながりを想像するかもしれません。しかしビューティーディレクターと店舗担当は、単なる「ビジネスパートナー」という言葉ではくくれないような関係性で、ときには率直に意見をぶつけあったりすることさえあります。それほどお互いに熱い思いがあり、信頼があるからこその関係性なのではないかと思っています。
最高齢は101歳。いつからでも、挑戦できる
――桑島さんは、なぜ「POLA」に入社されたのですか?
僕は大学では法学部に在籍していて、労働法について学んでいたんです。そのときに、不遇な働き方を強いられたとか、そういう働き方のせいでプライベートが侵害されたなどの判例を見ることがあり、人々にとってより良い働き方を模索することに携わりたいという思いが強くなりました。就活では人事労務関係の仕事などを軸に探していて、とある就活のイベントで偶然出会ったのが、「POLA」の採用担当者でした。
「POLA」のビューティーディレクターは委託販売契約の個人事業主という働き方ですが、先ほどもお伝えしたように店舗担当がビューティーディレクターの方の進みたい道を応援し、会社が全面的にバックアップをしています。自分の夢や目標に向かって会社と一緒に自由な思いと感性でチャレンジできるこのお仕事に、大変感銘を受けました。
また面接してくださった採用担当の方が、単に仕事に対しての思いだけでなく、私自身の普段の関心事や性格、考え方といった「個」を深く見てくださったのも大きな理由の一つです。1人ひとりのことを大切に思い、共に成長していくことを理念としている先輩社員と会社に強く共感、そして尊敬し、入社を決めました。
――そんなきっかけがあったのですね。ビューティーディレクターの方はどういう思いでを持って、「POLA」で働きだす方が多いのでしょうか。
挑戦と成長という思いをもって、登録される方が多いです。前職でルーティーン化した仕事に疑問を持ち、やりがいのあるお仕事を探していた方、子育てが落ち着いたタイミングで、昔から興味があった美容のお仕事にチャレンジする方、自分のお店を出したいという夢がある方などがご活躍いただいています。
ビューティーディレクターには定年がなく、現在の最高齢では101歳の方が働いているくらいですので、何歳になっても挑戦できる環境が整っています。
――最後にこの企業を目指す方へメッセージをお願いします。
成長を強く願っている方にとって、ビューティーディレクターは大変おすすめのお仕事になります。「成長」というのは美容の技術に限らず、接客技術、個人事業主としての経営的観点やお客様、地域との関わり方など、多岐にわたる分野で自身のスキルアップを期待できます。
会社もしっかりとしたサポート体制がありますので自分を変えたい、やりがいのある仕事に挑戦したい、と願う方はぜひ、「POLAのビューティーディレクター」を選択肢のひとつに入れてくださると嬉しいです。
桑島さんの口から何度も出てきた「成長」という言葉。何歳からでも目標に向かって挑戦し、成長していこうという企業風土が感じられた気がしました。また取材時も桑島さんと取材に伺ったお店の店長さんが、仕事内容や今後の方向性について熱く話し合っていた姿が印象的でした。
後編では2018年に入社し、現在はポーラエステサロン根津駅前店のトップビューティーディレクターである藤森圭子さんに仕事の内容ややりがいについてお話しを伺います。40歳を過ぎて、異業種からビューティーディレクターの世界に飛び込んだ藤森さん。
それまで完全な個人事業主として働いてきたからこそ、「POLA」の手厚さに驚かされたといいます。