練習にテーマを設ける。ポイントを絞った練習が着実な成長につながる「LUCK 2nd SPACE」馬場涼平さん
千葉県内の船橋、津田沼、八千代エリアで現在5店舗展開している「L’sグループ」。外国人風スタイルに特化したサロンとして地元のみならず、県外のお客様にも愛されています。そんな企業が手掛ける「LUCK 2nd SPACE」で店長を務めているのが馬場涼平さんです。
新人時代、美容師の仕事は想像していたよりも大変だと感じたという馬場さん。仕事終わりに先輩とコミュニケーションをとり、励ましの言葉をもらうことでマインドを切り替え、仕事に慣れていったといいます。
またアシスタント時代は、次のカリキュラムに進むための試験で何度も落ちてしまったそう。合格のためにどのような意識を持って練習に取り組んだのでしょうか? 振り返っていただきました。
今回、お話を伺ったのは…
「LUCK2nd SPACE」店長
馬場涼平さん
千葉県出身。幼いころから興味を持っていた美容師を目指すため、大学を中退し、ユニバーサルビューティーカレッジに入学。2019年4月、「L’sグループ」に新卒入社。現在入社6年目。店長としてスタッフを統括しながら、プレイヤーとしても活躍している。
大学在学中に美容師の道へ。社長の情熱に惹かれて「L’sグループ」に入社
――まずは美容師を目指そうと思った理由を教えてください。
私はもともと4年制大学に通っていたのですが、勉強するなかで変わった仕事に就きたいと思うようになったんです。そこで、中学生のころに美容院で髪を切ってもらって変身した姿に感動したことを思い出して。同じように感動を与えられるかっこいい美容師を目指すようになり、大学を中退したのち美容専門学校に入学しました。
――憧れがあったのですね。なぜ「L’sグループ」を応募先に選んだのでしょうか?
実は応募はしておらず、社長とのご縁があって入社したんです。社長はもともと「L’sグループ」を立ち上げる前に一般サロンで働いていて、私は学生時代からお客として通っていました。私が就活期間に入ったときに社長が独立することになり、私から「立ち上げに参加したい」とアプローチしたところ、ありがたいことに快諾していただき、入社することになったんです。
――そうだったんですか! 社長についていきたいと思った理由は?
社長の人間性に惹かれたからです。社長には2年ほど担当してもらっていたのですが、仕事に対する情熱をすごく感じて。働くなら美容師としても、人間としても尊敬できる人のもとがいいと思い、アプローチしました。
モチベーションは食事会? 悩みは生まれたその日に解決
――入社してみて感じたことをお聞かせください。
学生時代と比べると拘束時間が長くなったので、慣れるまでは体力面、精神面で大変だと感じることはありました。学生時代の1日のスケジュールは、朝から夕方まで学校で勉強、放課後はバイトということがほとんどでした。就職すれば、学校が仕事に置き換わって、バイトの時間は自由に過ごせてラクになると思っていたんです。でも実際は、美容師の仕事の場合、朝や営業時間後に練習の時間があり、稼働時間が長くなります。
――挫折することはありませんでしたか。
それはありませんでしたね。営業後、毎日のように社長や先輩スタッフと食事に行っていたんです。そこでは仕事の話がほとんどで、毎回、その日の営業の反省や悩みを先輩が聞いてくれていました。悩みを翌日に持ち越すことなく、すぐに解決できる環境があったので、モチベーションを維持できていたんです。
テーマを設けて練習。ポイントを絞ることが成長の近道
――スタイリストになるまでのカリキュラムはどのような内容でしたか。
大きく分けると、シャンプー、カラー、縮毛矯正、カットと技術項目ごとに試験があり、それに合格すると次のカリキュラムに進めるという形でした。
試験は立候補制で受けることができ、当時は同じ店舗のスタッフ全員にチェックしてもらっていました。私はなかなか合格をもらうことができず、入社から2年半ほど経ったときにようやくデビューできたんです。
――なるほど。試験に合格できるよう練習のときに意識していたことは?
毎回テーマを設けて練習していました。たとえば、「スピード」をテーマにした場合は、クオリティは一旦置いておいて、ベストタイムを目指して練習をするんです。逆に「クオリティ」をテーマにしたら、クオリティを追求します。クオリティとスピードのどちらか一方すらもままならない状態で、いっぺんに取り組んでもなかなか成長できません。ポイントを1つに絞って練習に臨むことで、着実な成長を目指していました。
――ポイントを絞って練習することが大切なんですね。
はい。あとは、技術力を上げるために取り組んでいたこととして、先輩の施術をよく観察していました。もちろん、ただ見ているだけでは何の意味もありません。自分が改善したい、難しいと感じている技術にフォーカスして観察することが大切です。私の場合は、カラー施術のときのハケ使い方やコーミングの仕方など細かな部分をよく見ていましたね。
――馬場さんが入社したときの同期のスタッフは何人でしたか?
同期はいませんでした。デビューのスピードを競う相手もいなかったので、「早くデビューしてやるぞ」という思いはあまりなかったです。むしろ、しっかりと基礎を身につけてからデビューしたいと考えていたので、カリキュラムはゆっくりと自分のペースで進めていました。
馬場さんが新人時代を乗り越えられた3つのポイント
1.食事会で悩みを相談することでモチベーションを保っていた
2.テーマを絞って練習に取り組み、着実な成長を目指した
3.基礎を固めるために自分のペースでカリキュラムを進めた
後編では、馬場さんの新人時代の失敗談やキャリアップのために取り組んでおくといいことなどについてお聞きします。アシスタント時代に1人で技術練習に取り組んだことで、間違ったまま技術を覚えてしまったという馬場さん。時間を無駄にしないために先輩とマンツーマンで練習することが大切だと学んだといいます。後編もぜひチェックしてみてくださいね!