体が硬い人は損をする!飯野慎也先生のらくらくストレッチ #4
とっても簡単! 場所をとらないので、サロンでも仕事の合間にできるのがストレッチ!
ぜひ、実践してほしいのですが、その前にひとつご注意。
どんなにストレッチしてもなかなか身体が柔らかくならない方もいるように、体の硬さは人それぞれです。ですから柔軟性は人と競ってはいけないのです。
一生懸命頑張っても、バレリーナのようになれる訳ではありません。一番大切なのは自分の本来持っている最大の柔軟性を維持できているか、ということです。
自分本来の柔軟性を失ってしまうと、逆に身体にとってマイナスになることがたくさんあるのです。
- 血流が悪くなることでの代謝の低下
- 太りやすくなる、骨格が歪みスタイルも崩れる
- 全身が疲れやすくなる、回復も遅くなる
- 腰痛や肩こりなどの症状、怪我もしやすくなる
- 脳への血流も悪くなり、仕事などの作業効率の低下
- 動きづらいので動こうとする意欲の低下、精神的な気持ちの落ち込み
など、その他にも硬さは身体の様々な不調の原因となります。
身体が硬いと思う方は、1日でも早くストレッチ生活を始めましょう。
「その日の疲れはその日にとるのがベスト」というパーソナルトレーナーの飯野慎也先生。部位ごとにコリを解消するストレッチメニューの下半身シリーズ。第1回目は「お尻と腰のストレッチ」です。
ストレッチって素晴らしい!
「『ストレッチ』は誰でも聞いたことがある言葉だと思います。一般的なイメージとしては、運動の前後でする体操のようなもの。これは運動の前後で行うことにより、動きやすくなりパフォーマンスがアップし、怪我の防止にも繋がるためです。
しかし、ストレッチをするべきタイミングは運動の前後だけではないのです。理想をいえば、ストレッチは1日の中でどんなタイミングでもちょこちょこ行うことで身体のほぐしになるのです。
その理由としては、ストレッチには筋肉の血流を良くし、代謝を上げ、疲労の回復や脂肪燃焼の効率アップなど様々な効果があるからです。
1日の中で何回かできれば大きな変化を体に与えることができるでしょう!」と飯野先生はおっしゃいます。
お尻だって、凝っている!
お尻の筋肉は太ももと並んで体の中で最も大きいものとなります。
またお尻は骨盤という内蔵全体を下から支える骨を守り、正しい位置に整えるという作用もある、とても重要な部分になります。
骨盤が正しい位置からズレてしまうと、その上に乗っている背骨もズレてしまいます。それが反り腰や猫背の原因となり、腰・背骨の痛み、肩こりへと繋がっていきます。肩こりや痛みがあるという方は、関係がないようでもお尻のストレッチをすることをおすすめします。
また、最初に言ったようにお尻は最大の筋肉です。さらに身体の後ろについている筋肉は脂肪を燃やしやすい筋肉でもあるので、お尻を柔らかく、可動域を拡げ、代謝をアップさせればダイエットにも大きな効果をあらわします」と飯野先生。
ストレッチ中は呼吸の意識を忘れずに!
ストレッチを行う際の呼吸は、ゆっくりと吐くことを意識していきましょう。
硬い部位のストレッチには痛みを感じる事もありますが、痛すぎると息を止めがちになり
逆に力んでしまいます。
痛気持ちいい範囲でゆっくり大きく深呼吸を。
お尻と腰のストレッチメニューのご紹介
1、椅子に座ったままのお尻ストレッチ
イスに座ったまま行えるお尻のストレッチです。
デスクワークの最中など、ふとした瞬間でもちょこちょこ行えます。
- 座った状態で片足の膝の上へ反対の足首部分を乗せます。乗せた側の膝が上がってしまわないように上から手でサポートを入れましょう。
- 余裕のある方は上半身を前へと傾けお辞儀の姿勢を取ります。
- 10~30秒程度、深呼吸をしながら続けていきましょう。
- 左右行います。
肩、首まわりに力が入らないように意識します。最終的には胸が乗せている足とくっつく所まで上半身を倒せると最大限のストレッチになります。膝と足首の部分が痛い方は間にタオルなどを挟むと痛みは出づらくなります。
2、立ってお尻に力を入れるストレッチ
だらしない姿勢をしている訳ではありまさん。腰のストレッチとお尻のエクササイズをしています。
お尻の筋肉が硬い方は伸ばしづらいのはもちろん、意識的に筋肉に力を入れて締めていくことも苦手です。意識的に動かせるようになると、姿勢の歪みを改善しやすくなり代謝アップに繋がります。
またこの動きは腰の筋肉をほぐすことに効果的です。お尻に力を入れると骨盤が後ろに傾き、腰から背骨にかけてストレッチされます。
- 立った状態で膝を少し曲げ、目線はおへその方へ向けます。お尻の筋肉を左右から内側に締めるように力をいれます。お尻がプルプルする位強く力をいれ、同時に下腹も内側へと引き込んでいきましょう。
- 10~30秒程度、深呼吸をしながら続けていきましょう。
3、膝を内側へ倒す股関節のストレッチ
股関節のインナーマッスルのストレッチです。インナーマッスルは身体中にあり、その全てが姿勢を制御、維持するために働いています。ずっと働いているため疲労が溜まりやすい部分でもあります。歩いている時、立っている時につま先が外に開く方や、座っている時に膝が開いてしまう方は、この筋肉が硬くなっている可能性があります。
- 床に座り、手は楽に後ろにつきます。
- 膝を立て、少し広めに足を置きます。
- その状態から片方の膝を内側へと倒します。その時、お尻が床から浮いてしまわないようしっかり固定しましょう。10~30秒程度、深呼吸をしながら続けていきましょう。
- 左右行います。
※硬さがあるとなかなか内側へ倒れませんが、無理はせずに正しい姿勢を意識します反対の膝が外へ開いてしまうと効果が減ってしまうので、反対側も軽く内側に倒す気持ちを持ちましょう。
取材協力/パーソナルトレーナー 飯野慎也
取材・構成/ORCA
Profile
飯野慎也
オリジナル標語が「外から帰ったら、うがい、手洗い、スクワット!」。忙しい毎日、わざわざ運動の時間を作るのは大変、だから「トレーニングを生活の一部に!」をご自身で実践。日常の歩き方、階段の上り下り、歯を磨いている時、信号が赤の時など、少しの隙間時間でできるトレーニングを考案。TPI (タイトリスト パフォーマンス 研究所)認定 ゴルフ フィットネス トレーナー、アディダス パフォーマンス トレーニング 認定トレーナー取得後、パーソナルトレーナーとして9年目を迎える。大手スポーツクラブ、都内最大級のインドアゴルフ練習場でのパーソナルトレーナーとして活動しながら、都内・湘南を中心にご自宅、オフィスへの出張パーソナルトレーニングも行っている。プロスポーツ選手から一般の方(子どもから高齢者)まで、それぞれの目的にあった的確で結果を出す指導やプログラムメニューが大人気。ダイエット、スタイル作り・ボディーメイク、障害後のリハビリ、スポーツ球技能力向上、ゴルフフィットネスと指導内容も幅広く、ダイエットやゴルフフィットネスに関してのセミナー講師としても活躍。
このコリが骨盤の歪みの原因に!飯野慎也先生のらくらくストレッチ #5 太もも>>