美容師資格

美容師になろう!学校や費用、美容師免許の取り方まで詳しく公開

「今日からわたしは美容師になる!」と言って、すぐ美容師になれるものではありません。美容師として働くためには厚生労働大臣が発行する「美容師免許」という国家資格が必要なのです。
そして、その国家資格を取得するためには厚生労働大臣の認可を受けた「美容師養成施設(美容専門学校等)」を卒業する必要があるのです。

美容師資格取得

つまり美容師になるには、

  美容師までの道のり
1.高等学校を卒業する。
2.美容専門学校を卒業する。
3.美容師国家試験に合格する。
4.合格証書が交付される。
5.美容師免許登録申請をする。
6.美容師免許証が交付される。
7.見事「美容師」となる。

※中学卒業者も可:2015年5月現在と、いう流れになるわけです。

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1.厚生労働大臣認可の美容学校を探す

美容師資格取得

まずは、美容師養成施設(美容専門学校等)を探しましょう。
ここで注意しなければいけないのは、「学校名がビューティカレッジやヘアメイクスクールであっても、厚生労働大臣の認可を受けていない場合がある」ということです。もちろんこれらの学校を卒業しても美容師国家資格の受験資格は得られません。
「厚生労働大臣の認可を受けているかどうかなんて、どうやって見分ければいいの?」という質問に対する答えは簡単です。美容専門学校のウェブサイトなどの学校名のところに「厚生労働大臣指定」と表示してありますので、そこで確認してください。

2.美容学校を選ぶ

美容師資格取得

全国に約200校ある美容学校の中から、自分に合う学校をどうやって選べば良いのでしょうか。美容学校を選ぶ一般的な基準として以下のようなものが挙げられます。

■国家試験の合格率

美容学校に通う第一目的は美容師国家試験に合格することです。そのため、合格率が高い学校を選ぶことは大切ですが、あまり神経質になりすぎるのも考え物です。合格率70%以上をボーダーラインとして、学校を選んでみるのはいかがでしょう。
「第31回美容師国家試験」で合格率が高かった学校を地域別に上げてみたので、参考にしてみてください。

【北海道地方】
 学校名  合格者数  合格率
 札幌ビューティアート専門学校  74人  100%
 札幌ベルエポック美容専門学校  98人  96.1%
 北海道美容専門学校  171人  95.0%
【東北地方】
 学校名  合格者数  合格率
 山形美容専門学校(山形)  79人  100%
 仙台理容美容専門学校(宮城)  107人  97.3%
 仙台ヘアメイク専門学校(宮城)  89人  95.7%
【関東地方(東京以外)】
 学校名  合格者数  合格率
 国際テクニカル美容専門学校(栃木)  41人  100%
 横浜ビューティーアート専門学校(神奈川)  110人  99.1%
 足利デザイン・ビューティ専門学校(栃木)  87人  98.9%
【東京都】
 学校名  合格者数  合格率
 エビスビューティカレッジ  102人  99.0%
 東京ビューティーアート専門学校  95人  99.0%
 住田美容専門学校  75人  98.7%
【甲信越・北陸地方】
 学校名  合格者数  合格率
 富山ビューティカレッジ(富山)  39人  100%
 ジャパン・ビューティ・アカデミー(新潟)  38人  100%
 国際ビューティモード専門学校(新潟)  114人  96.6%
【東海地方】
 学校名  合格者数  合格率
 美容専門学校アーティス・ヘアー・カレッジ(愛知)  36人  100%
 静岡服飾美容専門学校(静岡)  60人  98.4%
 名古屋美容専門学校(愛知)  152人  96.8%
【近畿地方】
 学校名  合格者数  合格率
 グラムール美容専門学校(大阪)  315人  98.7%
 大阪ビューティーアート専門学校(大阪)  118人  98.3%
 ECCアーティスト専門学校(大阪)  31人  96.9%
【中国・四国地方】
 学校名  合格者数  合格率
 広島美容専門学校(広島)  176人  100%
 高知理容美容専門学校(高知)  46人  100%
 河原ビューティモード専門学校(愛媛)  38人  97.4%
【九州・沖縄地方】
 学校名  合格者数  合格率
 ビューティーモードカレッジ(沖縄)  73人  100%
 モア・ヘアメイクカレッジ(熊本)  69人  98.6%
 北九州市立高等理容美容学校(福岡)  36人  97.3%

※受験者数が30人未満の学校は除いています。

■学費

美容学校の学費は決して安いものではありません。詳しくは後述致しますが、経済的に苦しくならないように、あまり高い学費の学校は選びたくありませんね。多くの美容専門学校のウェブサイトには学費を掲載していますが、中には掲載していない学校もあります。その際は直接電話で聞くか、資料請求・願書請求をしましょう。

■通学距離

独り暮らしをして学校に通う場合は別ですが、自宅から通う時は通学時間・距離を考えて、通学可能な場所にある学校を選びましょう。
しかし、首都圏や大阪府などの都会では多くの美容学校の資料を取り寄せることができますが、地方の場合は2~3校、中には美容学校がない都道府県もあります。希望の美容学校に通うために、独り暮らしをしている人は多いようですね。

■学校の雰囲気

「良い学校だと思っていたのに、実際に行ってみるとなんか合わない……」ということもあるようです。先生のレベルはどうか、伝統ある学校なのか新設校なのか、校風はどうなのかなども調べてみましょう。
また、美容学校の多くは体験入学を催しています。実際に美容学校に行ってみて、雰囲気を感じることも大切です。

■就職率と就職先

国家試験の合格率は高いのに、就職率は低いなんていう学校には入学しても意味がありませんね。実際そんな学校はないと思いますが。将来ヘアメイク事務所に入りたいのに、サロン就職に強い学校を選んでもダメです。就職率や過去の就職先を見て、自分が将来就きたい職業に就けるかどうかを判断して学校を選びましょう。

その他、中卒では入れない学校やコースもあります。
上記の条件から自分に合った美容学校の資料請求をしましょう。あまりたくさんの学校に資料請求をしても、読むだけで大変です。多くても10校以内に絞って資料請求しましょう。

「どんな美容学校があるかわからない!」という人は、以下のサイトで調べると良いでしょう。

参考:公益社団法人「日本理容美容教育センター」養成施設一覧
http://www.ribikyoiku.or.jp/yousei/

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3.美容学校のコースを選ぶ

選べるコースは主に以下の3種類です。
■昼間課程(2年間)
■夜間課程(2年間)
■通信課程(3年間)
「昼間課程」はほとんどの学校に存在するコースで、学生も最も多いコースです。「通信課程」は6~7割の学校に存在しますが、「夜間課程」は全学校の1割ほどにしか存在しません。
「夜間課程」や「通信課程」は実際にサロンで働きながら勉強する人が多く、「通信課程」は中卒でも入学できる学校も多いので、ライフスタイルに合わせてコースを選びましょう。

4.美容学校を受験する

美容師資格取得

美容学校の受験は資料請求 → 願書提出 → 受験 → 合格発表という流れが一般的です。
受験には一校につき10,000円~20,000円の選考料が発生します。詳細については受験する学校に直接お問い合わせください。

5.美容学校にかかる金額

美容学校にはかなりの学費がかかります。多くの雑誌やウェブサイトでは「入学金」「授業料」「施設費」のみが記載されていることが多く、「2年間で150万円ほどかぁ~」なんて思ってしまいがちですが、実際にはそれ以外に「実習費」「教材費」、学校によっては「ユニフォーム・シューズ代」「校外研修費」「修学旅行積立金」などがかかります。

入学から卒業までの一般的にかかる金額を下表に記したのでご覧ください。

 内容  金額
 昼間課程(2年間の金額)  2,500,000円~3,000,000円
 夜間課程(2年間の金額)  1,500,000円~2,500,000円
 通信課程(3年間の金額)  500,000円~1,000,000円

「専門学校にしては高いなぁ」というイメージを持たれたかもしれません。ですが、これは実習に使用する道具や設備の費用が多くを占めているのです。実際の国家試験でも実技があるわけですから仕方ありませんね。

6.国家試験

美容師資格試験

公益財団法人「理容師美容師試験研修センター」が実施している「美容師国家試験」は春と秋の年2回行われています。試験には「筆記試験」と「実技試験」があり、両方に合格しなければいけません。
筆記試験は100点満点中60点以上が合格です。ただし、1科目でも0点があると不合格になってしまいます。

 ■筆記試験科目■  ■実技試験科目■
関係法規・制度 用具類審査
衛生管理【公衆衛生・環境衛生 1.モデルウィッグの審査
衛生管理【感染症】 2.用具類の審査
衛生管理【衛生管理技術】 技術の審査
美容保健【人体の構造および保健】 1.カッティング(20分間)
美容保健【皮膚科学】 2.ワインディング(20分間)
美容の物理・化学 3.オールウェーブセッティング(25分間)
美容理論

国家試験の受験には受験手数料として28,500円かかります。ただし、前回の試験で筆記、もしくは実技に合格していて免除される場合は、どちらかを選んで受験することになります。実技試験のみを受験する場合は14,700円、筆記試験のみを受験する場合は13,800円がかかります。

美容学校の卒業見込み者は1月末から2月初旬にかけて実技試験、3月初旬には筆記試験を受験します。秋の試験は、7月末から8月にかけて実技試験、9月に筆記試験が行われます。この試験には10月に卒業する通信課程の学生や春の試験に落ちた人が受験します。

毎年秋の試験に比べて春の試験の受験者数が圧倒的に多い状況です。(※2015年5月現在)

「筆記試験」「実技試験」の両方に合格すると、合格証書が交付されます。その後、美容師免許登録申請をすることで、美容師免許証が交付されます。

美容師免許証が交付されたら、その日からあなたは美容師です。一人前のスタイリストを夢見て、これからの長く険しい道を楽しく歩いて行ってください。

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