現場の声をヒアリング!#2 業界で働く人ならではの想いとは?
ストレス社会と言われる世の中で、心身を健康に導き、癒しをあたえる治療・リラクゼーション業界の仕事。疲れたときや体の調子が悪いときに整体やマッサージなどを利用される人も多いのでは? 多種多様な店舗があり、職種も幅広いこの業界。そこで働く人、働きたい人にはどのような思いがあるのかインタビューを実施! この業界に興味がある人はぜひ参考に!
Profile
Kさん 48歳 整体師。長年現場に立ち続けるベテラン整体師。
広浜さん 68歳 鍼灸師。教師を定年退職してから鍼灸師の道に。
小岩井さん 29歳 整体師。就職先が決まり現在は研修中。
Sさん 30歳 転職活動中。独学で勉強しながら指圧師を目指している。
李さん 39歳 転職活動中。好きなヨガを仕事にするために日本語を勉強中。
--この業界で働いてみて大変だったことや気をつけていることはありますか?
広浜「鍼灸師として働きはじめたばかりの頃は、長年やってきた教師のやり方では通用しないこともあり、180度変えなさいと言われることもありました。施術に必要な情報をお客様からいかに聞き出すかということに最初は苦労しましたね。しかし、信頼関係があるのとないのとでは不思議と施術の効き方も変わってくるんです。話を聞いてあげるだけでも体のつらさが和らぐ人もいます。私達の仕事はお客様といる時間も必然的に長くなるので、コミュニケーションというのは本当に大事だと思っています。」
小岩井「研修で先輩方を相手に練習するんですが、加減がわからず強くやりすぎて「痛い」って言われてしまうことがあります。自分はまだ経験も少なく、実際のお客様は老若男女いろいろな人がいると思うので、広浜さんがおっしゃるようにまずはコミュニケーションを通して、マッサージをする人のことを理解するということ、それが必要なのかなと思います。」
K「今までを振り返ってみて思うのは、自分自身が健康な体でいることですね。体力が必要な仕事ということもありますが、人をよくするのに自分が調子悪いと印象もよくないし、普段の実力も発揮できない。普段から意識していないとなかなか体調ってキープできないんですよね。私も健康じゃなかったらここまで続けられなかったし、自信もなかったと思います。」
--転職を考えているお二人は先輩方の話を聞いていかがですか?
李「私はまだ日本語を上手に喋ることが難しいので、まずはそれができるようにならないと。ヨガのよさをみなさんに伝えるためにも、日本語をもっと勉強してコミュニケーションがちゃんとできるようになりたいと思います。」
S「やはり相手がいてのことなので、どこが痛いのかとか違和感があるのかなど聞くことも大切だと、皆さんの話を聞いて改めて思いました。相手を怪我させたらいけないですし、知識も大事ですが相手のことを意識しないといけないですよね。」
K「アドバイスとは少し違いますが、『自分のことを上手いと思うな』ってことが大事だと思います。サボればすぐ下手になるし、上手い人は世の中たくさんいる。慣れてきて自信がつくと雑になっちゃうし、先入観で間違った施術してしまうこともあります。同じ人でも体調などの影響でいつもの施術ではダメなときもあるので、毎回まっさらな気持ちをもって経験ではなくきちんと確認して判断しないといけませんね。」
--今後の目標を教えてください。
李「好きなヨガを仕事にするためには勉強が必要ですが、諦めずにがんばっていきたいと思います。」
S「今の仕事を続けながらになりますが、小さなことから知識を増やしたり経験を積んだりして、いつか指圧師になって人の役に立てるようになりたいと思います。」
小岩井「私は全くの未経験ということもあり、転職活動をはじめたときはもちろん、就職が決まってからも不安なことばかりでした。でも今いる店舗は研修制度もありますし、学んでいくうちに最近では不安よりも楽しさが大きくなってきています。まだまだこれからですが、未経験だからって萎縮することはないと言えるよう、人に教えられる立場になるのが目標です。」
広浜「私は整骨院で働いていますが、まだ鍼灸のお客様が少ないので、技術が衰えないよう精進してお客様を増やしていきたいと思っています。私は定年してから学校に行って0から基礎を学んできました。やはり何をやるにも基礎は大事ですし、今からでも遅くないので興味のある人は学校にも行ってみてほしいですね。」
K「40代になると経営者になっていく人が多いのですが、体が動けばずっと続けられる仕事なので、これからも施術者として現場に立っていたい、それが今の私の目標です。」
現場の声をヒアリング!#1 治療・リラクゼーションの仕事とは?>>