オリジナルZINEでもサロンのスタイルを発信中!『SYAN』
2013年にオープンした『SYAN』。自分たちでの発信=ネットが主流の時代ですが、こちらのサロンでは、オリジナルのZINE(少部数発行の自主制作出版物)を制作・配布しています。今回は代表の野々口祐子さんに、ZINEの制作や今後についてお話をききました。
ZINEは提案のひとつとしてスタート
――ZINEは今、何冊ほど出されているのですか。
「今出ているので4回目です。現在は、ZINE本体とオリジナルの袋をセットにして販売しています」
――どうしてZINEを作ろうと思ったのですか?
「立ち上げた当初はまだ、お店の色が定着していませんでした。そんななか、撮影した作品を影響のある人に配って広げたいと思ったのが始まりです。立ち上げメンバーのひとりであるスタイリストと『やりたいね』と話していたのを実現させました。紙を選んだのは、独特の味わいがあるのと、形のあるものとして残したいと思ったからです」
――写真もかなり本格的ですよね。
「偶然、小学校のときの友だちが近くでカメラマンとして働いていたので、その人にお願いしました。いつも、私と立ち上げメンバーのスタイリストで、『今回は、どんな風にしようか』と決めてからカメラマンに相談します。そこから3人で形を作っていきます」
――楽しそうに作っているのが、伝わってきますね。
「はい、楽しいです! 何より反響もよいので、うれしいですね。いつも冊数限定で作っているのですが、回を重ねるごとにクオリティが上がっていると思います。次回は、冬頃に出す予定です」
互いに刺激を与えあえるスタッフ
――今は何人のスタッフの方が働いていらっしゃるんですか?
「現在(取材時)は9名です。スタイリストは2名に、面貸し(美容室の一部を借りて働く形態)で1名。もうすぐ1名、スタイリストとしてデビューする予定です」
――採用するときに意識していることはありますか。
「技術の出来る出来ないは、あとから変わってきますが、人間性は基本変わらないものです。サロンに入ったばかりのころは受け身でも、入ってからこの場の雰囲気を変えられるような、互いに刺激を与えられる人を求めています。サロンの色に徐々に染まりながらも、完全には染まりきらないでほしいですね」
――個人としての“個性”も大切にしているのですね。
「そうですね。世代が変わることで、お店としてもアップデートしていってほしいと願っています。お店としての色を大切にしながらも、新しいことをやっていってほしいですね。チャレンジしやすい環境を心がけていますし、スタッフからもやりたいことを言ってほしいです。『何かをやりたいから』という理由でお店を辞めるようなことはないようにしたいですね」
――外部の仕事を積極的に行うこともOKなんですか。
「もちろんです。ZINEというアプローチがよかったようで、ヘアメイクの引き合いも増えているんです。外に出で仕事をしたい人は、どんどん出ちゃって欲しいですね」
今までない何かにチャレンジしたい
――今後はどんな取り組みをしたいと考えていますか。
「まだ考え中ですが、今まであることをそのままやりたい、とは考えていません。カリスマ美容師がもてはやされる時代から、今は新しい世代に変わってきました。たとえばヘアショーひとつとっても、何か工夫して、複合的な見せ方をしたいと思っています」
――お店としての発展については、どんな展望をお考えですか。
「もう1店舗立ち上げたいなとは思っています。今はアシスタントが多い状態なので、そこから3人デビューしたら出したいですね。今年ひとりデビューなので、あとふたり。2年後くらいでしょうか」
――場所やコンセプトは、もう考えていますか?
「ここから近い場所がいいかな、とは思っています。少しテイストを変えて、この店舗は若いスタッフに、もうひとつは落ち着いた雰囲気を考えています。ラグジュアリーとまではいかなくても、30~40代のお客さまが来やすい雰囲気になったらいいですね」
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