【フリーランスのライフスタイル】ニンジン美容師イシダケイタさんのフリーまでの道
シェアサロンの普及などに伴い、最近耳にする機会が増えてきたフリーランス美容師。「どのようにして生計を立てているのか?」興味がある方も多いはずです。そこで、実際に活躍している現役のフリーランス美容師にインタビュー。今回は、2019年の10月からフリーランスとして働いているニンジン美容師イシダケイタさんに登場していただきました。
22歳という若さでフリーランスとして活躍するイシダさん。果たして、どのようにして現在のスタイルにたどり着いたのでしょうか?「フリーランスになってジムに通って筋トレをするようになりました」と語るイシダさん。プライベートの過ごし方も気になります。
前編では、フリーランスに至るまでの経緯などについて伺いました。
フリーランスは自分の強みを最短で生かせる働き方
――――まずは、フリーランスに転身するまでの経緯について教えてください。
「フリーランスに転身をしたのは2019年の10月です。それまでの経緯としては、山野美容専門学校を卒業後に都内の有名サロンに入社。半年後には辞めて、銀座にある美容室で業務委託として約1 年間働きました。専門学生のときからフリーランスの働き方には興味があったので、早くその準備をしたくて比較的自由な時間を持てる業務委託という働き方を選択したんです。
その後はカットの技術を磨くため2019年6月〜8月の間、イギリスにある『サスーンアカデミー』というスクールに留学しました。帰国してからは現在所属しているシェアサロン『JE SUIS HEUREUSE』でフリーランスとして働いています」
――――美容師歴2年目と、早い段階からフリーランスになったのはなぜですか?
「理由は2つあります。1つは、スピート感を持って成長したいと考えているからです。僕はなにごとにもやるからには全力で取り組みたいタイプで。専門学校にいるときからとにかく努力して、美容師として早く結果を残したいと考えていたんです。
もう1つは、フリーランスのほうが自分の強みを生かせると思ったからです。僕の強みは、モチベーションを維持し続けられること。やる気に波がなく、ずっと高い集中力をキープできるんです。
自分の期待するスピード感と強みであるモチベーションの高さを意識した時に、周囲に関係なく成長することができるフリーランスのほうが向いている、と思い転身を決意しました」
カットの基礎を徹底的に身につけるためイギリスへ留学
――――イギリスへ留学した理由について教えてください。
「苦手意識のあったカットの技術を徹底的に学ぶためです。短期集中で基礎からしっかりと技術を学びたいと思い、飛び込んだのが『サスーンアカデミー』でした。『サスーンアカデミー』は現在の美容における基本技術を生み出したヴィダル・サスーン氏が創立したとても有名なスクールで、世界中から美容師が集まります。海外に行ったことがなかったので新たな文化に触れて感性を磨きたいという気持ちもありましたね」
――――『サスーンアカデミー』では具体的にどのようなことを学ばれたのですか?
「カットの基礎や理論を学び、それを実践のレッスンで身に付けていきました。午前中に座学、午後はそれを受けての実践という形で時間割が組まれます。後半は徐々に実践の割合が増えていきました。実践の授業では、学校側がモデルさんを用意してくれます。髪質や流行り、スタイルが日本とはまったく違いますが、きちんと基礎を学ぶことでどんな方でも対応できるようになりました。
また、授業以外でもたくさん刺激を受けましたね。ロンドンの美しい街並みに感動したり、海外の方のパーソナリティに衝撃を受けたり。驚いたのは、僕がこんな常識的なこと聞いたら恥ずかしいなと思ったことでも、周りは気にせずにどんどん質問をするんです。もちろん先生も丁寧に答えてくれます。みんな学ぶ意欲が高くてとても刺激になりました。今でも積極的に学ぶ姿勢は大切にしています」
最低の事態も想定したうえでフリーランス生活がスタート
――――フリーランスになるにあたって準備したことを教えてください。
「生活できる最低限のラインをキープするためにはどうすればいいか、フリーランスになってからの売上を想定して対応策を考えました。たとえば思ったより集客できなかった場合にインスタでDMを送ったり、チラシを配ったりするのか、さらに売上が低かった時は他にアルバイトをするのか。あらゆる事態を想定しましたね。そこである程度やっていける確信を持ってからフリーランスになりました。
幸い、想像以上にお客さんが来てくださったおかげで、当時考えていた最悪のケースの対応策はまだ使わずに済んでいます(笑)。
僕は少しタイミングが早かったんですが、これからフリーランスを考えている方は技術や集客のやり方をある程度サロンで学んでから、自分がきちんと生活できる水準に達したと思った段階で飛び込んだほうがいいと思います」
後編では、プライベート時間の過ごし方や美容師としてのこだわりに迫ります。
▽後編はこちら▽
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