骨と関節を意識したヨガ+整体で成功! そこに辿り着いた経緯とは【ヘルスケアのお仕事 Vol.35 ブルースカイヨガスタジオ 大江清一朗さん #1】
ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。
今回は、鍼灸整体師、ヨガインストラクターとして活躍している「ブルースカイヨガスタジオ」の大江清一朗さんにフォーカス。大江さんの仕事観、整体とヨガの併設スタジオの運営などについて、全3編でお伝えします。
大学卒業まで硬式野球に打ち込んでいたという大江さん。腰を痛めたことから、骨と関節を意識したトレーニング法を学び、自身もヘルスケア業界に入ったそう。そこから、アスレティックトレーナー、鍼灸按摩マッサージ指圧師の資格を取得。現在では、ヨガと整体を併設するスタジオを運営しています。
前編では、大江さんがヘルスケア業界に入った原点と、現在の働き方について、詳しく教えていただきます。
教えてくれたのは…
ブルースカイヨガスタジオ
整体師/ヨガインストラクター 大江清一朗さん
『ブルースカイヨガスタジオ』主宰、大江整体院横浜元町本院代表。 鍼灸整体師。アスレティックトレーナー。骨ナビディレクターとして、骨・関節の機能向上と効率のいい身体操作を指導。イージーヨガプロデュース『マインドフルネススタジオ代官山』でもパーソナルセッションを行う。
体の力を抜くこと、骨と関節の大切さに気付いた大学野球時代
―大江さんは大学野球時代、腰痛に悩まれた経験からヘルスケア業界に入られたそうですね。
中学生のころから野球で腰を痛めていて、大学時代に野球を続けられないくらいの痛みになっていました。いろんな病院や治療法、トレーニングに取り組んだのですが、なかなか改善されなかったんです。
そんな時に、ふと開いた本に載っていた骨と関節を意識した身体操作法を指導している先生の記事を見たんです。すぐに連絡して、その先生のところに行きました。
その身体操作法、力の抜き方を覚えるトレーニングを教えてもらううちに、体の使い方がうまくなりました。腰が治ったわけじゃないんですが、痛くない動き方を覚えることができたんです。そこから野球でも成果が出るようになりました。
そこで「身体の世界というのは使い方ひとつなんだな」と気づきました。このまま先生のもとで学び続けたいと思い、在学中から弟子入りしたんです。自分の体を変えてもらった感動を伝えていきたいという想いがありました。
―では、大学卒業後、そのままお仕事に?
そうですね。アシスタントとして働きながら、体の動かし方の指導や民間療法にはなるんですが整体的な施術を教えてもらっていました。スポーツクラブなので、スポーツ選手から一般の方まで幅広く接することができました。
その後、師匠から独立するにあたり、より深い施術をしたいという気持ちとお客様が安心して施術を受けられるようにという想いから、鍼灸学校に通って国家資格を取ることにしました。
アスレティックトレーナーと鍼灸按摩マッサージ師が、同時に3年で取れる学校でした。アスレティックトレーナーの資格を取るには通常4年かかるんですが、そんなに学校生活を送る余裕はなかったので(笑)。
トレーニング+整体のメリットを感じ、ヨガ+整体のスタジオをオープン
―資格取得後はフリーランスとして活動されたんですか?
はい。スポーツクラブに併設されている治療院に入り、治療院のメンバーとして整体の施術をしながらトレーニングも見ていました。また、資格取得中も師匠と働いていたスポーツクラブでも私個人の部屋を作ってもらい、トレーニング+整体というかたちで活動していました。ベッドを持って個人宅に出張することもありましたね。そこでもトレーニング+整体を行っていました。
―トレーニング+整体というのは、現在のヨガ+整体にも通じますね。ヨガとの出会いは?
ヨガは、もっと以前ですね。高校時代にヨガの本を読んだのがきっかけでした。浪人時代には野球の体作りの一環として柔軟性を高めるために、ヨガ教室にも通っていました。大学時代は野球に明け暮れて、ヨガから離れていましたが、大学卒業から数年後に再開しました。
ヨガが身体にいいことは実感していましたし、東洋医学として整体と通ずるところもあります。また、自分でスタジオを持つにあたり、ただの整体院ではなくいろんな動きが見られるフリースペースが欲しいなと思っていたんです。じゃあ、そのスペースでヨガのクラスもしたらいいんじゃないかと思って「ブルースカイヨガスタジオ」を2011年にスタートしました。
整体の施術をベースに、基本のヨガと骨ナビのクラスを担当
―では、現在の働き方について教えてください。
基本的には、ヨガスタジオに併設している整体用の個室で施術を行っています。整体の一環として、動作の確認や取り組んで欲しい運動の指導などを、スタジオスペースで行うこともあります。
ヨガスタジオでのレッスンは、外部からいろんな先生に来ていただいています。私もその中で「基本のヨガ」と「骨ナビ」の3レッスンを担当しています。
「骨ナビ」は、簡単に言うと骨と関節をメンテナンスするメソッドで、2013年に出会いました。それまでマニアックな身体操作をいろいろ取り入れてきましたが、骨ナビを習うと抜け落ちていることがたくさんあってすごく勉強になったんです。2015年からは講師もしていて、週2回は外部で指導やインストラクター養成講座を開いています。
基本は10時オープンですが、朝は得意なので要望に合わせて対応しています。コロナ禍では、夜の時間帯の整体はあまり入れていません。また、不定期に雑誌などの撮影や取材、執筆、ワークショップ、イベントなどが入ります。
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大学時代に気づいた骨と関節の重要性と、「力を抜く」ことの大切さ。それが、大江さんのヘルスケアのお仕事のベースとなっていったんですね。次回は、ヨガ+整体のメリットや大江さんが仕事に感じている魅力、ヘルスケア業界の仕事を続けていくためのアドバイスをお伺いします。
▽#2はこちら▽
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取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代