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ヘルスケア 2021-05-17

整体師 関野まさあきさんが「YouTube整体師」になったきっかけとは【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.29】

「ヘルスケア業界」のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

今回は、整体師向けYouTuberの先駆けともいえる、整体師・関野まさあきさんにフォーカス。施術家向けマーケティング会社「クドケン」が運営する『ゴッドハンド通信』での手技動画が「わかりやすい」と人気を集めている関野さん。関野さんが登場する動画は、100万再生を超えるものも!

そんな関野さんが、飲食業界から整体師を志した理由、YouTubeでの動画配信を始めたきっかけについて、教えていただきます。

教えてくれたのは…

整体師 関野まさあきさん

大学卒業後、大手飲食店に就職するが、実父が倒れたことをきっかけに整体師へ。カイロプラクティック専門学校を卒業後、都内の整体院、整骨院で勤務した後、『さんちゃ整体院』をオープン。治療家向けDVDの出版、セミナー公演、YouTube配信のほか、一般向けに健康、美容情報を配信。現在はフリーランスとして活動中。
YouTube:『YouTube整体師 関野チャンネル』

「忙しいのはイヤじゃない」。飲食業界から整体の道へ

飲食業界から整体師を目指した関野さん。
飲食時代は店長を経験したことも。

―関野さんは、飲食業界からの転身だそうですね。なぜ整体の道へ?

新卒で飲食業界に入りましたが、1年目のときに父が脳梗塞で倒れたんです。それまで元気だった父親が、ある日突然、自由に動けなくなった。そこで、父の助けになれたらと思ったのが、整体師を目指したきっかけでした。

父が、鍼灸やマッサージを受けるのが好きだったんですよね。そこから、より多くの人を、健康に導くことができないかなと思うようになりました。

―それからすぐ整体師に?

整体師になるには、学校に行かないといけないと思っていたので、学費を貯めるために飲食で3年働きました。その後、2年制の専門学校に入学して、勉強しながら整体院でアルバイトをして実務を積みました。

―実際に整体師をお仕事にしてみて、ギャップはありましたか?

あまりなかったですね。僕もスポーツで怪我をしたときに、父に鍼灸や整体に連れて行かれたこともあったので。

もちろん、忙しい仕事だなというのは感じました。最初に勤めた整体院は、けっこう忙しいお店で、店長をしていたころは終電で帰ることも多かったです。けど、そもそも飲食業界で働いていましたから(笑)。それと比べれば、営業時間も短いですしね。麻痺してますよねぇ(笑)。

―ずっと忙しくされてきたんですね。

とは言え、ちょうど第二子を授かったタイミングでライフスタイルを見直そうと思い、7年目に家の近くの整骨院に転職しました。

でも、整骨院ということで、柔道整復師の資格がないと会社の運営面には携われなかったんです。そこが正直、少し退屈でした。そんな矢先、治療院業界でウェブマーケティングをしているクドケンという会社が、直営店を作るという話を聞いて。それに応募して、「さんちゃ整体院」を立ち上げることになりました。

動画配信と施術のバランスをとるためフリーランスに

「反響も大きく、映像の仕事は僕にむいているんだなと、
すぐに実感しました」

―YouTubeを始めた経緯を教えてください。

母体がウェブマーケティング会社ということもあり、会社からYouTubeに出てみないかと言われたんです。まだ今ほどYouTubeが盛り上がる前で、手技の動画配信はほとんどない時代でした。セミナーやDVD、専門書など、お金を払わないと、手技についての情報は手に入らない時代。

そんな時代に、「全部無料でさらけ出します」なんて、ほとんど業界初でした。そうしたら、たくさんの人が見てくれて。

ーどんな反響がありましたか?

セミナーなどで同業の方から、「関野先生の動画はすごくわかりやすい」と言っていただけることが多かったですね。再生回数も、どんどん伸びていきました。

―整体院のお仕事と並行して、YouTubeをするのは大変じゃなかったですか?

最初は大変でした。どういう風に見せたらいいのかとかも、まったくわかりませんでしたから。でも、動画の編集などは会社の人がしてくれたので、そういう面での負担はありませんでした。それに、僕自身、「とりあえずやってみよう」という性格なので。それで反響をいただけたので、続けられたというところは大きいです。

でも、人気が出たことで、整体院の仕事とYouTube配信の比率が変わってしまって、あまりお客様をみられない状態になってしまいました。

最終的には会社から、スタッフも育っているし、「YouTubeメインでやってほしい」と言われて。それだと、僕的には違うかなってことで、会社を退職して業務委託契約に変え、フリーランスになりました。

―フリーランスになってからの働き方は?

現在も、クドケンのチャンネルには出させてもらっていて、同業者さん向けの動画を配信しています。それとは別に、個人のチャンネルも開設して、一般の方向けのセルフケア動画も配信してるんです。

あと、退職するときに、お客さんを連れて行っていいと言ってもらえたので、施術も行っています。

基本的には、曜日ごとに仕事内容を決めるようにしています。フリーランスになって、自分で自由に調整できるようになったので、そこはいいなと思います。

自分のYouTubeチャンネルは、企画から編集、アップまで、僕ひとりで行っています。クドケンのほうは、基本的には企業側から企画をいただいて、純粋に演者として出ている感じです。

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会社からのオファーで始めたYouTube配信が人気になり、整体の仕事とのバランスを取るためにフリーランスになったという関野さん。「整体の仕事って、全部、自分次第ですからね」と関野さんは言います。そんなフリーランスのYouTube整体師の仕事の魅力、そして整体師を目指す人へのアドバイスを、次回お伺いしていきます。

▽#2はこちら▽
YouTube整体師 関野まさあきさんに聞く、フリーランスで働く魅力とは【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.29】>>

取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代

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