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ヘルスケア 2020-09-10

【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.11】ヨガインストラクター 小野田貴代さんが伝える、お仕事の魅力

ヘルスケア業界のさまざまな職種にフォーカスし、その道で働くプロにお仕事の魅力や経 験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』の企画。

フリーランスのヨガインストラクターとして活躍する小野田貴代さんに、前回はその道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞きしました。今回は、小野田さんがヨガインストラクターとして大切にしていることや、これからヨガインストラクターを目指す人たちへのアドバイスを教えていただきました。

ヨガを通じて、これまで以上に生徒さんの笑顔が増えたら嬉しいです

―小野田さんがヨガインストラクターとしてつねに気をつけていることはありますか?

普段の生活においても「間」を意識するようにしています。例えば、寝起きにガバッと起き上がることを止めてみたり、電車の乗り降りの際に、勢いよく飛び込まずに落ち着いて行動したりとか。このように「間」を意識して行動することで、毎日を丁寧に過ごせるようになり、ヨガの練習にも繋がります。

あと、日頃から自分を「客観視」するようにもしています。例えば、平常時とイライラしているときでは発する言葉が変わってきてしまうので、「今はイライラしている自分が話している」と、自分の状態を客観視して行動することで、感情に任せて人と接していないかを見極めることができるんです。これがヨガにおいても生徒さんとお話しするときに活きています。

―小野田さんは、どんなときにヨガインストラクターのお仕事に魅力を感じますか?

クラスに参加してくださる生徒さんの体や意識が変わり、その人自身の笑顔が増えたときは嬉しいですね。

先日、私が養成講座で働いていたときから付き合いのあるインストラクターさんが入院されたと聞き、心配で連絡してみたところ、その方は「ヨガがあるから入院も前向きに捉えられる」とおっしゃっていたんです。さらに、その方が自分のポジティブな心境をSNSに投稿することで読んだ人にも勇気や希望を与えていて、ヨガインストラクターって素敵な仕事だなと誇らしく感じました。

あとは「いつもピリピリしていたけど会社で丸くなった」「家族の会話が増えた」といったお声を聞けたときも嬉しいですね。ヨガをすることによって本来の自分を取り戻し、楽しく生きている人が増えてくれたときに、この仕事をしていて良かったと心から思えます。

自分の経験したこと全てがヨガインストラクターの仕事に活かされています

―これまでの経験や知識がヨガインストラクターのお仕事に活きたことはありましたか?

社会で経験してきたこと全てが活きているように感じています。私の場合、元々はアパレルに新卒で入社していたので、そこで培われたトークテクニックがヨガインストラクターとして生徒さんとお話しするときに活かされました。そのほかにも、営業職を経験していたことが、ヨガインストラクターとしてイベントや企画に携わる際のアプローチにも役立ちました。さらに、学生のときに勉強していた出版関係の知識が、ヨガのコラムを書くことに繋がっていたりもするので、やりたいことを一生懸命やっていたら、それらが自然と結果として結びついてくると思っています。

―ヨガインストラクターは、今後も多くの女性が活躍を目指せるお仕事だと思います。
 現代の女性がヨガインストラクターのお仕事に励むためのアドバイスをお願いします。

仕事とプライベートの「メリハリ」をつけることは、時間に制限のある方はもちろん、忙しい現代女性には必要なことだと思います。

日々忙しくしている女性は「全部自分でやるぞ!」という責任感から、自分で自分の首を締めてしまっている部分もあるような気がしています。もちろん頑張ることは大事ですが、頑張りすぎて苦しんでしまっては本末転倒だと思うので、物事に優先順位や緊急性をつけて、ときには割り切ることも大切だと思います。

そのためには「作業の質」を高めることも重要になるのではないでしょうか。例えば、限られた時間の中でヨガインストラクターになるために勉強をしている人は、日常の中にうまく時間を見つけ、勉強に当てた時間はしっかり集中して行うようにするとか。時間に制限のある人は実際にお仕事をはじめたときも状況は変わらないと思うので、日頃からメリハリのある生活を意識しておいたほうが、いざヨガインストラクターになったときのギャップに悩むことなくお仕事ができると思います。

疑問や感想を持ってヨガに取り組むことが学びを深めるカギに

―ヨガインストラクターとして成功するためのアドバイスを教えてください!

困ったときに相談できる相手をつくっておくことは大切だと思います。とくに駆け出しの頃は相談できる相手がいなくて一人で悩んでしまうという声をよく聞くので、インストラクターの養成講座で同期との繋がりがある方などは、そのご縁を大切にしてほしいです。

また、インストラクタースキルを学ぶには、日頃からレッスン時に「疑問や感想を持つこと」が有効的でした。例えば、自分が生徒として他の先生のレッスンを受けに行ったときに「なぜこのポーズをやるのだろう」「どうしてこんな話し方をするのだろう」と、いろんなことに疑問や感想を持つようにすると、レッスンの中で得られることが増え、実際に自分がインストラクターになって悩んだときの解決策にも繋がりました。私もたくさんの先生のレッスンに足を運びましたし、今でもラジオでMCをする際に他の方たちの話し方などから学ばせてもらうことも多々あります。とはいえ、知識を吸収することに力が入りすぎてしまうと疲れてしまうので(笑)、勉強に充てる時間とヨガを楽しむ時間のメリハリを自分の中で上手に見つけて行うようにしてほしいです。

―貴重なアドバイスをありがとうございます。
 最後に、小野田さんの今後の展望を教えてください。

オンラインやYou Tubeでは、どうしても生徒さんとの距離感に限界があるので、これからは「オンラインサロン」を開設して生徒さんとより密な関係を築いていきたいと思っています。そこで生徒さんひとりひとりに合わせたポーズやアプローチ方法、食のアドバイスを行ったり、もっと頑張りたい人向けのポーズを教えたり、生徒さんの疑問などにも気軽に乗っていきたいです。

そのほかにも「ヨガインストラクター」というお仕事の枠に捉われず、つねにチャレンジ精神で自分が携われることには積極的に挑戦していきたいです!

限られた時間の中でも集中して物事に取り組む、疑問や追求心を持って学ぶことが、ヨガインストラクターとして活躍することに繋がるんですね。次回は小野田さんの手技&技術をご紹介します。

▽#3はこちら▽
【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.11】ヨガインストラクター 小野田貴代さんが、お家でできるヨガポーズをレクチャー>>

取材・文/小沼奈央(レ・キャトル)
撮影/岩田 慶(fort)

教えてくれたのは…

ヨガインストラクター 小野田貴代さん

ヨガインストラクター。養成講座での講師を経て、フリーランスで活躍。現在はオンラインを介したレッスンでヨガの魅力を全国にお届けしている。そのほか、YouTube(たかヨガ 小野田貴代チャンネル)への動画配信や、ベビーマッサージセラピスト、ラジオMCとしても幅広く活躍中。

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