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介護・看護・リハビリ 2021-10-28

目標に向けて、今できることを積み重ねていくことが最も必要 介護リレーインタビュー Vol.21【理学療法士/鍼灸師・菊地英文さん】#2

介護業界に携わる皆様のインタビューを通して、介護業界の魅力、多様な働き方を紹介する本連載。今回は、群馬県邑楽郡を中心にデイサービスを始めとしたさまざまな施設を経営しているめぐ株式会社・めぐリハビリディサービス新宿店の施設長 菊地英文さんへインタビュー。

前編では、理学療法士・鍼灸師を目指したきっかけや施設長として周囲へ接するうえでの心がけなどについて伺いました。

後編では、めぐ株式会社の他施設とは違った強み、菊地さん自身の介護業界での目標についてお聞きします。

会社の強みと目標について
ご利用者さまの改善=自分の『やりがい』

菊地さんが働くデイサービスは、個別で運動に特化したリハビリが特徴です。

ーーめぐ株式会社が掲げている「一人一人の幸せの尊重・サービスをの追求する」という理念を、実現するために意識していることはありますか?

特別なことではないのですが、人との繋がりを提供することです。利用者さまが施設で楽しい時間を過ごすことができれば、帰宅後に家族に話しますよね?そうすると、その楽しかった時間の話が第三者にも伝わり、自分の『やりがい』にもつながって、お互いにとっていい状況を生み出せる。

あとは、利用者さまが施設内で一言も話せないということはなるべく避けたいと思っています。一日の中で、施設にいる時間だけでも楽しく有意義な時間を過ごして欲しいという思いで、人と話せる環境作りができるよう意識しています。

ーーなるほど。菊地さんの『やりがい』にも繋がってきますね。

めぐ株式会社のデイサービスは、運動に特化されている都内では数少ない施設とお見受けしましたが、利用者さまはやはり体に不便を感じている方が多いのでしょうか?

うちのデイサービスの特色としては、ただ機械を使用した運動や体操をするのではなく、まずご利用者様のお身体の状態や目標などを確認してその方にあった運動・体操・リハビリを提供することを心がけています。

また、病気やけがで入院され退院された方で行ける施設が見つからなかったり、ひとりでは運動が難しいとのことで、ご紹介していただく機会も増えてきております。

ーー目的がしっかりある利用者さまが多いんですね。では、会社で働く従業員に対して、菊地さんが心がけていることはありますか?

まだ完全にできているわけではないのですが、なるべく会社内で連携して他の職場と意見交換ができるようにしたいと思っています。というのも、めぐ株式会社は都内だけではなく、全国各地事業を展開しています。訪問看護・訪問介護のサービスを行ったり、有料老人ホームやお食事に特化したデイサービスもあったりなど、様々な介護関係のサービスを展開しています。他事業との意見交換にとどまらず、「違う施設で働いてみたい」という従業員から希望があった場合は、柔軟に実現できるようにしていきたいと思っています。

ーーめぐ株式会社の目標はなんでしょうか? また、菊地さんご自身の目標もお聞かせください。

会社として大きく目指していることとしては、「介護と障害者支援を融合した社会の実現の参入」ですね。活動内容は実際に現在も、障害者の方が育成したメダカをサービスエリアで販売したりというような活動を行なっています。

私個人としての目標は、様々な段階の方に向けた複合型介護施設を作りたいと思っています。僕は整骨院や病院、今は介護施設といろいろな職場の経験があります。その経験を活かしつつ、いろんな症状の方が一つの中で完結できるような施設が実現できたら、多くの方々の役に立つと思うんです。整骨院を利用していた方が、整骨院の施術だけでは補えなくなった場合には、デイサービスにすぐ入所できる…というような流れですね。他職種とすぐ連携が取れて共有できる「箱」のような施設があればいいなと思っています。

ただ、場所や出資などの点があり、もう少し時間はかかりそうです。それまでは、自分で介護経験をもっと重ねて視野を広げるという意識を持ちながら仕事をしていきます。

『ここ』で働きたい理由
健康なうちに利用者さまの予防に携わることが本望

デイサービスという仕事に就いている理由について丁寧にお話しくださる菊地さん。

ーー目標の実現に向けて、日頃から意識していることはありますか?

利用者さまが普段から不自由を感じている点についてお伺いするようにしています。以前、整骨院で働いていた際にいらしていたお客様に対して、満足のできる施術ができなかったことがあるんです。やはり、その場で症状をお聞きして施術しても、大元の原因を解消できなければその場凌ぎの施術になってしまいます。その人の症状を根本的に解消するためには、相手の癖を見抜けなければいけないので、なるべくお家ではどういう動作をしているのかなどを伺うように気をつけていますね。

ーーこれまで菊地さんは様々な場所でお仕事を経験されてきましたが、一番しっくりくると感じるお仕事はありましたか?

今働いている介護の現場が一番しっくりきていますね。ここでは、基本的に健康な状態の方たちへの介護予防がメインになるので、今後動けなくならないようにとか、体に不便が生じる前に予防ができるところでもあるんですね。

ーー先ほどの意識していることと、繋がっているようですね。

そうなんです。少しでも早い段階で原因を解明することで、症状が悪化する前に救えたり改善できる方を一人でも多く増やすことができるんです。今の現場では、そういった予防に携わることができるので、これまでで一番いいポジションだと思っています。

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自身が掲げる目標の為に、さまざまな経験を重ねて積極的に学びにいく姿勢の菊地さんをみて、とても刺激を受けました。今の職場で、菊地さんご自身が今後の目標に向かって進むことは、今後の介護業界にとっても良い影響になるのではないでしょうか。理学療法士や鍼灸師を目指す方々のみならず、その他の職種の人たちにも参考になるお話をありがとうございました。

取材・文/東菜々(レ・キャトル)
撮影/石原麻里絵(fort)

Store Data

めぐ株式会社

住所:新宿区早稲田鶴巻町557
電話:03-6205-5895

 

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