ピラティスを楽しめば「もっと知りたい」が続いていく【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.47 ピラティストレーナー 大澤麻菜さん #2】
ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。
前回に続き、ベストボディジャパン2021大会で入賞を果たしたピラティスインストラクターの大澤麻菜さんにインタビューします。
産後太りとマイナートラブルをピラティスで解消し、その素晴らしさを伝えるためインストラクターとなった大澤さん。「MOHI PILATES」に入り、ベストボディジャパンに出場を決めたことで、さらに高い意識でピラティスに取り組むようになったと言います。
中編となる今回は、大澤さんが感じているインストラクターというお仕事の魅力、継続するために大切なことを教えていただきます。
お話を伺ったのは…
MOHI PILATES インストラクター 大澤麻菜さん
競技エアロビック元日本代表。11歳、9歳、6歳のママ。2017年よりマットピラティスインストラクターとして活動をスタート。2019年「MOHI PILATES」に参加し、マシンピラティスインストラクターに。2021年ベストボディジャパンにてレディースクラス5位入賞。
Instagram:@ manapilates.b.m.s
楽しさを共有し合える仲間がいるから大変さは感じない
——ピラティスインストラクターのお仕事の魅力を教えてください。
「MOHI PILATES」にいらっしゃるクライアントさんは、美容や健康への意識がすごく高いんです。そういった方々に、今よりもっと良い体になってもらう方法をお伝えして、喜んでいただけるという仕事は、本当に幸せだなと思います。
またそれ以前に、自分自身が変わっていける仕事だというのも、大きな魅力です。ピラティスを通して自分が変わり、その良さをいっぱい感じることが仕事にもつながります。自分自身が感じたことをクライアントさんにお伝えしているので、「楽しい」「もっと知りたい」という気持ちがどんどん出てくるんですよね。
——逆に大変だなと感じることはありますか?
通勤時間が長いことくらいですね(笑)。「MOHI PILATES」に入ってから、体が変わる喜びがすごく大きくなったんですよね。だから、あまり大変だと感じることがないんです。
——そうなんですね!体形をキープするだけでも大変そうですが…。
インストラクターとして体形をキープしないといけないとは思いますが、ここでは周りのみんなが常に体を意識し続けている環境なので、それが当たり前なんですよね。
もしかしたら周りがピザとかケーキとかいっぱい食べているなかで、自分だけヘルシーな食事をとり続けるとなったら大変かもしれません。でも「MOHI PILATES」は、飽きちゃいそうな食材の味つけをオススメし合ったりして、ヘルシーなものを工夫して楽しく一緒に食べられる環境なんです。
もちろん入ってすぐのころ、お酒や甘いものを断つ時は大変でした(笑)。でも体や内面の変化を仲間と共有し合って喜び合えるので、大変さよりも楽しさが勝っていますね。
インストラクターが楽しむことが、クライアントの利益につながる
——ピラティスインストラクターを目指す方にアドバイスをお願いします。
まずは、ピラティスを何よりも楽しんで欲しいです。変わっていく体を楽しんで、ピラティス自体を面白いって思えたら、その気持ちが元になってどんどん興味がわいてモチベーションも保たれると思います。
辛いワークもあるんですが、「これを達成した先にこういう体になれるんだ」というものがあったら、もうひと頑張りができるかもしれない。それを知っている人間がインストラクターになることで、クライアントにも「その一歩を頑張ろうよ」と伝えられる。
だからインストラクター自身がいろいろなワークに挑戦して、目指したいと思える体をキープすることが重要だし、そのためにも楽しみ続けることが大切だと思うんです。
——インストラクターを目指すにあたり、学んでおくといいことはありますか?
「MOHI PILATES」は、まったく知識がない初心者からスタートできる場所です。だから必要なのは、インストラクターになるという決断力と、その環境に飛び込む勇気なんじゃないかと思います。
プラス思考を学んだことで、より良い提案ができるように
——大澤さん的ピラティスインストラクターの心得3か条を教えてください。
1、ピラティスを好きでい続ける
2、心と体の変化を楽しみ続ける
3、自分のことも人のことも悪く思わない
3つめは、「MOHI PILATES」のグランドルールでもあります。人って、自分のことを悪く思いがちじゃないですか。私自身もそうでしたが、ここに初めて来たクライアントさんやインストラクターも、「体のここが嫌」という人が多いです。
でも、そういう体になったのには、いろんな原因がある。それを否定しすぎないで、まずはありのままを許して認めてあげることから始めるんです。その上で、ちょっと良くなるために何ができるかをお伝えしていく。そういうマイナスをプラスに切り替える思考が、インストラクターにとってすごく大切だと思います。
——プラスに捉える思考になって、クライアントさんとの関わり方も変わりましたか?
そうですね。以前は「ここが変わらないんですよ」とマイナスなことを言われても、「そうですよね」と何となく同調して終わってしまったり、体育会系時代の根性論で「頑張れば大丈夫!」と言ってしまったりしていたと思います。
でも自分の体と心が変わって、いい状態がベースになってからは、悩んでいる人に違う視点からのアプローチを提案できるようになりました。また「辛いことをしないと体は変わらない」という根性論ではなく、苦しまず楽しく体を変える方法を知ったことで、「どうやったら無理なく少し良い習慣を与えることができるかな」という見方ができるようになったと思います。
インストラクターがそういう思考を持っていれば、クライアントさんもピラティスが好きになるだろうし、続けたいと思えるんじゃないでしょうか。
大澤さんは「MOHI PILATES」でのレッスンを通して体と心の変化を感じ、さらにピラティスが楽しくなったそう。それには、一緒に高めあえる仲間の存在が大きかったようです。次回後編では、「MOHI PILATES」での大澤さんのセッションについて、詳しくお聞きします。
取材・文/山本二季
撮影/米玉利朋子(G.P.FRAG)