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特集・コラム 2022-02-13

保育士が志望動機で伝えるべき4つのこととは|履歴書にはどう書く? 例文を紹介

保育士として就職や転職を検討されている方、履歴書の準備は進んでいるでしょうか。なかには就職のために書類の準備をはじめてみたけれど、実際に志望動機になにを書いたらいいのかわからないという方もいるかもしれません。

この記事では、保育士として就職する際に効果的な志望動機の内容や書き方をご紹介します。

保育士が志望動機で伝えるべき4つのことを紹介!

志望動機とは、就職や転職をする場合に採用担当者から必ず求められるもので、あなたが「なぜその会社に就職したいか」に対する理由を伝えるものです。伝え方や内容によって、その就職先について知っているか、その職業に対して熱意があるか、どれほど貢献できるかをアピールするものとなります。

職種によってアピール内容はさまざまですが、保育士にとして就職するために必要な志望動機のポイントを確認しておきましょう。

1. その保育園を選んだ理由|理念に共感など

まず、その保育園や施設を選んだ理由について伝えます。ここで重要なことは、抽象的な理由を避けることです。

たとえば、「子どもたちと関わることが好きだから」といった理由では、その保育園を選んだ理由にはなりません。より具体的な理由にするためには、自分の理想とする保育とその施設の方針が一致していること、その施設特有の魅力についてあらかじめリサーチしておくことが重要です。

2. 志望先で自分のやりたいこと|経験やスキル・資格もあわせてアピール

就職後にその保育園で保育士としてやりたいこと、貢献できることをアピールします。ここでは、あなたが持っているスキルやそれを活かした保育について伝えましょう。

転職の場合には、今までの経験から得たスキルや資格、業務に役立つ知識を伝えることで、採用担当者にあなたを採用したときの施設のメリットを感じさせられます。

3. 保育士になった理由・子どもたちとの関わり方

あなたが保育士になった理由、子どもたちとの関わりで大切にしていることを伝えます。ここでは、「将来就職に困らないから」「収入が安定するから」などのような内容は避け、保育に対する思いや専門職としての子どもとの関わりについてアピールしましょう。

ここでも抽象的な内容では、採用担当者に強い好印象を残せません。あなた個人の経験、保育士という職を選択するまでの経緯などを伝えるとよいでしょう。

4. 転職の場合|転職を選んだ理由

志望動機は新卒者のみではなく、転職者にも求められます。他職種からの転職や保育士として就業先を変わる場合には、なぜ保育士という職への転職を希望するのか、なぜ働く施設を変更するのかという明確な理由を伝えましょう。

その理由が「前勤務先の人間関係が悪かった」などというネガティブな内容の場合、採用担当者に「この人は就職後も良好な人間関係が作れないかもしれない」という印象をもたれてしまいます。なるべく前向きな内容に工夫して伝えることが重要です。

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こんな志望動機はNG! 志望動機の注意点を紹介

志望動機に組み込むべき内容をご紹介しましたが、これらのポイントおさえていても、採用者に好印象を与える志望動機になるとは限りません。

効果的でよい象を与えるためには、いくつか気をつけるべき点があります。ここからは、志望動機を書くにあたっての注意点を見ていきましょう。

1. ネガティブ・正直すぎる表現|ポジティブな印象を与えよう

前項に転職理由でのネガティブな動機を避けることをお伝えしましたが、どの項目においても、正直すぎる内容を記載すると、ときに採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。

たとえば、保育園を選んだ理由として「家から近いから」「給与がいいから」と伝えてしまうと、「私利のみを優先させる人なのか」「仕事に対して熱意はないのか」という印象を与えてしまう可能性も。そのため、担当者にポジティブな印象を与えられる内容を書くようにしましょう。

2. 無難で使いまわしできそうな内容|ピンポイントで響く内容に

よくある悪い例は「貴院の保育理念に共感したから」です。この表現は、すべての保育園や施設に当てはまり、下調べをしていない人でも使いまわしできます。

もし理念についてふれるのであれば、あなたが求める保育とその施設のどの理念に当てはまり、共感したのかと具体的に伝えましょう。そうすることで、採用担当者にあなたが施設について詳しく調べ、就職先を選択するときに大切にしていることを伝えられます。

3. 自分の希望ばかり書く|園側のメリットも忘れずに

たとえば、「この保育園で保育士として学び、成長していきたい」という表現が新卒者によく見られます。新卒者の場合、まだ社会人経験がないため、どうしても今後の成長について記載しがちです。

自分の希望を伝えるのは謙虚でよい印象を与えそうな表現ですが、採用する側としては採用するメリットが見えにくいという点で、この表現を多用することは好まれません。学生生活で培ってきた知識や経験をもとに、就職先に貢献できることも伝えましょう。

求人活動をスムーズに! 履歴書の志望動機の書き方&例文を状況別に紹介

志望動機に組み込む内容と、志望動機で避けるべき内容を解説してきました。それでは、実際に履歴書にはどのように記載するとよいのでしょうか。

つづいては、新卒者、既卒者、ブランクがある方のそれぞれのパターンに沿って、例文をご紹介します。

1. 新卒・未経験者が応募する場合|就職

まずは、新卒者や保育士未経験者の就職に使用する志望動機の例をご紹介します。ここでは、学生生活を通して得た知識や経験から、積極的にアピールしてみましょう。

4年制大学幼児教育学部卒業の新卒者の場合

私は学生時代に参加した保育のボランティア活動で、精神的問題を抱える子どもたちのケアについて知りました。これをきっかけにメンタルヘルスケアができる保育士を目指したいと思い、○○大学の幼児教育学部で保育と心理学について学んできました。

さまざまな問題を抱えている子どもに対して、保育を提供することを保育理念のひとつとして掲げている貴院は、私の保育士像と大きく共通する部分があり、貴院の求人に応募しました。私が学んできた心理学の知識を活かしながら、貴院で保育士として子どものサポートをしていきたいです。

通信制コース卒業の新卒者の場合

私が保育士を目指したきっかけは、幼少期に過ごしていた児童養護施設で保育士の方と関わったことです。児童養護施設の保育士さんがときに優しく、ときに厳しい保護者としての役割を担ってくれ、いつも安全で安心できる空間を作ってくれました。

私も、子どもたちの安全を守りながら、園で安心して過ごせる環境づくりをしたいと強く思い、通信コースで勉強してきました。貴院では保育士に園児の安全のためのセミナーを定期的に開催されており、私も貴院の保育士の一員として働きたいと思いました。

筆記試験勉強や実技試験の練習とアルバイトの両立はつらいこともありましたが、持ち前の体力と前向きな性格のおかげで乗り越えられました。この体力は、保育士になっても役に立つと信じています。

2. ブランクがある場合|再就職

保育士として働いていたけれど、結婚や出産など、さまざまな理由で現場を離れた方の例です。保育士の経験やブランク中に経験したことなどを活かして、採用担当者に好印象を持ってもらえる志望動機を書くようにしましょう。

子育てを経て保育士として再就職する場合

私は5年間、保育園の保育士として勤務してきました。そして出産を機に退職し、この4年間は育児に専念してきました。就業中には3~5歳の園児を担当していましたが、育児を通して新生児から乳児との関わりを実際に経験し、保育士として復職し、乳児クラスを担当したいという気持ちが大きくなりました。

貴院を選んだ理由は、乳児クラスでパートタイム勤務制を導入しており、家事や育児と両立しながら長く勤務できると思ったからです。育児期間中に学んだ食育や健康状態の把握などを活かして、乳児クラスの保育士として活躍していきたいと思います。

保育士から他職種に転職し保育士として再就職をする場合

私は保育士として8年勤務したあと、育児のためパートタイムの事務員として8年間勤務していました。事務員として勤務しているあいだにも、多くの子どもたちと関わり、児童教育に関わっていたいと希望し、学校行事やPTA委員に積極的に参加しておりました。

そのなかで、乳幼児教育に保育士として復帰したいと思うようになりました。保育士としての経験と、事務員としてのオフィスワーク、学校行事での保護者とのコミュニケーション能力は貴院での乳幼児教育に活かせると思います。

3. 転職する場合|異業種・同業種

他職種から保育士へ転職を希望する方の志望動機の例です。まったく関係のない業種でも、培ってきた経験は転職に大いに役立ちます。自分のもつ能力をしっかり採用担当者にアピールしましょう。

接客業務から保育士への転職の場合

私が保育士に転職しようと思ったのは、接客業務中に多くの子どもと関わることが多く、遊びのなかで学んでいく様子を間近で見ていくうちに、幼児教育への興味と保育士の役割の大きさを知ったからです。

実際に保育の勉強をはじめて、保育士の関わりは子どもの成長や社会性の発達に大きく影響しており、ときには精神面のサポートも必要になることも学びました。これらを通して、より保育士として子どもの成長に役に立ちたいと思うようになりました。

就職後には接客中に培ってきた対人感受性やコミュニケーション能力を活かして、幼児とその保護者と良好な関係を築きながら、子どもの成長の手助けをしたいと思います。

ベビーシッターから保育士への転職

私は、訪問ベビーシッターとして2年間勤務してきました。担当した子どもの年齢は2歳から4歳までで、年齢に沿った遊びや運動、読み聞かせなどをおこなってきました。

ベビーシッターとして子どもの安全のため、乳幼児の保育について本や動画などで自己学習をしてきましたが、より専門的に学び、適切な保育がおこなえるようになりたいと思い、保育士資格を取得しました。

多くの保育園で働く保育士は多数の園児を受け持ち、安全に配慮しなくてはいけないため、ベビーシッターのときとは環境は大きく違います。ですが、貴院では少人数クラスを導入しており、園児ひとりひとりと関わることができるため、今回貴院の求人に応募しました。ベビーシッターとして得た乳幼児との接し方を活かして、貴院で保育士として貢献したいと思います。

志望動機のポイントを押さえて保育への熱意を伝えよう!

効果的な志望動機を作成するには、採用担当者に好印象を与えるだけでなく、多数いる応募者のなかに埋もれることのない内容を記載することが重要です。豊富な経験やスキルを持っていても就職を希望する理由と一貫性がないと効果的にアピールできません。

そのため、志望動機を考えるときには必ず、応募する保育園や施設の情報を集め、自分が目指す保育士はどのような保育士かを見直し、あなたの熱意が伝わる志望動機を完成させましょう。

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