ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
特集・コラム 2022-10-07

介護職の面接は誰でも受かるって本当?面接で落ちる人の特徴と受かるために必要なことを紹介

介護の業界では、慢性的な人手不足が問題となっており、行政も介護人材確保のため、さまざまな施策を講じています。では、人手不足の介護職は採用されやすいのでしょうか?

介護職は未経験・無資格でも採用されるケースがあり、採用の間口が広いことは事実ですが、実際のところ誰でも受かるわけではありません。

この記事では介護職が誰でも受かるといわれる面接で落ちる人の特徴や、介護職で採用されるための面接のポイントなどをお伝えしていきます。是非最後まで目を通していただき、参考にしてみてください。

介護職は誰でも受かる?介護職が受かりやすい理由とは?

「介護職は受かりやすい」といわれることがあります。巷でこのように噂される理由には、介護業界の慢性的な人手不足が挙げられます。

どの事業所も人手不足なため有効求人倍率が高く、厚生労働省の一般職業紹介状況によると令和3年9月の介護サービス従業者の有効求人倍率は3倍以上。人材はいくらでも欲しいというのが現状のようです。

さらに同じ介護職への転職も経験値が買われて受かりやすいというのもあります。

一方で、介護サービスの面接に落ちてしまう人もいます。そのため、正確には「介護職は人手不足のため受かりやすいが、誰でも受かるわけではない」といえます。

介護職、面接で落ちる?面接で落とされる人の特徴10選

有効求人倍率も高く、未経験でも採用されることが多いため、受かりやすいといわれる介護職の面接で、落とされてしまう人がいるのはなぜなのでしょうか?

ここからは介護職の面接に落ちてしまう人の特徴を解説します。これから面接を受ける予定がある方は自身に当てはまる項目がないかチェックしてみてください。

1.身だしなみが整っていない

まずは社会人の基本的なこととして、「身だしなみ」が挙げられます。

髪が整えられておらずボサボサ、ヒゲが伸びて不潔でだらしなく見える、体に合っておらずジャケットが肩から落ちている、裾を引きずっているなどの風貌ではTPOをわきまえない非常識な人間なのではと疑われてしまいます。

2.基本的なマナーが身についていない

就職の面接では、組織の中で協力して業務をこなせる人であることをアピールできなければなりません。

基本的なマナーも身についていない場合、仕事をはじめてから一から社会常識を教えこまなければならない、コスパが悪い人材だと判断されてしまいます。

最低限のマナーとは、聞かれたことにきちんと答える、物を丁寧に扱う、履歴書を渡すときには両手で渡すなどの人として当たり前のことなので、この機会に見なおしてみましょう。

3.きちんとした敬語が使えない・態度が悪い

前項のマナーの一つでもありますが、きちんとした敬語を使えるか、態度が横柄でないかなども面接で見られています。敬語が使えなければ、事業所の上下関係がうまくいかず、利用者や利用者のご家族にも不安を感じさせてしまいます。

また、椅子に座る際、足を投げ出す、足を組むなどの行動は横柄な態度ととられるため気を付けましょう。

4.話が長くわかりにくい

面接でのやりとりで、だらだらと話してしまうのもNGです。話しをまとめることができなければ、仕事も優先順位を決めたり段取りよくこなすことができないのではと捉えられる可能性があります。

話しは短く、要点をまとめ簡潔に伝えることを意識しましょう。

5.はっきりした志望動機をいえない

志望動機をはっきり答えられない場合、印象はあまりよくありません。この事業所に入りたい理由が明確でない人材を入れても、すぐに辞めてしまうのではないかと不安を感じてしまいます。

働く意欲や熱意が感じられないと、仕事を覚えたり丁寧なサービスを提供したりすることも意欲的ではなく、入社しても戦力にならないと判断されてしまうでしょう。

6.応募した施設への理解が浅い

前項の志望動機にもつながりますが、応募した施設について不勉強、仕事内容などをしっかり把握できていない場合、相手のことを調べることもしていないという点で失礼であるばかりでなく、働く意欲があるのか疑われてしまいます。

ここの理解度が低いと、当然志望動機もあいまいなものとなってしまうでしょう。

応募した施設の下調べは面接前に入念に行い、施設の強みや他施設と差別化できる部分などを把握しておくと、入社後の働き方についてもアピールしやすくなります。

7.転職理由がネガティブ

転職理由をストレートに伝えるのは避けるのが無難です。たとえ事実であっても、ネガティブな転職理由(人間関係のトラブル・残業の過多・給料など)は、応募先の施設に警戒心を与えてしまうかもしれません。

たとえば、人間関係を構築するのが苦手なタイプなのでは、トラブルメーカーなのではと、悪い印象を与えることになってしまいます。

さらに待遇に関する不満を転職理由として伝えると、「うちの施設でも待遇に不満を感じたら、すぐに転職してしまうのではないか」と思われかねません。

8.質問に対する答えがズレる・会話のキャッチボールができない

質問されたことにきちんと答えない、聞いていないことを返すなど、質問とズレた回答をするのもNGです。そもそも人間関係において会話のキャッチボールができない人は、どこの会社でもうまくやっていくのは難しいでしょう。

質問と答えがズレるということは、相手の言葉をきちんと聞いていない、理解していないと感じさせてしまいます。仕事を始めてからスタッフ間の意思疎通がとれないと業務に支障が出てしまうので、質問に対する答えをきちんと返すことは常に意識する必要があります。

9.履歴書に空欄が多い・丁寧に書かれていない

履歴書に空欄が多い、雑に書かれているなどは社会性に疑問をもたれてしまいます。空欄が多いということは、熱意が足りないのでは、アピールする気がないのではと感じさせてしまいます。履歴書はできるだけ空欄がないように埋めましょう。

また、文字は美しい字でなければいけないわけではなく、とめやはらいなどを意識して丁寧に書くことが大切です。雑に書いた字はわかってしまうもの。仕事も雑なのではと思われてしまいます。

10.理想ばかりを熱く語る

聞かれてもいないのに理想ばかりを語るのはやめましょう。あまり熱く理想ばかりを語っていては、理想主義で現実を受け入れられない人なのではと思われてしまいます。また、他のスタッフに理想を押し付けるとトラブルになってしまう可能性があります。

もちろん、仕事をする上で目標や理想は大切な要素です。しかし、理想だけでは現場が回らないのも事実。理想と現実の乖離した現場でやっていけるのか疑われてしまわないように、聞かれたら答える程度にしておきましょう。

こんな人は採用される!介護職の面接で受かる人の特徴とは

ここまで紹介してきた面接で落とされる人の特徴を把握したところで、ここからは介護職の面接で受かる人の特徴を紹介していきます。

面接に受かる人というのは、介護の現場が求めている人材ということです。求められる人材であることをアピールできるかどうかがポイントとなります。

1.質問に対して的確な答えを返せる

面接では言葉でやりとりをしますので、ひとつひとつの質問に的確に答えを返せるかどうかが一つのポイントです。

介護職はチームワークでもあります。職員同士での伝達事項を手短に正確に伝えることや口頭での連絡事項をしっかり聞いて瞬時に理解するスキルは、仕事をする上で必要不可欠であるといえます。

さらに利用者さん、利用者のご家族とやりとりすることもあるでしょう。聞かれたことに答えず、聞いていないことから話されると相手は混乱し、不信感をもたせてしまいます。

面接での受け答えをスムーズに行うことで、コミュニケーション能力がしっかりあることをアピールできます。

2.協調性があると感じさせる

協調性とは、自分とは違う考え方や意見、異なる立場の人とうまく歩調を合わせて、同じ目標を達成するために行動すること。これは、介護でなくとも社会生活を営むうえで欠かせない能力です。

面接で、他のスタッフと協力して仕事をしていける人だと感じさせることはとても重要です。他人の意見に耳を傾ける姿勢や自分とは違う考え方に迎合するだけでなく、うまくすり合わせて物事を進めていける能力があることをアピールしましょう。

3.思いやりがあると感じさせる

介護では、さまざまな人と関わります。利用者さんの性格や困りごとも千差万別でしょう。そんな利用者さんひとりひとりに寄り添うことができる人かどうかも、面接の際に重要視されるポイントです。

思いやりの大切さは利用者さんに対してだけでなく、他のスタッフに対しても同様です。人間関係を円滑にするために思いやりは欠かせません。

周りへの気遣いができるかどうかは、職場の人間関係を大きく左右するため、思いやりがあると感じさせる受け答えを心がけましょう。

4.介護の仕事にやりがいを感じている

介護職は精神的にも肉体的にも負担がかかる仕事です。認知症の利用者さんの対応に苦労したり、汚物の処理をしたり、精神的にきつい仕事もあります。一方で利用者さんへの思いやりや丁寧な対応も求められます。

お金のためだけでは続けるのが難しい場面もあるかもしれません。そのため、人のために働くことに喜びを感じるなど、介護職にやりがいを感じられる人材かどうかも採用の判断に影響します。

5.対応力・観察力がある

利用者さんの中には、自分の不快感や要求などをうまく伝えられない方もいます。そのため、利用者さんの様子がいつもと違うことにすぐに気づけるかどうかも重要なスキルです。

高齢の方も多いため、突然の体調変化などをいち早く見抜き、迅速な対応が求められます。普段から観察力があるか、不測の事態に対応できる能力はあるかも面接で見られているポイントです。

介護職の面接に受かるために必要なこととは?受かるためのポイント4つ

ここからは実際の面接で採用か不採用かの明暗を分ける大切なポイントを4つお伝えします。面接の際は今からお伝えすることを意識してみましょう。

1.身だしなみを整え、印象をよくする

面接では、数分~数十分の間に自分の人となりを判断されてしまいます。そのため、まずは見た目を整えることが重要です。

見た目を整えるといっても、特別なことをする必要はなく、清潔さを感じさせる身なり、髪をとかしてまとめる、ヒゲをきれいに剃る、爪を整えるなど小さなことで構いません。大切なのは「きちんとした印象を与える」ことなので、鏡の前でこれを意識してチェックしてみましょう。

2.明るくハキハキとした受け答えをする

せっかく下調べをし、面接の準備を万端にしていても、小さな声でボソボソとしゃべっていては相手に伝わらず、暗く頼りない人だという印象を与えてしまいます。

声を張り、ハキハキと受け答えをするだけで、明るく活発な印象になります。介護の現場でも利用者さんに伝わるようにハキハキと大きな声で受け答えをする必要があるため、面接でしっかりアピールしましょう。

3.一般常識といわれる最低限のマナーを身に付ける

面接ではある程度のマナーが必要です。たとえば敬語を使う、一礼してから入室する、面接官に勧められてから椅子に座るなどです。マナーにとらわれて緊張しすぎるのもよくありませんが、最低限のマナーは頭に入れておきましょう。

また、面接の前後で筆記試験がある場合もあります。筆記試験の内容は、介護に関するものから一般教養、簡単な計算問題や国語の問題など。テキストなどに一通り目を通しておくと安心です。

4.要点をしぼって短く的確に伝える

話があちらこちらにいってしまい要点がまとめられないと、効率的に仕事ができない人だと判断されてしまいます。話が長くならないように、簡潔にまとめることを意識し、伝えるべきことを過不足なく、短くまとめるようにしましょう。

事前に聞かれることを想定し、答えをまとめておくのがおすすめです。

介護職の面接でよく聞かれる質問とおすすめの回答例を紹介している下記記事も参考にしてみてください。

介護職の面接を受ける時に気を付けたいポイント|よく聞かれる質問とおすすめの回答例を紹介!

対策をしっかり行い、面接に必要なポイントを押さえよう。

介護職は人手不足のため、受かりやすいといわれる一方で不採用になる人もいます。やる気があるだけで面接を突破できるとは限らないのです。

そこで、この記事を参考に面接の際有利になるポイントを押さえ、事前にしっかり対策を練りましょう。準備をしておくことでスムーズな受け答えができ、慌てずに落ち着いて面接を受けることができます。

なお、介護職の転職には、介護やリハビリの求人に特化したリジョブケアがおすすめです。ポイントを押さえて準備を整え、面接を乗り切りましょう。

引用元:
介護人材確保に向けた取り組み-厚生労働省

一般職業紹介状況-厚生労働省

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの介護職求人をリジョブケアで探す

株式会社リジョブでは、介護・看護・リハビリ業界に特化した「リジョブケア」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄