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介護・看護・リハビリ 2020-01-01

社会福祉主事の年収・休日数はどのくらい?子育てとの両立にも迫る

任用資格でもある社会福祉主事。社会福祉主事の仕事内容としては、病気や貧困が原因で社会生活が困難になった人をサポートするのが主となります。特に、生活保護に関わる仕事には大変なものも多く、対応も難しいため楽な仕事であるとはいえないでしょう。今回は、そんな社会福祉主事の給料や年収、休日の実態、結婚、子育てとの両立についてまとめてみました。

社会福祉主事の仕事内容とは?

まず始めに、社会福祉主事の仕事内容について紹介していきます。社会福祉主事の主な勤務先は、自治体が運営している福祉事務所や、公立の福祉施設となります。基本的には、福祉に関する仕事を行う、公務員といったイメージです。社会福祉主事になるためには、任用資格を取得したうえで公務員試験に合格する必要があります。この任用資格を取得するには、大学や短大で、指定された科目を履修している、もしくは指定された養成機関などを修了していることが必要です。

社会福祉主事の仕事内容は様々で、貧困や病気、高齢といった障害を理由に社会生活を送るのが困難な人の相談相手になったり、養護施設や医療機関などで専門スタッフと連携をしながら相談者への援助を行ったりするといった具合で仕事を進めていきます。生活保護申請をしている人からの相談は、時には罵声を浴びせられることもあり、楽な仕事内容とは言えないでしょう。それでも、人の助けになりたい、といった高い志のある人が目指している職業です。

社会福祉主事の給料

社会福祉主事として働いている人のほとんどが、地方公務員として各地の福祉事務所で働いています。そのため、給料については各地自体の財源から支払われており、公務員の給与規定に沿った金額が振り込まれているのです。では実際どれほどの給料をもらっているのか?

たとえば、東京都で「行政職」として採用された人の平成27年度における初任給は、217,440円です。この初任給には地域手当などは含まれています。また、同じ給与表をもとに、月給与にボーナスを加えると、25歳の係員で、年収モデルが3,552,000円となります。社会福祉主事の場合でも、同等の給料になることが予想されます。

自治体の中には、社会福祉主事を福祉職として採用するところもあり、この場合には、行政職よりも、若干ではありますが給与水準が低く設定されることが多いようです。また、公務員として働き始める場合には、基本給以外にも諸手当として扶養手当や、住居手当、地域手当、超過勤務手当なども支給されるため、給料はさらに上がることが予想されます。

民間で働く場合の社会福祉主事の給料

ホームヘルパー

社会福祉主事の中には、社会福祉主事の任用資格を得てから、公務員としてではなく、民間企業の高齢者施設で働くことを選択する人もいます。この場合、相談員という職名で働くパターンが多いです。民間の企業で働く社会福祉主事の場合は、公務員として自治体運営の福祉事務所で働くよりかは、同等くらいもしく少し下くらいの給料がもらえることになります。ただ、施設によって給料の待遇に違いがあるので、一概にはいうことはできません。

また、その施設に勤めてからの勤続年数や経験してきた内容によっても、給料の中身は変わりますが少しずつ給料は上がっていくのが一般的です。社会福祉主事の全体の給料をみた時、平均で300~500万円程になることが多いでしょう。このくらいの給料をもらっている人が多く、飛び抜けて高収入という人はほとんどいない状況のようです。しかし、ケアマネジャーや介護福祉士といった他の資格を得たうえで、この仕事を行うことによって仕事の幅が広がって、施設長に昇進などもありえる話です。

社会福祉主事の勤務時間

福祉事務所などで地方公務員の社会福祉主事として働く場合の勤務時間は、基本的には8:30~17:15となっています。これは、1週間当たりの勤務時間を、38時間45分に設定するために、このような勤務体系になっております。社会福祉主事で働く場合には、生活保護申請をしている人などからの生活相談をすることが主な仕事内容となり、平日且つ日中の勤務がメインとなり、夜勤で働くことはまずありません。

また、来所相談や家庭訪問などもありますが、それらも全て時間内の日中での仕事です。ただ、ケースによってはまれに時間外で対応をしなければいけなくなることもあり、その場合は時間外での勤務となります。また、社会福祉主事によっては任期付短時間勤務職員という働き方もあり、その場合は1日に6時間程度の勤務です。また、土日休みの週休2日制で、原則年末年始もお休みです。休暇の制度もしっかりとしているところが多いため、休日のことで不満が起きることはないでしょう。

社会福祉主事は激務か?

公務員として働く社会福祉主事は、公務員という待遇を受けながら安定した職場で働くことができます。しかし、最近では生活保護を申請する人の数が日に日に増えていっており、社会福祉主事の仕事のほとんどが生活保護申請者との相談業務になりつつあります。

生活保護申請をしている人は、精神的障がいがあることも多く、社会福祉主事が罵声を浴びせられることがあり、それでストレスが溜まって精神的に病んでしまうケースも少なくはありません。また、職場によって状況は異なりますが、中には深夜残業をしないといけない施設や、休日出勤をしなければいけない職場もあります。

他にも、業務を通じてたくさんの人と接する機会が多い仕事のため、気苦労をすることや、地域住民からクレームを受けることもあるなど、体力的にキツイ仕事ではないものの、精神的には病みやすい職場です。このように、社会福祉主事という仕事は、体力的な仕事はほとんどないため、身体が持たないといった悩みはありませんが、精神的にはきつい仕事のため、激務といえるでしょう。

社会福祉主事は、生活保護申請者や、病気や高齢が原因で社会生活を送るのが困難になった人からの相談に乗ることもあります。様々な人と接する機会が多く、ストレスを感じる場面は少なくはありません。中には、罵声を投げかけてくる利用者もいるため、精神的に病んでしまう人もいるでしょう。勤務時間も、施設によっては残業や休日出勤が多い所があるので、注意が必要です。

家庭との両立は可能なのか?

社会福祉主事は、基本的に各都道府県やその市町村が運営する福祉事務所での勤務になります。その場合は、地方公務員という身分になるため、一般的な公務員と同等の待遇が保証されます。また、待遇などを含めて勤務条件は恵まれている方であり、プライベートを大切にしながら働くことは可能でしょう。

結婚や育児をしながらでも、働き続けることはできる職場です。社会福祉主事の勤務体系は、土日が基本であり、夜勤やシフト制になることはありません。しかし、利用者の都合によって、時間外勤務になることはあります。それでも、公務員として様々な休暇制度が整っているほか、相談業務であるため、肉体労働になることもありません。体力的にもきつくない、育児や出産に欠かすことのできない休暇制度もしっかりしているので、自分でスケジュール管理をしっかりと立てて、仕事をすることができれば、結婚と育児を両立させることは可能といえるでしょう。

社会福祉主事の大敵はストレス

社会福祉主事は、体力的にも厳しくなく、休暇制度もしっかりと整っているので、育児や家庭との両立をしながら働くことは十分に可能です。しかし、社会福祉主事という仕事の内容は、決して楽なものではありません。人を相手にする仕事なだけ、ストレスも感じやすく、様々な地域住民と接している中で、時にはクレームを受けることがあったり、誹謗中傷のような言葉を吐かれたりすることも珍しくありません。

社会福祉主事にはこのようなストレスに耐えることができず、辞めてしまう人も少なくありません。そのため、ストレスを発散しながら仕事は進めていかなければいけません。しかし、その分やりがいも多く、社会福祉の需要が多様化する中で、社会福祉主事にかけられる期待も年々高まっています。

また、嫌なことばかりではなく「ありがとう」という言葉をかけてもらうことができます。この仕事は、その人自身の人間性が問われることがある機会も多いため、結婚や出産を体験したうえで仕事をすると、仕事の内容にも深みが出るかもしれません。

社会福祉主事という仕事は、公務員として働くことになるため、休暇制度などの働く側の待遇がしっかりと整っており、育児と家庭との両立をしながらできる仕事でもあります。しかし、楽な仕事ばかりではなく、相談員として仕事を進めていくうえで辛いこともたくさんあります。そんな時は、ストレスと上手に向き合いながら、やりがいを見つけて仕事を続けていくと良いでしょう。

 

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