ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
介護・看護・リハビリ 2020-06-23

【介護レクリエーションvol.1】体を動かしながらゲーム感覚で楽しめる「スポーツレク」

「どんなレクリエーションをやったらいいのか分からない」「バリエーションが少なく、いつも同じものになってしまう」など、介護のお仕事に携わる人のなかには「レクリエーション」にまつわるお悩みを抱えている人も多いのでは?

そこでこの企画では、介護従事者が気軽に実践でき、利用者に楽しんでもらえるレクリエーションを、進め方のポイントやアレンジテクニックとともにご紹介! 今回は、体を動かしながらゲーム感覚で行える「スポーツレク」をピックアップ。

風船バレー

【対象者】子どもから高齢者(障害の有無に問わず)
【レクの目的】身体機能向上、上肢可動域の向上、コミュニケーションの促進
【人数】1チーム 2~3人 ×2チーム
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】風船、ネット(または紐やテープでラインを引いても可)、椅子(車椅子の方も参加可能)、記録用のホワイトボード
【制限時間】1セット10分
【レクリエーションの内容】風船で行うバレーボールです。腕や肩の運動になるものはもちろん、勝ち負けで意欲を沸き立たせ、脳を刺激する効果もあります。

レクを始める前の準備

・人数に応じて参加者を1チーム2~6人ぐらいで形成します。1.5メートルほどの感覚をあけ、椅子を向かい合わせに並べます。その後、参加者に椅子に座ってもらいます。
・向かい合わせた椅子の間に、座った参加者のへそぐらいの高さでネットを張ります。

遊び方

1.じゃんけんをして先攻と後攻を決めます。先攻チームから相手の陣地に風船を打ちます。
2.自分の陣地に風船が来たら、打ち返します。自分の陣地内なら、何度風船に触っても構いません。
3.打ち返せず、風船が落ちてしまったら相手チームに得点が入ります。制限時間内に得点を多く獲得したチームが勝ちになります。

進め方のコツ

・立ち上がると危ないので、はじめる前に参加者の身体状況を把握しておきましょう。ゲームに夢中になると、参加者が立ち上がってしまう場合もあるので、スタッフはつねに身体サポートができる場所で関わりましょう。
・参加者が打った風船が相手の陣地に届きにくいときは、スタッフが輪の中に入り、サポートしましょう。

うちわでヒラヒラリ


【対象者】子どもから高齢者(障害の有無に問わず)
【レクの目的】手首の柔軟性の向上
【人数】1対1 ×3組まで
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】新聞紙を2~3cm角にちぎったもの(直径2〜3cmのボールでも可)、人数分のうちわ、ビニールテープ、記録用のホワイトボード、テーブル、椅子
【制限時間】1セット10~30秒

レクを始める前の準備

・テーブルの真ん中にビニールテープで線を引き、両端に椅子を配置します。
・テーブルの上に、まんべんなく新聞紙(もしくはボール)を散らしておきます。

遊び方

1.参加者に椅子に座ってもらい、それぞれうちわを構えます。スタッフの合図でうちわを仰ぎ、細かくちぎった新聞紙をできるだけ相手の陣地に送ります。
2.制限時間になったら終了します。自分の陣地に残った新聞紙を数え、スタッフは数をホワイトボードに記録しておきます。落ちた新聞紙は、スタッフが拾っておきましょう。

3.3セット程度行ったら終了です。より多くの新聞紙を相手の陣地に送った方が勝ちになります。

進め方のコツ

・新聞紙を大きくちぎると動きにくくなってしまうので、小さくちぎっておきましょう。
・参加者が取り組んでいる際は声援を送り、参加者の意欲を向上させましょう。

どちらもゲーム感覚で楽しみながら運動できるのはもちろん、勝負ごとになるので、意欲も沸いて脳の活性化にも効果的とのこと! 材料がない場合も代用品で実践できるので、是非挑戦してみて下さい!

イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)

教えてくれたのは…

大野 孝徳さん

合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事