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介護・看護・リハビリ 2020-01-07

グループホームは別名集団生活介護?そのサービス、メリット、仕事内容を知ろう

グループホームとは認知症、病気や障がいなどで生活が困難な65歳以上の高齢者(要介護1、要支援2)が専門スタッフの援助を受けながらユニットと呼ばれる少人数のグループ(最高9人)で共同生活を行う介護福祉施設です。別名集団生活型介護と呼ばれ、一般家庭のような環境で入居者が料理、掃除などの担当を持ちながら自立し、地域に溶け込むような生活を送ることが理想とされています。

グループホームに入居する条件や費用、そしてグループホームで行われるサービスとは?

グループホームに入居が可能なのは、「要支援2」か「要介護1」以上の介護認定を受けた原則65歳以上の高齢者です。そして、グループホームは地域に根付いたサービスとなっているため、グループホームと同じ地域に住民票があることが条件となっています。毎月必要となる費用は、家賃や食費、光熱費、介護保険の自己負担額などが挙げられます。細かな料金は、グループホームの契約プランや居住する部屋のタイプ、また介護度によっても違います。なかには入居一時金や保証金を支払わなくてはいけない場合もあります。

グループホームには、認知症に対して正しい知識を習得している介護スタッフが24時間体制でサポートにあたり、入居者が落ち着いて生活できるように助けながら、自立支援を目的としたケアを行っています。洗濯や掃除などを利用者たちが役割分担しながら行うことで、認知症の進行を抑え、健康的に暮らしていけるようにしています。

ただし、基本的に医療面でのサポートは行っておらず、伝染病などを患っている場合や、重度の介護認定者は入居することができません。また、グループホームに入居している間に健康状態などが悪化し、長期入院したり、共同での生活が難しいと判断された場合は退去することになる場合もあります。

グループホームに入居するメリットやデメリットとは?

認知症を患ってしまうといろいろな問題行動が出ることがあり、家庭内ではうまく対応ができない場合はあります。しかしグループホームであれば、経験豊富な介護スタッフがケアを行うため、こうした問題行動によるトラブルの減少が望めます。また、少人数での共同生活のため、スタッフの目が行き届きやすくなっており、何かあった際にもすぐに対応にあたることが可能となっています。

さらにグループホームではできることは自分で行うということを重視しており、これは脳を活性化してリハビリ効果もあるため、かなり大きなメリットとなるといえます。反対にグループホームにはデメリットも存在します。共同生活であるため、入居者の間でのトラブルが発生する場合が考えられます。また、認知症以外に病気を発症した場合は退去しなければいかなくなるなどの制限もあります。その他、入所までに時間を必要とすう場合や入居費用が高くつく施設もあるといった点が挙げられます。

グループホームについてご紹介しましたが、いかがでしたか?初めてこの施設の名前を耳にした人も、どのような施設なのかがお分かりいただけたのではないかと思います。グループホームに入居する際は、グループホームをいう施設の性質をよく理解し、メリットはもちろんデメリットにも目を向けたうえで入居を決定するようにしましょう。

グループホームと他の介護施設との違いとは?

グループホームでの入居者の1日は、一般的な家庭と変わらないレベルです。各個人に居室があり、自室で過ごすこともテレビを見たりすることも、基本的には自由です。「ユニット型個室」や「準個室」などと呼ばれます。キッチンや食堂、水回りを共同で使用するので、学生寮やシェアハウスのイメージ近い雰囲気です。

特別養護老人ホームは、認知症の人も入居しますが、自立した生活を送れない、介護を必要とする人を受け入れる施設です。施設によっては、入居所の数が100人以上にもなります。そのため、大勢の職員も必要になります。入居所や職員が頻繁に入れ替わる環境では、認知症の症状が悪化するともいわれています。

グループホームは少人数制(2ユニットまで)となっています。少人数施設であるがゆえに入居審査が若干厳しく、他の施設と比べると利用料も高めの設定です。認知症の人を対象としている施設ですが、医療行為には対応していないので、認知症が進行すると退去が必要になる点はデメリットであり、他の介護施設と大きく異なります。

グループホーム入居しているのは人はどんな人?

グループホームに入居している人たちは、その施設と同じ市町村に住民票がある人です。65才以上の要介護者(要支援2~要介護)と診断を受けた人で、手伝ってもらえれば自分のことは自分できる人たちです。認知症の人は、新しく物事を覚えるのが苦手です。グループホームは少人数のため、知らない人はいません。スタッフの顔と名前、入居者の顔と名前を、入居者自身、家族も把握できます。長く共同生活をするうち、スタッフや他の入居者との信頼関係を築き、疑似社会生活を送ります。

グループホームでの1日は、朝7時頃から始まります。
時間になると起床し、自分で着替えをし、食堂やリビングに集合。朝食は、夜勤明けのスタッフと一緒に入居者の人も作り、その後は、後片付けや掃除、洗濯などを一緒に行います。午後からは、散歩に出かけたり車で遠出をしたりこともあります。その間さまざまなレクリエーションを楽しみ、夕方からは入浴タイム。夕食は入居者も一緒に用意をし、片付けもします。夜は、自由時間となり、居室で過ごす人もいます。基本、家族と過ごす時と変わらない生活です。

グループホームは、認知症リハビリ施設という位置づけです。ただ認知症の人を受けるだけの施設とは異なります。そして、地域密着型で、生活の場なのです。自宅での介護が家族だけでは困難になった時、その手助けをするものです。だから、アットホームな雰囲気に重点が置かれています。入居者個人の個性を尊重し、自宅に近い暮らしを実現させることを目標としているのがグループホームで、1日の過ごし方もそれに付随します。

グループホームの仕事内容とは?

グループホームの具体的な仕事内容は、朝昼版の離床介助、排せつ介助、処理、口腔ケア、毎食事の準備や提供、片づけ、服薬の準備、入居者の買い物や散歩のレクリエーション付き添いなどが挙げられます。グループホームの入居者は比較的身体が元気な方が多いので、あまり高度な介護を強いられることはないかもしれません。ただ単に介助をすればいいというわけでもなく、入居者一人ひとりとのコミュニケーションを通じて、相手の病気や障がいを含めて相手を理解していくことが最も重要だといわれています。

介護のお仕事はほとんどの施設で夜勤があります。施設によって若干変わりますが、平均にして月に4,5回が程度。勤務時間も夕方16-17時ごろから翌日9-10時までです。夜間の仕事には夜間手当がつきますが、金額に関しては施設によって違ってきます。仕事内容はほぼ日中と同じですが、その他にもおむつ交換や翌日の準備、巡回、見回り、日勤との引継ぎなどが挙げられます。

グループホームに適した人材とは?

認知症の知識をしっかり持っていれば資格がなくても就ける職業かもしれませんが、やはり介護福祉資格などもっていれば就職には有利です。グループホームで働くスタッフの職種はケアマネジャー(要資格)、介護職員(資格があることが望ましい)、看護婦(看護師、准看護師の資格)さんの配置は必須ではありませんが、投薬や簡単な処置が行えるということで求人が比較的多くなっています。

しかし、資格があるからと言って誰もができる仕事でもありません。知識、技術、体力はもちろんのこと、グループホームに適した人の特徴には次のようなものがあります。観察力、気配、人の話を聞くことができる、周囲の空気が読める、元気で挨拶ができる、向上心がある、他のスタッフとの連絡や申し送りを円滑にとれるなど、人とコミュニケーションをとることが好きな人。自分は社会に貢献しているという意識を持つことも介護に求められる人材のひとつではないでしょうか?

グループホームで学べること

グループホームは認知症の高齢者介護の施設なので、認知症の方の症状や対処法などを学ぶには適した場所といえるでしょう。高齢者向きの食事づくりやレクリエーションなどイベントの企画も立てるなど、入居者一人ひとりと時間をかけてじっくり向き合うことができます。最初は心を閉ざしている入居者も、時間をかけるにつれて次第に心を打ち明けるようになる場合が多く、入居者の喜ぶ顔や感謝されることにやりがいをを感じることが多く見られます。

また、入居者との関わりを通じて、自分が必要とされていることにも実感する機会があります。グループホームで働いている人の中には自分が逆に入居者に励まされたというケースも多いようです。その他にも、「最初はできなくて当たり前、失敗しながら学んでいく」という、仕事に対するスタンスについて、職場の先輩から教わる機会もあります。仕事を通じて関わる入居者やスタッフに支えられながら成長していくことができる職場と言えるのではないでしょうか?

グループホームだけでなく介護社会で働くのは大変なことです。一見、簡単で楽しそうに見えるグループホームの仕事ですが、入居者一人ひとり個人差はありますが、認知症ということで、理屈や手順が通用しない難しい面もあります。それでも入居者の笑顔や感謝に逆に自分が癒される機会もあり、また入居者や認知症への理解を深めることで自分自身も仕事への理解を深めることができるやりがいのある仕事だと思います。

 

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