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ヘルスケア 2023-04-10

フェイスメイク講師から骨格ボディメイクの仕事に転身!「ろっ骨」にフォーカスした施術が評判に【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.95 骨格ボディメイクデザイナー 鈴木美智さん】#1

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

今回は愛知県名古屋市で、骨格ボディメイクデザイナーをしている鈴木美智さんにインタビュー。

鈴木さんは主に、カイロプラクティックの手技と解剖医学の知識を組み合わせた、体をデザインする「骨格ボディメイク」をメインにしたエクササイズや施術の指導などを行っています。

幼少期から患っていた皮膚の病気と向き合ってきたことで、骨格ボディメイクデザイナーにたどり着いたと話す鈴木さん。前編では、骨格ボディメイクデザイナーとして活躍する前の経緯や独立するために取り組んだことを伺います。

教えてくれたのは…
骨格ボディメイクデザイナー 鈴木美智さん

メイクアップスクールの運営に8年間従事したあと、独立するも集客に悩み、興味のあったカイロプラクティックスクールに通う。独立を目指してエステサロンの勤務も経験したのち、骨格ボディメイクデザイナーとして独立。現在は、施術やエクササイズにとどまらず、未来の骨格ボディメイクデザイナーを育成するスクールの指導も務める。

メイクの力でコンプレックスを解消!今度は骨格ボディメイクで自分を変えたい

ボディメイクに真摯に向き合う鈴木さん

――これまでの経歴を教えてください。

私は幼少期から皮膚の病気を患い、外見にコンプレックスを抱いていたため人一倍「きれいになりたい」という思いが強く、以前はメイクサロンで働いていました。それも、メディアやブライダルなど華やかでおしゃれなメイクではなく、人それぞれのコンプレックスを解消して人生の質を上げることを目的としたメイクです。

8年ほどメイクの仕事を経験したのちに独立したのですが、なかなか生計を立てることができなかったんです。悩んでいたときに巡り合ったのが、カイロプラクティックでした。

メイクで見た目に自信を持てるようになり、新しいことに挑戦したいタイミングだったのですぐに興味を持ちました。当時通っていたカイロプラクティックの先生が、ちょうどスクールを開校するというので通うことに。徐々に現在の仕事の基盤ができ始めていったんです

――骨格ボディメイクにシフトしてから、独立することは考えていたのですか?

もともと自分の力で仕事をしていきたい気持ちがあったので、最初から独立を目指していました。最初は自分がきれいになりたい一心で始めましたが、同じような境遇で悩む人たちの力になれたら嬉しいと考えるようになったんです。

――独立するまでの経緯を教えてください。

独立を考えたとき、カイロプラクティックだけでは勉強が足りないと感じて美容エステサロンで働くことに。入社したサロンでは、加圧トレーニングをメインに骨盤矯正、小顔矯正、痩身エステ、フェイシャルなどを行っていて、幅広く学ぶことができました。

2年後には独立し、流行っていた加圧トレーニングの施術をメインにリンパマッサージやカイロプラクティックで得た手技を活かした骨格ボディメイクのメニューのもと、開業に至りました

差別化を図るべく「ろっ骨」に着目。新しいメニューでも好評が得られた理由

インスタグラムにて骨格メソッドについて発信中

――メイクでの独立での集客が難しかったようですが、今度はいかがでしたか?

オープンしてから1年は伸び悩やみ…バイトを3つほど掛け持ちしてなんとかつなぐような状況が続きました。

看板や内装などとてもこだわったのですが、実はサロンの場所が名古屋市内でも集客がしにくい土地とわかって…。東京のように看板を出すだけでは集客が見込めず、自分から積極的に宣伝しないと広まっていかないんです。完全にリサーチ不足による敗因でしたね。

――どのように挽回されたのですか?

広くサロンを認知してもらうために、大手予約サイトに登録しました。すると少しずつではありますが、バイトを辞めても支障がないくらい集客が見込めるようになったんです。そもそも加圧トレーニング自体は流行していたので、サロンを知ってもらうことが集客につながったポイントだと感じます。

あとは加圧トレーニングから「ろっ骨」にフォーカスした「骨格ボディメイク」のメニューにシフトチェンジしたことも要因ですね。当時は骨盤矯正が主流とされていた中でも、ろっ骨の矯正は見た目がストレートに反映されるので結果が見えやすいんです。差別化を図ることができて、新規の方にも目新しさが伝わったのかと思います。

――「ろっ骨」に着目したきっかけは?

カイロプラクティックを習い始めた頃から、ろっ骨を整えると見た目が劇的に変わるのを目の当たりにしていたので、ろっ骨の矯正は体型悩みや不調の改善に大いに関係しているのでは?と気になっていました。

実際に証明するため機能解剖学を学び始めたところ、確証に変わったんです。

――どういう仕組みなのでしょうか?

勘違いしてしまいそうですが、ろっ骨だけにアプローチするわけではなく、あくまで骨格矯正メニューの中のひとつ。ろっ骨が正しい位置にあることで姿勢が良くなるなど見た目の変化はもちろん、体の痛みやさまざまな不調も改善が望めるイメージです。

加圧トレーニングは定期的に続ける必要があり、止めてしまうと維持が難しいのに対して、骨格メソッドは骨を一度正しい位置に戻すことで日常生活自体がエクササイズになり、安定した体型維持がかなうんです。

お客様の大切な体を託していただいている以上、その時々の流行りでごまかすのではなく、本当に効果が実感できるサービスを提供したい気持ちが強くて。現状の体型や症状を改善するのではなく、未来につながる施術やエクササイズにこだわりたい気持ちから、思い切って路線変更することにしました。

――加圧トレーニングを支持していたお客様もいらっしゃったのでは?どういう対応をしたのか教えてください。

たしかに加圧トレーニングを支持してくださっていたお客様がほとんどでしたし、料金もお時間も多少プラスになるため、最初は不安を感じていたのですが、全員から骨格メソッドへの変更に同意していただくことができました。

実現できたのは一人ひとりのお客様に向き合って、理論を交えながら説明させていただき、実際に施術やエクササイズも試していただいたことが大きいと感じます。

――新しい手技やエクササイズを柔軟に取り入れたことで集客も見込めたとお見受けしました。お客様にサービスを提供する際に大事にしていることはなんですか?

つねに技術や手技は更新していかなければならないと思います。学びを止めてしまったらその時点ですでに「古い情報」なんです。時代背景はもちろん、お客様のリクエストに応えていくためには、学びを止めないこととこだわりすぎないことが大事だと感じています。ひとつの手技やエクササイズにこだわってしまうのではなく、360度さまざまな角度で見ることで原因が分かりますし、対処の方法もそれぞれ変わってきますから柔軟に対応できるようにしています。


メイクの仕事を経験してから骨格ボディメイクデザイナーに転身した鈴木さん。後編では、骨格ボディメイクをするうえでメイクの経験がどのように役立ったのかお伺いします。

取材・文/東菜々(レ・キャトル)

Information

LUCE BODY(ルーチェボディ)
住所:愛知県名古屋市東区1丁目
電話:女性専用のプライベートサロンのため住所・電話番号は非公開
メール:podyproducems@gmail.com

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