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特集・コラム 2023-09-01

作業療法士のスキルアップに役立つ資格とは?主なキャリアプランとおすすめの資格を紹介

作業療法士は、作業療法である物理療法と運動療法を用いて、患者さんのリハビリを行っていく仕事です。新しい施術方法や理論を日々学ぶことで、キャリアアップを目指していきます。

今回は、作業療法士の具体的なキャリアプランやスキルアップに役立つ5つの資格、非医療系で役立つ3つの資格について紹介します。

自分が目指すべきキャリアプランについて考えて、スキルアップに活かせる資格の取得を目指している方は参考にしてみてください。

作業療法士の主なキャリアプラン

作業療法士として働く上で考えられるキャリアプランはいくつかあります。自分が目指すべきキャリアプランを検討して、将来の選択に活かしてみましょう。

1.特定分野のスペシャリストを目指す

病院や介護施設、リハビリ施設などで業務に従事する中でスキルを磨き、知識を深め、特定の分野におけるスペシャリストを目指すキャリアプランが一般的です。

技術や知識を日々の業務の中で培っていくことはもちろん、後で紹介するスキルアップに役立つ資格取得に向けた学習をすることで、より専門性を高められるでしょう。

2023年には政府が導入した生涯学習制度がリニューアルされました。認定作業療法士や専門理学療法士はカリキュラムを変更し、研修内容がアップデートされています。

オンデマンド方式で研修を受ける選択肢が増え、学習しやすくなりました。また、2020年3月31日までに作業療法士協会に入会した会員の臨床実習指導者講習会受講が必修化し、基礎研修修了の更新要件にも変更があります。

日々の業務に加え、こうした資格取得制度を利用しながら新しい知識を学習していくことで、スペシャリストとしてのキャリアを順調に積むことができるでしょう。

引用元:日本作業療法士協会:生涯教育制度改定 2023 の概要

2.マネジメントに携わるジェネラリストを目指す

特定の職場で長く勤めてから、現場の統括・経営に携わる管理職の仕事を任されるジェネラリストとして働くキャリアプランも考えられます。

また、一つの職場で勤務してジェネラリストへの昇進を待つ以外にも、別の職場で管理職や施設長としてのポストを見つけて、転職するという選択肢もあります。

3.独立して作業療法に関連したサービスを提供する

作業療法士が独立する選択肢もありますが、リハビリ業務を行うためには医師による指示をあおがなければなりません。一人で独立するなら、作業療法士の知見を活かせるような、整体院やパーソナルジム、エステサロンなどを開業する選択肢も考えましょう。

独立して作業療法士のサービスが提供できなくても、作業療法士の資格を保有していることがお客様に安心感を与えられ、独立後のビジネスに有利に働く可能性が高いです。

作業療法士のスキルアップに役立つ資格5選

作業療法士のスキルアップに役立つ、おすすめの資格はいくつかあります。介護・福祉系や医療系の資格で、作業療法士のスキルアップに役立つ資格を確認しましょう。

1. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員とは、要介護者・要支援者のための介護計画(ケアプラン)を作成し、訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを受けられるようにサポートする仕事です。

要介護者からの相談に乗り、施設や各市区町村の担当者との連絡調整をし、ケアプランがきちんと実行されているのかをチェックしていく中で、将来的にジェネラリストとして働くためのマネジメントスキルを養えます。

引用元:厚生労働省:介護支援専門員(ケアマネジャー)

参考記事:生活支援員と介護職員の違いとは?|福祉に関する支援・相談員の特徴を紹介

2.義肢装具士

義肢装具士は、医師の指導の下で義肢及び装具の装着部位を採型・製作し、要介護者の身体の該当箇所に装着する仕事です。要介護者のニーズにかなった義肢・装具を製作することで、要介護者にとってよりよいリハビリサポートにつなげられます。

作業療法士としての活動の範囲をさらに増やせる資格です。

引用元:公益社団法人 日本義肢装具士協会:義肢装具士

義肢装具士になるための方法については、下記の記事を参考にしてみてください。

参考記事:義肢装具士になるための方法とは? 仕事内容や必要な能力を分かりやすく解説

3.柔道整復師

柔道整復師は、骨折・打撲・捻挫・脱臼などの外傷性が明らかな怪我に対して、外科的治療を必要としない「非観血的療法」の整復・固定などの処置によって、人間の治癒能力を最大限に発揮できるような施術を行う仕事です。作業療法士の物理療法・運動療法とも親和性が高いので、資格の取得で専門性を高め、業務の幅を広げられるでしょう。

引用元:公益社団法人:日本柔道整復師会:柔道整復師とは?

柔道整復師の仕事の詳細については、下記の記事を参考にしてみてください。

参考記事:柔道整復師とは? やめたほうがいいと言われるのはなぜ?|魅力と将来性を紹介

4.あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、人体に押す・もむ・たたく・さするといった手による刺激を与えることで、身体の不調を改善し、健康の増進を促す仕事です。あん摩マッサージ指圧師は業務独占資格であり、有資格者でないとあん摩マッサージは行えません。

人体のリハビリに取り組む作業療法士が、あん摩マッサージのスキルや知識を取得して、作業療法士以外の業務にも挑戦していきたい方におすすめの資格です。

引用元:日本公益社団法人 日本あん摩マッサージ指圧師会:一般向け情報

あん摩マッサージ指圧師の仕事の詳細については、下記の記事を参考にしてみてください。

参考記事:あん摩マッサージ指圧師について|どんな仕事内容なのかや国家資格についても紹介!

5.鍼灸師(はり師きゅう師)

鍼灸師は、症状に合わせてツボに鍼を刺したり、灸を置いたりして、身体の自然回復力を高めて治療を行う仕事です。身体のツボや健康との関係性について理解して実践できるので、将来的には鍼灸師として独立したい方におすすめの資格だといえます。

参考記事:お茶の水はりきゅう専門学校:鍼灸師(はり師きゅう師)とは

鍼灸師の仕事の詳細については、下記の記事を参考にしてみてください。

参考記事:鍼灸師とは? 仕事内容と資格について解説|鍼灸師を目指せる学校を紹介!

作業療法士のスキルアップに役立つ非医療系の資格3選

非医療系の資格の中にも、作業療法士としてのスキルアップやキャリアアップに役立つおすすめの資格があります。資格の内容と特徴について見ていきましょう。

1. 福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障がい者にとって暮らしやすい住環境を提案する仕事です。福祉住環境コーディネーターの知識を獲得することで、作業療法士としての要介護者の社会適応に向けたサポートを考える上でのヒントを得られます。

要介護者の社会復帰後の暮らしを考慮した、リハビリ計画に役立つおすすめの資格です。

引用元:東京商工会議所:福祉住環境コーディネーター試験とは

2.健康運動指導士

健康運動指導士は、保健医療関係者と協力しながら、安全で効果的な運動を行うためのプログラムの作成や実践、調整を行う仕事です。作業療法士のリハビリサポートと親和性が高く、変更をプレビュー (新しいタブで開く)より身体の仕組みや運動の効果を知りたい方におすすめの資格だといえます。

引用元:公益財団法人 健康・体力づくり事業財団:健康運動指導士

3.アスレティックトレーナー

アスレティックトレーナーは、公認スポーツ指導者制度に基づき、スポーツ活動中の外傷・障害を予防し、安全・健康面での管理、医療資格者に引き継ぐまでの救急対応など、スポーツをしている方向けの指導や安全管理に携わる仕事です。

スポーツに特化したリハビリを学び、対応できるリハビリ業務の範囲を広げてステップアップしたいと考えている方におすすめの資格だといえます。

引用元:JSPO:アスレティックトレーナー

作業療法士のスキルアップに役立つ資格を取得して、キャリアアップを目指していこう!

作業療法士のキャリアプランには、専門分野に特化したスペシャリストやマネジメントする立場のジェネラリスト、作業療法士の知見を活かして開業する道などがあります。

医療系や介護系だけでなくスポーツ系資格など、キャリアアップに活かせる資格はたくさんあります。作業療法士のスキルアップに役立つ資格を取得して、自分自身のキャリアアップを目指していきましょう。

引用元
日本作業療法士協会:生涯教育制度改定 2023 の概要
厚生労働省:介護支援専門員(ケアマネジャー)
公益社団法人 日本義肢装具士協会:義肢装具士
公益社団法人:日本柔道整復師会:柔道整復師とは?
日本公益社団法人 日本あん摩マッサージ指圧師会:一般向け情報
お茶の水はりきゅう専門学校:鍼灸師(はり師きゅう師)とは
東京商工会議所:福祉住環境コーディネーター試験とは
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団:健康運動指導士
JSPO:アスレティックトレーナー

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