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特集・コラム 2024-06-21

社会福祉士にはどんなやりがいがある?仕事内容や向いている人についても紹介

医療や介護の分野で助けが必要な人やその家族をサポートするスペシャリスト、社会福祉士。社会福祉士の活躍の場は幅広く、ニーズも高まっているため、「社会福祉士になりたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は社会福祉士の仕事について紹介します。社会福祉士の仕事のやりがいや向いている人についても解説しているので、参考にしてください。

社会福祉士とは?

社会福祉士とは、社会福祉業務に携わる人の国家資格です。1987年に制定された法令「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづき、福祉や医療に関する相談援助を行うにあたって、専門的な知識や技術があることを証明する資格となっています。

社会福祉士は、高齢者・障がい者・子どもなど、福祉のサポートを必要とする人に相談援助や福祉サービスの調整を行うスペシャリストです。社会福祉士の活躍の場は、福祉施設・医療機関・行政機関・学校・企業などさまざまな分野に広がっており、やりがいのある仕事として注目されています。

引用元
公益社団法人日本社会福祉会 | 社会福祉士とは
e-GOV法令検索 | 社会福祉士及び介護福祉士法

社会福祉士になるには

社会福祉士は専門知識や技術が必要な国家資格です。試験に合格しなければ「社会福祉士」という名称を使うことはできません。ここからは社会福祉士になる方法を解説します。

国家試験の内容についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
社会福祉士になるには?国家試験の受験資格を得る方法や必要な実務経験について紹介

引用元
公益社団法人日本社会福祉会 | 社会福祉士とは

社会福祉士の受験資格

社会福祉士の国家試験を受験するには、まず受験資格を得る必要があります。受験資格を得るには福祉系の大学や短大、養成施設などで必要なカリキュラムを履修します。大学や養成施設に通っていない場合は、所定の実務経験を得て、養成施設でカリキュラムを履修することも可能です。

引用元
公益財団法人社会福祉振興・試験センター | 社会福祉士国家試験 受験資格(資格取得ルート図)

国家試験に合格して登録申請を行う必要がある

社会福祉士の国家試験は、年1回行われます。試験は選択形式の筆記試験で、時間は225分間です。直近の第36回試験の概要は以下になります。

・試験日:2024年2月6日
・受験申込期間:2023年9月7日~10月6日
・合格発表日:2024年3月5日(試験センタ―ホームページに合格番号を記載)
・受験料:19,370円
・出題数:129問(1問1点の129点満点)
・合格率:58.1%

次回の第37回試験(令和6年度)は、令和7年2月上旬に実施される予定です。

合格基準は総得点の60%以上であり、特定の6科目群で得点する必要があります。

社会福祉士国家試験に合格したら、必要な書類を揃えて登録申請を行ってください。試験に合格しただけでは社会福祉士を名乗ることはできませんので注意しましょう。

引用元
公益財団法人社会福祉振興・試験センター | 社会福祉士国家試験 試験概要
公益財団法人社会福祉振興・試験センター | 社会福祉国家試験 出題基準・合格基準
公益財団法人社会福祉振興・試験センター | 資格登録(社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士)
厚生労働省 | 第36回社会福祉士合格発表
e-GOV法令検索 | 社会福祉士及び介護福祉士法

社会福祉士の主な仕事内容

社会福祉士の主な仕事は、相談援助業務と連携業務です。社会福祉士を必要とする場は幅広く、担当する業務は多岐にわたります。社会福祉士の仕事内容を業界別に解説します。

介護業界

高齢者や障がい者向けの介護施設には、社会福祉士の存在が欠かせません。介護を必要としている人に、必要なサービスが届くようにするのが社会福祉士の仕事です。要望をヒアリングして、提案や調整を行う重要な仕事を担っています。介護業界での社会福祉士の仕事には、以下のものがあります。

・介護施設利用者や家族の相談援助
・施設利用者の入所・退所手続きサポート
・行政・医療機関との連携

医療業界

医療業界も、社会福祉士が大いに活躍している現場です。病院では「医療ソーシャルワーカー」と呼ばれ、医療機関や施設で相談業務にあたります。医療ソーシャルワーカーの主な仕事は患者や家族の相談にのり、必要な支援を行うことです。具体的には下記のような幅広い仕事を担当します。

・入院中・療養中の患者、家族の相談援助
・通院・入退院・転院に関するサポート
・患者が必要な福祉サービスを受けられるようサポート
・医療スタッフや他施設との連携・連絡調整

児童福祉

社会福祉士は児童福祉での活躍も期待されています。「ファミリーソーシャルワーカー」と呼ばれる職種があり、下記の仕事を行っています。

・児童相談所での相談援助
・母子家庭支援施設での相談援助
・子育て家庭の相談支援
・施設を退所した子どもたちへの相談援助
・地域の行政機関との連携

また、「スクールソーシャルワーカー」として学校における子どもたちの悩みに向き合い、家庭や学校と連携して問題解決に向けた支援を行うのも社会福祉士の仕事の一つです。

社会福祉士のやりがい

福祉サービスを必要としている人をサポートするのが、社会福祉士の仕事です。幅広い分野で活躍する社会福祉士には、どのようなやりがいがあるのか解説します。

人に喜ばれる

社会福祉士は、困っている方や悩みを抱えている方の相談にのるのが仕事です。もちろん大変な仕事ですが、「人に喜ばれる仕事」であることは間違いありません。また、相談にのるだけではなく、問題解決に向けて支援計画を立てたり、関係機関に連絡したりするなど多くの仕事があります。

相談者の問題に向き合い最適な支援ができたときは、社会福祉士として大きな喜びや誇り、やりがいを感じられます。

人や地域に貢献できる

社会福祉士の仕事は相談者の役に立つだけではありません。医療機関や介護施設などと連携して、相談者に福祉サービスが届くようにするのも仕事です。医療関係者、介護や心理学の専門家、さらに地域住民やボランティアスタッフとの連携を図り、チームとして問題解決にあたります。

社会福祉士は多くの機関や専門家と連携し、人や地域に貢献できる仕事です。チームの一員として課題解決にあたることで、連帯感ややりがいを感じられます。

専門知識を活かして人の助けができる

社会福祉士は国家資格であり、福祉サービスを必要とする人をサポートする難しい仕事です。国家資格を取得するには専門知識が必要ですが、それだけではなくコミュニケーション能力や介助技術なども必要です。

身につけた専門知識を活かして、サポートが必要な人を助けられるのは社会福祉士のやりがいの一つといえます。

さまざまな分野で必要とされる

高齢化などによって、社会福祉士の需要が増加しています。もちろん、高齢者介護に関する需要だけではなく、障がい者支援施設・児童福祉施設・学校・地域包括支援センター・医療機関など、さまざまな分野で社会福祉士が必要とされています。

社会福祉士は今後ますます活躍の場は広がっていくでしょう。さまざまな分野で必要とされる仕事は、大いにやりがいがあるといえます。

社会福祉士に向いている人

社会福祉士のニーズは高まっているので、「社会福祉士として働きたい」という方も多いのではないでしょうか。ここからは、どのような人が社会福祉士に向いているのかを解説します。

人と関わるのが好きな人

人と関わるのが好きな人は、社会福祉士に向いています。サポートを必要とする人の相談にのり、家族や医療関係者など多くの人と関わるのが社会福祉士です。

人と関わったり、深い悩みを理解したりするには、人に対する尽きない興味や積極的に人と関わろうとする姿勢が必要です。つまり、人と関わるのが好きな人やコミュニケーション能力が高い人は社会福祉士に向いているといえます。

また、相談者の抱えている悩みや希望を引き出し、適切なサポートを行うには観察力や洞察力が必要です。「困っている人の役に立ちたい」という使命感を持ち、相手の立場にたって問題を解決しようとする人は社会福祉士に向いています。

チームプレイが得意な人

チームプレイが得意な人も、社会福祉士に向いています。なぜなら、社会福祉士は多くの関連機関と連携して、問題解決にあたる仕事だからです。

社会福祉士は地域コミュニティ・医療機関・行政機関・福祉施設などと連携して、相談者の問題を解決します。社会福祉士は、各機関や専門家との連絡・調整を行うのも仕事です。

社会福祉士が一人で、相談者の問題をすべて解決できるわけではありません。社会福祉士が橋渡し役となって、チームプレイで相談者をサポートします。そのため、協調性やコミュニケーション能力がある人は社会福祉士に向いています。

社会貢献したい人

社会福祉士に寄せられる相談には、高齢化社会問題や貧困問題など社会の問題が含まれている場合が多々あります。つまり、相談者を支援することが社会問題の解決へもつながるのです。社会福祉士は、社会貢献をしているという実感が得られる仕事です。

「困っている人の役に立ちたい」「社会をよくするような仕事がしたい」と考えている人は、社会福祉士に向いています。

支援する際は、社会福祉の最新知識が必要です。また、地域社会との「顔が見える」つながりも不可欠でしょう。社会貢献への高い意識とともに、福祉や地域社会への関心がある人は社会福祉士に向いています。

コンプライアンスを守れる人

社会福祉士は、相談者の状況を正確に把握する必要があります。ときには、相談者の経済状況など、ごくプライベートな情報を知る場合があります。相談者は社会福祉士を信頼して、ほかの人には話さないような相談を打ち明けてくれるのです。

社会福祉士は相談者の信頼に応えるためにも、高い倫理観を持って守秘義務やコンプライアンスを守らなければなりません。そのため、社会福祉士は高いプロ意識や倫理観を持っている人、コンプライアンス遵守の意識が高い人が向いています。

社会福祉士の仕事を探すには

社会福祉士の資格を活かせる仕事は、さまざま分野に広がっています。ご自身の適性に合った職種を選ぶのが、仕事探しのポイントです。社会福祉士が仕事を探す方法を2つ紹介します。

転職エージェントを利用する

社会福祉士が仕事を探す方法として、福祉に強い転職エージェントを利用する方法があります。転職エージェントとは、転職活動のサポートサービスを提供している企業のことです。転職エージェントは多数ありますが、実はエージェントによって得意分野が異なります。転職エージェントを利用するなら、まずは、介護や福祉分野に強いエージェント選びが重要です。

求人情報サイトで検索する

社会福祉士の仕事を探すなら、求人情報サイトで検索するのも有効な方法です。求人情報サイトには多くの求人情報が集まります。そのため、幅広い職種や条件から自分に合った求人を探せます。効率的に求人を探す手段といえるでしょう。

求人情報サイトのなかでも介護や福祉、ヘルスケア分野に特化した「リジョブケア」がおすすめです。リジョブケアではエリアや雇用形態で仕事を検索できるだけでなく、新着求人情報が見やすいのが特徴です。社会福祉士の仕事を探している人は、リジョブケアを活用してくださいね。

社会福祉士は人や社会に貢献できる仕事

社会福祉士は困難に直面している人に対して、相談や支援を行う専門家です。社会福祉士になるには国家資格が必要なため、専門知識やスキルが必要な難しい仕事といえます。

一方、社会福祉士は関係機関と連携し相談者や家族をサポートする、とてもやりがいのある仕事です。「身につけた知識を活かして人に喜ばれたい」「社会に貢献したい」と考えている人は、社会福祉士を目指してはいかがでしょうか。

また、社会福祉士の仕事を探すならリジョブケアがおすすめです。リジョブケアは医療や介護業界に特化した求人サイトです。豊富な求人のなかからご自身に合った社会福祉士の仕事が見つけられます。

ぜひリジョブケアをチェックして、社会福祉士として活躍してください。

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