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介護・看護・リハビリ 2020-05-06

実務者研修を選択するメリットについて

介護福祉士を目指すには、いくつかのルートがあります。そして、その中の1つに実務者研修を受けて介護福祉士国家試験に合格するというものがあります。今回は、この実務者研修について、その研修内容や、実務者研修を受けるルートを選択して介護福祉士国家試験合格を目指した場合のメリットなどをご紹介したいと思います。

実務者研修とは

介護福祉士国家試験を受けるためには、介護福祉士の養成学校を卒業する他に、3年以上の実務経験を積むというルートを選ぶことができます。そして、この実務経験ルートを選択した場合に義務付けられている研修が、この実務者研修です。

この研修を受けることにより、介護福祉士養成学校を卒業した場合に得る知識と同程度の知識を得ることができるようになっています。実務者研修の期間は6か月以上、450時間以上と定められており、認知症についての理解や医療的なケアについて学ぶことができます。

つまり、介護福祉士を目指すにはホームヘルパー2級を取得または介護職員初任者研修を受け、その後に実務者研修を受けることで、段階を追って介護福祉士国家試験を受験することができるようになったのです。ちなみに、介護職員初任者研修や実務者研修は、介護に関する資格がなくても取得することができます。

今後は、現場で実務経験を積んで介護職員初任者研修を終了したのち、実務者研修を受け、介護福祉士国家試験を受験するという流れが一般的なものとなっていくでしょう。

実務者研修はどんな人が受けることができる?

先ほども少しお話しましたが、実務者研修は、介護系の資格や実務経験がなくても、誰でも受講できる研修です。ただし、何かしら介護系の資格を取得している人は、実務者研修の時間が以下のように短縮されます。

・ホームヘルパー3級を取得している人の場合:420時間
・ホームヘルパー2級を取得している人の場合:320時間
・ホームヘルパー1級を取得している人の場合:95時間
・介護職員基礎研修取得者の場合:50時間

時間の短縮があることから介護系の資格取得も無駄にはならないということです。そのうえ、介護福祉士資格取得後に都道府県によって行われる「喀痰吸引等研修」の受講も免除されることになっています。

いずれにしろ実務者研修を受けることで、実務をこなすだけでは習得しにくいといわれる体系的な医学や制度の知識、介護課程の展開や認知症などについても学ぶことができるため、その後のスキルアップにおおいに役立つことは間違いありません。介護福祉士を目指すためにできた新しい受験資格である実務者研修は、このようなものとなっています。

実務者研修を受けるメリットとは

実務者研修について、これまでお話してきましたが、どんな研修であるのかお分かりいただけたでしょうか? では次に、介護福祉士を目指すうえでは避けて通ることができない実務者研修、この研修を受けるメリットをご紹介したいと思います。

実務者研修を受けることはスキルアップにつながるとお話しましたが、もう少し具体的に説明します。実務者研修は、介護職員初任者研修の上級資格として考えられている研修です。それにより、介護の現場で働く際には重要な仕事をこなすことができたり、また、給料や待遇の面で優遇されるといったことがあります。

さらに実務者研修を受けた人は、「介護福祉士」「保健師」「看護師」「准看護師」のように、訪問介護事業所での設置が義務となっている「サービス提供責任者」という立場を目指すことも可能です。介護福祉士を目指すうえで実務者研修が義務であると聞くと大変そうだなあという印象をもってしまいがちですが、このようにとても意味のある研修なのです。

実務者研修について、その研修の詳しい内容や研修時間、そして研修を受けるメリットについてご紹介しました。すでに介護系の資格を取得している人でも受けなければいけない研修で、介護福祉士を目指すうえで義務化されているものとなっています。実務経験だけでは得ることのできない知識を習得することができるので、ステップアップに生かしていきましょう。

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