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介護・看護・リハビリ 2020-02-17

ホームヘルパーにおける男性と女性の違いとは

近年の就職難や不況といった背景により、女性の職場と言われてきた介護業界に男性も数多く進出するようになりました。調理や洗濯、掃除など家事の援助を行う訪問介護。そしてデイサービスや特別養護老人ホームなど介護施設で行う仕事。それぞれの現場によって仕事に求められる役割は異なります。ホームヘルパーの現場で男性や女性の仕事内容にどのような違いが生じているのか調べてみました。

訪問介護における男性と女性のヘルパーの違い

訪問介護の仕事は、調理や掃除、洗濯などの生活援助であるため女性のヘルパーが活躍しやすいといえます。調理に関しては苦手意識のある男性ヘルパーもいるため、どうしても訪問介護の仕事を敬遠しがちになります。また調理のできる男性のヘルパーであっても、男性が料理を作ることに抵抗を感じる利用者もいて、先入観を取り除くのがなかなか難しいようです。

また身体介護の仕事についても、トイレの介助や入浴の介助は同姓の介護が求められるため、女性のヘルパーへのニーズが高いという特徴があります。またトイレの介助が必要な利用者は施設に入ってしまうため、訪問介護による身体介護の仕事は生活援助よりも少なめです。

さらに訪問介護サービスはパート社員の割合が高いため、女性のヘルパーの需要が多い傾向にあります。そのため事業所も女性のヘルパーを積極的に雇用しがちなのです。ただし、訪問入浴の仕事は力仕事であるため女性ヘルパーよりも男性ヘルパーのほうが好まれる傾向があります。

介護施設における男性と女性のヘルパーの違い

 

介護施設には、デイサービスや特別養護老人ホーム、グループホームなどの種類があります。訪問介護と比べて介護施設ではヘルパーの男性と女性の仕事の違いは少ない傾向にあります。それは介護施設は訪問介護と比べて正社員比率が高く、施設にとっても長く働いてくれる男性ヘルパーを好んで採用する傾向にあるからです。介護施設には夜勤もあり、肉体的にもハードであることが背景にあります。

デイサービスの車の送迎なども、男性のヘルパーが担当している場合が多いといえます。またホームヘルパーとしての経験や知識の豊富な女性のヘルパーは施設にもいます。ただし、女性のヘルパーはパート社員が多く、男性よりも離職する割合が高いため、経験が浅くても女性ヘルパーより男性ヘルパーに期待をかけている施設もたくさん存在しています。

このように介護業界はかつては女性の職場というイメージが浸透していましたが、介護施設においては、徐々に男性ヘルパーの割合が増加しているのです。

男性ヘルパーのメリットとデメリット

男性ヘルパーによるメリットとして一番に上げられるのが、力仕事に向いていることです。最近介護業務は利用者の重度化が進行して、寝たきり状態などの人を介護しなければならないケースが増えています。

自分で動くことのできる利用者と比較して、寝たきりの人の介護は、オムツの交換や体位変換など、力を必要とする重労働となります。たとえ寝たきりでなくても、ベッドから車いすへ移動させたり、入浴介助で車いすから入浴ストレッチャーなどに移動させるのはかなりの力が必要です。これらの背景から、男性ヘルパーへのニーズが増加しているのです。

一方男性ヘルパーが仕事をするデメリットも存在します。介護業界に男性が進出してきたといっても、まだまだ女性の多い職場です。そのため男性はまだ少数派だといえるでしょう。そんな環境の中で女性と一緒に仕事をしていくためには、よほど仕事ができるか、コミュニケーションに長けている必要があります。そうでなければ、男性であるだけで非難の対象となったり理不尽に怒られる場合もあり男性が働き続けることが難しくなります。

介護業界は、まだまだ女性の職場。先入観から男性のヘルパーが肩身の狭い思いをするケースもあるようです。とはいえ時代の流れから、少しずつ男性にも介護施設を中心にヘルパーのしての需要も生まれています。

男性より女性のほうが長寿の傾向があるとはいえ、男性の介護利用者もいます。その場合、同姓の介護として男性のヘルパーを希望するケースも多いのです。利用者が福祉サービスを快適に利用できるためにも、男性ヘルパーと女性ヘルパーがお互いに欠点を補い合ってより良い環境を作っていくことが大切です。

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