ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
特集・コラム 2020-03-29

カイロプラクティックのお仕事の平均年収・給料はどれくらい?|カイロプラクターが給料アップのためにできること

国民の健康志向が高まる中、気軽に受けられる施術としてカイロプラクティックへの注目が高まっています。また、需要が高まっているため、専門的な知識と技術を持ったカイロプラクターの需要も高まっている傾向にあるようです。

ここでは、カイロプラクティックという職業の平均収入や、カイロプラクターがより給料をアップさせるためにできることをご紹介します。

みんなはどれくらいもらってる? カイロプラクターの収入を調査!

近年、需要が高まっているカイロプラクティックの施術師「カイロプラクター」は、どれくらいの収入を得ているのでしょう。カイロプラクターは経験、スキルによって得る収入も変わってきます。施設によっては、固定給ではなく歩合制のところもあるので、実力があればその分収入増も見込める職業といえるでしょう。

ここでは、正社員のカイロプラクターの場合における平均年収の相場がいくらかについてご説明します。

正社員の給与・平均年収の相場

カイロプラクターとは、「カイロプラクティック」という代替医療の手技療法を施術する施術者のことを指します。カイロプラクティックは西洋医学のように投薬、注射、手術によって治療するのではなく、自然治癒力を高めることを目的とした施術です。

手技療法をおこなうため誤解されがちですが、カイロプラクターになるための国家資格はありません。しかし、カイロプラクティックは、日本では厚生労働省医務局によって「医業類似行為」に分類されており、専門的な知識と技術を要する仕事です。

カイロプラクターは、一般的にカイロプラクティック専門施設、サロン、整骨院などのスタッフとして働くことになり、正社員の場合、平均年収は300~400万円といわれています。

求人情報を見ると、正社員で月収25~30万円、多いところであれば40~50万円と幅があり、年収500万円以上を提示しているところもあります。月収、年収の振り幅が広い理由としては、歩合制を取り入れていることも要因のひとつでしょう。

他店からの転職や、すでに資格や経験・スキルを持っている方なら高い収入を得ることができますが、未経験者の場合、見習い期間として比較的安い賃金で雇用されるケースが多いようです。

カイロプラクターが給料アップのためにできること

より高い収入を得るために、カイロプラクターはどのようなことをすればよいのでしょうか。国家資格を必要としないとはいえ、正しい知識と技術を身につけているという証明である「資格」を持っているほうが、信頼を得ることができます。

雇用する側も、まったくの未経験者より、スキルをもった即戦力を雇用したいと考えるケースがほとんどです。また、手技のレベルの高さが評価されれば、それは顧客満足度につながり、年収に反映されるでしょう。

ここでは、国家資格ではありませんが、カイロプラクターとしてレベルアップできる資格やプログラムについてご説明します。

カイロプラクターとしての信頼を高める│ WHO基準のカイロプラクターを目指す

カイロプラクターは国家資格を必要としない仕事ですが、専門の知識と技術を要します。そのため、専門学校に通い、講習を受けて知識や技術を習得しなければなりません。

WHO(世界保健機関)は2005年、カイロプラクターになるための「カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するガイドライン」を作成しました。世界92カ国のカイロプラクティック団体が参加するNPO団体「世界カイロプラクティック連合(WFC)」に加盟している「日本カイロプラクターズ協会(JAC)」では、カイロプラクターになるためには、WHOのガイドラインに準じた教育過程を修了する必要があると定めています。

こうした背景があるため、より専門的にカイロプラクティックの知識と技術を身につけたい方は、WHOのガイドラインに則した教育プログラムを実施している専門学校に通うことをおすすめします。

日本国内では、カイロプラクティックの資格制度が確立されていません。中には正しい知識と技術を身につけないまま、カイロプラクターと名乗って誤った施術しているケースもあります。だからこそ、非正規カイロプラクターではなく、WHO基準を満たしたカイロプラクターのほうが、信頼度、そして顧客満足度が高いのです。

日本カイロプラクティック登録機構│安全教育プログラム

日本カイロプラクティック登録機構(JCR)とは、WHOガイドラインに則した教育プログラムを修了し、「カイロプラクター登録試験(JCR登録試験)」に合格した人が登録できる民間登録資格です。2020年1月現在、厚生労働省による適正なカイロプラクター登録制度は設立されていません。そのため、登録制度が設置されるまでJCRが代替的な役割を担い、登録制度を設けているのです。

日本カイロプラクターズ協会(JAC)では、JCR試験受験資格プログラム(安全教育プログラム)を開講しています。プログラム修了後はJCR登録試験を受験し、合格することでWHO基準を満たした正規のカイロプラクターであることが証明されるのです。

資格を取得して施術の幅を広げる│あん摩マッサージ師・柔道整復師など

カイロプラクターとして、より収入をアップさせるには、自分の付加価値を高めることが重要です。たとえば、日本カイロプラクティック登録機構に登録するだけではなく、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、整体など、手技療法にかかわる資格を習得するなど、プラスアルファの技術を身に着けるとよいでしょう。

カイロプラクティックは保険適用外治療のため、保険診療ができる資格を取得すれば、施術の幅を広げることができます。たとえば将来的に個人で施設を開業するなら、保険診療もできれば集客率アップに繋がります。

ちなみに、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師は国家資格が必要な仕事です。そのため、専門の知識や技術を学ぶための教育を受けなければなりません。

人間の体に対して多角的に治療することができれば顧客満足度がアップし、さらに歩合制の場合、給与が、個人開業なら集客率も高まります。

今より条件の良い整体院や企業に転職する

豊富な知識とすぐれたスキルを持っているカイロプラクターであれば、どんな施設、サロンからも求められる存在となれます。実際、カイロプラクティック施設の需要が高まっているため、より高い技術を持ったカイロプラクターの需要も高まっているのです。

現在務めている店舗、施設、整体院、サロンよりも好条件なところがあれば、転職も検討するとよいでしょう。

これまでの経験を活かして独立開業する

既存の企業や施設に就職できても、収入アップには限度があります。さらなる収入アップを目指すなら、これまでの経験を活かして独立開業することもひとつの選択肢です。

たとえば、カイロプラクティック以外に、あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師など保険治療ができる資格を有していれば、より開業しやすいでしょう。カイロプラクティック専門院だけではなく整骨院、接骨院としても開業できます。さらに、女性向けの美容、ダイエット、リラクゼーションを目的としたサロンを開業すれば、女性客の集客を見込めます。

独立開業の場合、より専門的なスキルを身につけて集客を増やすことはもちろん、専門的なスキルを有する人材を雇用し、事業を拡大することも可能です。

自分に合った方法で給料アップを目指そう!

カイロプラクターの平均年収は約300~400万円が相場といわれています。施設や企業によっては、給料は歩合制で、顧客が増えれば増えるほど収入アップが見込めます。就職するとある程度安定した収入を得ることができますが、歩合制だとしても、際限なく給料がアップするわけではありません。

もっと自分の実力を試したい、自分のビジネススキルを活かしたいと思われる方は独立開業を目指しましょう。ビジネスが成功すれば店舗数やスタッフを増やし、事業を拡大することができます。ただし、経営の手間があるほか、集客のための施策などをおこなわなければならないため、大変なことも少なくありません。

就職、独立開業、それぞれのメリットとデメリットがありますが、カイロプラクターの仕事は、実力に見合った収入を得ることができる職業です。カイロプラクターとしての付加価値が高まれば高まるほど、収入アップにもつながる、やりがいある仕事といえるでしょう。

引用元:
日本カイロプラクティック登録機構
JCR試験受験資格プログラム
一般社団法人 日本カイロプラクターズ協会「JCR試験受験資格プログラムの実施」

参考元:
リジョブ「東京都 カイロ 正社員」

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事