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特集・コラム 2020-05-27

介護事務の試験にはどんなものがあるの? おすすめの介護事務講座を紹介|介護事務の資格を取得するメリットとは?

介護事務は、特別な資格がなくても一定のスキルがあれば誰でも就くことが可能な職種です。しかし、よりプロフェッシショナルな理解や自身のキャリアアップのために、介護事務関連の資格の取得を目指す人が近年増えています。

「介護事務の資格にはどんなものがあるのか」「資格を取得するメリットとはなにか」といった疑問を持つ人も多いでしょう。今回の記事は介護事務の試験・講座にはどんなものがあるのか、あわせて介護事務の資格を取得することによるメリットについてご紹介します。

介護事務の試験にはどんなものがあるの? 受験に役立つおすすめの講座を紹介!

介護事務に関する試験はさまざまです。どんな試験があるのかを説明しつつ、試験対策としておすすめの講座もあわせてご紹介します。

日本医療事務協会|介護報酬請求事務技能検定試験

日本医療事務協会が実施する介護報酬請求事務技能検定試験は、介護保険制度のしくみや給付管理業務など、介護事務に必要となる知識について審査される試験です。試験に合格することで、介護事務の有資格者として認定されます。

受験資格は、「日本医療事務協会が認定する介護事務講座を修了した者」「受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・大学等」「受験申請のあった一般受験申込み者」です。試験は筆記・実技の両方がおこなわれ、問題の総得点の70%以上を基準として合否が決まります。

出典元:日本医療事務協会 介護報酬請求事務技能検定試験

日本医療事務協会|介護事務講座(通学・通信コースあり)

介護報酬請求事務技能検定試験の合格を目指すための講座として、同じ日本医療事務協会が開講する介護事務講座(通学・通信)があります。通学コースは、3日間(18時間)の短期講習で必要な知識とスキルを学べる内容になっており、普段の仕事と学習を両立させたい方や、短期間で資格取得を目指したい方におすすめです。2017年度の合格率は84.1%となっています。

通信コースはテキストを使いながら在宅で学習をしていくコースです。学習期間は最短で1か月となっています。講習は専任講師がすべて担当し、課題の添削や質問への回答まで丁寧に対応してくれるでしょう。講座終了後の受験は、自宅にて可能です。試験の合格率は、通学コースとほぼ同等の80%以上となっています。

出典元:日本医療事務協会 介護事務講座

日本医療教育財団|ケアクラーク技能認定試験

日本医療教育財団が実施するケアクラーク技能認定試験は、介護報酬請求事務、医療福祉制度への理解、患者とのコミュニケーションやメンタルケアなど、介護事務に必要な一定の知識とスキルを評価する試験です。

試験は年に6回実施され、いずれも在宅での受験です。学科試験は介護事務の知識全般から出題され、実技は介護報酬請求事務と介護給付費明細書の作成が審査されます。ケアクラーク技能認定試験の合格者は「ケアクラーク」の資格が与えられます。

出典元:日本医療教育財団 ケアクラーク技能認定試験

ニチイ|介護事務講座

ケアクラークの資格を目指せる講座として、ニチイの介護事務講座があります。この講座では、介護事務で必須となる介護報酬請求や、ケアマネージャーのサポート業務、福祉制度への理解、患者さんやお客様への対応など、より実践的な知識とスキルを学習すること目的です。

講座は通学と通信の二つのコースがあり、通学コースの受講期間の目安は1.5カ月、通信コースの受講期間の目安は4カ月となっています。通学コースから通信コースへ変更できる編入制度や、受講期間の延長といった無料サポートが充実しているので、介護事務初心者の方や仕事で忙しい方でも安心して取り組める環境が整っています。

出典元:ニチイ まなびネット 介護事務講座

技能認定振興協会|介護事務管理士技能検定試験

技能認定振興協会の実施する介護事務管理士技能検定試験は、介護費用請求やケアマネージャーのサポート、施設での受付・会計など、介護事務に関わる仕事のスキルを証明する試験です。試験に合格すると「介護事務管理士」の資格を取得することができます。

試験は学科と実技でおこなわれます。学科はマークシート形式で10問(法規や介護請求事務の知識について)、実技は3問(レセプト点検問題やレセプト作成)です。受験資格はありません。試験の合格率は大体50%ほどとなっています。

出典元:技能認定振興協会 介護事務管理士技能検定試験

ユーキャン|介護事務講座

ユーキャンの介護事務資格取得講座は、通信による4カ月間の短期速習カリキュラムとなっているのが特徴です。使用されるテキストはわずか2冊で、ポイントをしっかり押さえた分かりやすい内容でスムーズに学習していくことができるでしょう通信講座なので、仕事や子育てが忙しい人でも自分のペースで勉強を進めることができます。

試験は年6回、奇数の月に実施されます。試験日が指定されているわけではないので、在宅のまま好きなタイミングで受験することができます。さらに、受講期間中であれば何度でも試験にチャレンジが可能です。

出典元:ユーキャン 介護事務講座

ソラスト|介護事務講座

ソラストの介護事務講座は、介護報酬請求業務、施設利用者の受付や会計、介護に関する申請手続きや各種サポートなど、介護事務の基礎をしっかりと学ぶことができる講座です。標準的な学習期間は4カ月(無料延長で最長12カ月)となっており、忙しい方でもゆとりをもって学習することができます。

教材はメインテキスト4冊、介護給付費明細書・請求書1冊、学習レポート2回分などとなっており、基礎から応用まで確かな知識とスキルを習得できる内容です。学習中の質問や疑問は、メール・電話・FAX・郵送で対応してもらえます。講座を修了すると任意で認定資格試験を受けることができ、合格すれば認定資格を取得することができます。

出典元:ソラスト 教育サービス 介護事務講座

資格を取得するメリットとは?

介護事務の仕事をする上で、資格は必ずしも必要ではありません。しかし、資格を取得しておくことで有利に働く部分も多々あるでしょう。そこで、介護事務関係の資格を取得しておくメリットについて見ていきたいと思います。

1. 就職や転職・復職に役立つ

資格を取得しておくことは、就職・転職活動時に自身の大きなアピールポイントとなるでしょう。当然ながら、資格がないよりも資格があったほうが採用される確率は上がります。少しでも就職・転職を有利に進めたいときは、資格を取得しておいたほうがよいでしょう。講習を受けてしっかりとしたスキルを身につけておけば、復職の際にも不安はなくなります。

2. 業務内容への知識と理解が深まる

資格を取得するということは、その業務におけるプロフェッショナルになるということです。介護事務の仕事では、介護報酬請求や福祉保健制度、さらに患者さんとのコミュニケーションやメンタルケアといった専門的な知識が要求されるでしょう。

このような専門性の高い知識を身につけることは、日々の仕事における自信につながるだけでなく、将来的に介護福祉士やケアマネージャーといったさらに上位の資格取得を目指す上でも役立ちます。

3. さまざまな職場・サービスで活躍できる

介護事務の仕事は、採用される職場やサービスの範囲が広く、活躍できる場が多いという点がメリットです。

具体的には、有料老人ホーム、訪問看護ステーション​、デイサービスセンター​、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、在宅介護サービス事業所といった施設・事業所のほか、民間クリニック、保険請求審査機関、介護コンピューター関連のシステム会社、損害保険会社など介護施設以外の職場でも働くことができます。

内容を比較して自分に合った資格を選ぼう!

介護事務の資格といってもさまざまなものがあり、また認定される称号も異なります。自身がどんな仕事を目指しているか、また将来的にさらに上位の資格を目指すのか、といった点を踏まえそれぞれの資格の内容を比較しながら自身に合った資格を目指していくことが大切です。

講座においても、通学または通信という選択肢がありますから、現在勤めている仕事や日々の生活スタイルと折り合いがつけられるような講座を選び、できるだけ負担のない形で学習ができるようにしていきましょう。

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