介護福祉士の国家資格は独学でも取得できる?おすすめの受験対策を紹介!
国家資格である介護福祉士の取得を目指す場合、多くの方は福祉系大学や専門学校で知識や技術を身に着け、試験対策の勉強を行なうでしょう。
しかし、介護施設などの現場では、働いて実務経験を積みながら試験の勉強をして受験する方も多いといわれています。学校などで勉強せずに独学で介護福祉士の資格を取ることができるのでしょうか。
ここでは、介護福祉士の国家資格は独学でも取得できるのかどうかを解説します。資格の取得ルートやおすすめの受験対策もご紹介しますので、参考にしてみてください。
介護福祉士の国家資格は独学でも取得できる?
働きながら介護福祉士の国家資格を取りたいという方にとって、独学でも資格が取得可能なのか、あるいは専門学校などに通う必要があるのかは気になるところでしょう。ここでは、介護福祉士の国家資格は独学でも取得できるのかどうかについて、受験資格の取得ルートとともに解説します。
介護福祉士の受験資格を取得するための4つのルート
介護福祉士の受験資格を得るためには、以下のような4つのルートがあります。筆記試験はどのルートも必須ですが、実技試験はルートによって免除されます。
・実務経験ルート
介護の現場で働いた実務経験が3年以上ある方で、それに加えて「介護福祉士実務者研修」を修了しているか、「介護職員基礎研修」(2012年に廃止)と「喀痰吸引等研修」の両方を修了していると、受験資格を得ることができます。こちらのルートでは、実技試験が免除されます。
・養成施設ルート
介護福祉士養成施設2年以上通って卒業するか、あるいは福祉系の大学や社会福祉士養成施設などで指定の科目を習得した後、養成施設に1年以上通って卒業すると、受験資格を得ることができます。このルートでも実技試験が免除されます。
・福祉系高校ルート
介護福祉士の養成をおこなうための指定を受けている福祉系高校で、2009年以降の新カリキュラムを受けて卒業した場合は、介護福祉士の受験資格を得ることがでます。2008年以前に高校で指定された科目を修了している場合も受験資格を得られます。
また、特例高校を卒業して実務経験が9カ月以上ある場合も、介護福祉士の受験資格を得ることができます。
新カリキュラムは実技試験が免除されますが、他の2ケースは「介護技術講習」を修了していれば実技試験が免除されます。
・EPA(経済連携協定)ルート
日本の介護福祉士資格取得を目指すインドネシア・フィリピン・ベトナム国籍の方々は、日本の介護施設で研修を受けながら3年以間働くと、介護福祉士の資格を得ることができます。
実務経験ルートなら独学でも取得できる!
上述した4つのルートのうち、実務経験ルートであれば、独学で介護福祉士の国家資格を取得することが可能です。ただし、あくまで筆記試験の受験に限り、独学でも受験対策できるということです。
筆記試験の受験資格を得るためには、「介護福祉士実務者研修」の修了が必要です。受験資格を得るには、この研修を受講する必要がありますので、忘れずに受講しておきましょう。
介護福祉士実務者研修について
「介護福祉士実務者研修」は、実際に介護の仕事をしていく上で必要とる知識や技術を身につけるための研修です。内容は、4つの領域から全21科目を学びます。
科目には、介護の基本や介護に関するコミュニケーションや心と体の仕組みなどの知識や技術と、喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアが含まれます。
目指せ国家試験合格! おすすめの受験対策を紹介
介護福祉士になるための4つのルートのうち、実務経験ルートの筆記試験に限っては、独学で受験対策することが可能であることがわかりました。ここでは、国家試験突破のための、おすすめの受験対策について、詳しくご紹介します。
①自分に合ったテキスト・問題集を選ぼう
介護福祉士になるための筆記試験の受験対策を、独学でするのに欠かせないのは、自分に合ったテキストと問題集です。自分のレベルに合った、分かりやすく使いやすいものを選びましょう。ここでは、独学での受験対策におすすめのテキストと問題集をご紹介します。
・「わかる! 受かる! 介護福祉士国家試験合格テキスト2020」(中央法規出版)
介護福祉士国家試験の合格に必要な知識が、この一冊にまとめてあります。最新の試験も含めた過去問からチェック問題も作成してあるので、テキストで学んだあとは問題に取り組みましょう。問題を解くことで自分の弱点が把握しやすくなり、効率的に学習を進められます。
・「介護福祉士国家試験模擬問題集2020」(中央法規出版)
介護福祉士の国家試験での合格を確実にするための模擬問題と解説集です。過去問をふまえて出題傾向を分析して問題が作られていて、3回分の模擬試験が掲載されています。
国家試験と同様の出題方式なので、模擬問題に取り組んだ後は、答え合わせだけでなく解説も参考にして、さらなる知識を深めるようにしましょう。
過去問は必須! 必ず手に入れよう
過去問は、出題傾向を調べるためにも必須です。できれば数年分の過去問を手に入れて、しっかりとチェックするようにしましょう。
・「介護福祉士国家試験過去問解説集2020: 第29回-第31回全問完全解」(中央法規出版)
第29回から31回までの国家試験の問題と詳しい解説が掲載されています。出題傾向のポイントが科目別にまとめられているので、合格率を高めるために必須の過去問題集といえるでしょう。
・「2020年版 介護福祉士過去7年本試験問題集」(新星出版社)
3年分では物足りない、という方には、7年分の過去問が掲載されているこちらの問題集もおすすめです。この一冊だけでも国家試験に合格するための知識が身につくだけのボリュームがあります。7年分の過去問にしっかりと取り組んだら、出題傾向も見えてくるのではないでしょうか。
②ブログなど、ネットで情報を収集
介護福祉士の試験対策情報を掲載しているサイトやブログなどを活用する方法もあります。具体的な勉強法や、勉強期間、受験した時の出題傾向など、実際に受験して合格された方のインタビューも掲載されているので、自分に合う勉強方法を探す際の参考になります。
合格者の勉強法や勉強のスケジュールなどが掲載されているサイトを2つご紹介します。試験対策の参考にしてみてください。
ケアトレ 介護福祉士国家試験、合格者の勉強法
https://caretore.com/special/certifiedcareworker-how-to-study
ケアサポ わたしはこうして合格しました!
https://www.caresapo.jp/juken/kaigo/goukaku-kaigo
③動画サイトなどの無料講座を利用しよう
動画サイトで、無料講座を実施されている方もいらっしゃるようです。実際に介護福祉士の受験対策講座を開催している方の講座の動画なので、とても役立ちます。スマホを利用すれば、移動時間などに少しずつでも勉強を進めることができます。
無料 介護福祉士 受験講座
http://www.shaddy-aoitori.com/index.html
Atsushi Mabuchi
介護福祉士受験対策講座や介護福祉士ワンポイント講座など
https://www.youtube.com/channel/UCHNjhx8jEwkAJGcioxl6UeQ/playlists
自分に合った勉強方法で合格を目指そう!
介護福祉士の国家資格を取得するためには4つのルートがありますが、独学での筆記試験の受験対策が可能になるのは、実務経験ルートです。3年以上の実務経験を持ち、「介護福祉士実務者研修」を修了していれば、受験資格を得られます。
自分に合う受験対策方法を選べば、介護福祉士の国家試験に独学で合格することが可能です。
働きながら効率よく受験対策を進めるには、自分のレベルに合わせたわかりやすいテキストや問題集などを選び、過去問から出題傾向を掴む必要があります。できるだけ多くの過去問が掲載されている問題集を選ぶのがおすすめです。
どのように勉強を進めればよいのかわからない場合は、まずは自分に向きそうな勉強方法などを探してみるとよいでしょう。実際に試験に合格した人のネットやブログで勉強方法などの対策情報をチェックすると、自分が進めやすい勉強方法が見つかる可能性があります。
また、受験対策講座の動画なども活用すると、隙間時間をうまく利用して勉強を進めることができます。ケアマネージャーによるの解説動画は、テキストだけで勉強するよりわかりやすく、格段に理解が深まるでしょう。
参考元
・公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 受験資格(資格取得ルート図)
(http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html)
・介護の資格最短net
(https://www.acpa-main.org/jitsumusha/course.html)