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特集・コラム 2022-09-16

ガイドヘルパーの給料事情を紹介! 時給や平均年収はどれくらい? ガイドヘルパーの仕事とは?

障害を持つ方々の「移動」を手助けするガイドヘルパー。ホームヘルパーとして働いている方や介護・福祉関連の資格取得を考えている方の中には「ガイドヘルパー」という仕事に興味を持つ方もいるのではないでしょうか。

障害者の高齢化にともない、ガイドヘルパーの人数は不足しているといわれています。社会的に需要が高い仕事ですが、実際のお給料が気になりますよね。この記事では、ガイドヘルパーの実際の給料や将来のために必要なことをご紹介します。

ガイドヘルパー(移動介護従事者)のお給料・時給はどれくらい?求人情報をチェック!


ここでは、ガイドヘルパーの給料や時給・求人情報を調査したリアルな結果についてご紹介します。ガイドヘルパーとして働くことを考えている人は参考にしてみてはいかがでしょうか。

ガイドヘルパーの正社員の給料相場・平均年収は?

正社員でガイドヘルパーとして働く方の給料の相場は、月給は20万円前後、年収は約216万円〜310万円です。なお、この金額に交通費・皆勤手当て・福利厚生費・賞与などがプラスされます。

これは一般的に介護職員初任者研修の資格を有している方と、大きな差がないと言われています。しかし、経験者や介護福祉士の資格所有者の方が高めの給与設定にされている傾向があります。

ガイドヘルパーのアルバイト・パートの時給相場は?

アルバイトやパートでガイドヘルパーとして働く方の時給の相場は、950円から2,200円まで幅広く設定されています。時給の違いは、勤務時間や介護の種類(身体介護・生活介護)によって違い、土日手当や移動手当などの各種手当が手厚い職場もあります。

ガイドヘルパーの仕事とは?


「ガイドヘルパー」とは一人で行動することが困難な方の介助をする仕事です。仕事内容は以下の3種類に分けられます。
1.行動援護
2.同行支援
3.全身性障害支援

利用者によって抱えている障がいや年齢も子供から高齢者までさまざまですので、適切な研修を受けて技術を身につける必要があります。それぞれの仕事内容を詳しく見ていきましょう。

1. 行動援護

「行動援護」とは、知的障害・発達障害・精神障害を持っている方に対して、日常生活の困りごとをサポートする福祉サービスのひとつです。たとえば道順などをあらかじめ伝えるなど行動の際の危険回避のための援護、外出の際の移動介助・排せつや食事介助などをおこないます。
外出時や社会進出の機会を増やしていくとともに、安全を守る重要な役割があります。

2. 同行支援

「同行支援」では、視覚障がいのある方に対して、外出時に同行して必要な援助を担います。移動の援護・食事・排泄の介助などに加え、情報支援や情報提供、代読、代筆もおこないます。視覚障がい者の自立と外出や社会参加の促進につなげるためです。

3. 全身性障害支援

筋ジストロフィーや脳性まひ・脊椎損傷・頸椎損傷・二分脊椎など全身にわたる障害を抱えている方は、立つ・座るなどの動作や姿勢を保つことが難しく、多くの方が車いすを利用しています。

このように日常生活に制限がある方に対して、通院時・ショッピング・旅行などの外出時に車いすでの介助をおこなうことを「全身性障害支援」といいます。具体的には、生活動作や外出時の移動の介助をおこないます。

ガイドヘルパーの活躍の場は?


ガイドヘルパーは「移動支援」をおこなっている福祉事業所において活躍しています。具体的には以下のような施設です。

・訪問介護事業所
・福祉施設
・特別養護老人ホーム
・介護福祉施設
・障がい者グループホーム

高齢化が進む中、福祉施設や障がい者施設も増加傾向にあります。そのため、活躍の場は比較的見つけやすいといえるでしょう。

ガイドヘルパーになるには?


ガイドヘルパーになるためには、各都道府県等が指定した研修を受講することが必要です。これらは障がいの種類(視覚障害・知的障害・全身性障害)や利用者に合わせた介助が必要になるため、学ぶ内容が異なります。

そのため、いくつかの研修プログラムが設けられているのです。以下では、それぞれ必要な資格と資格取得方法をご紹介します。

1. 行動援護

一つ目は、行動援護についてです。介護の方法や障がいについての知識を学びます。資格要件と資格取得方法は以下のとおりです。

<資格要件>
「行動援護従事者養成研修」修了者
障がい者の直接支援業務に2年間以上の従事経験
介護福祉士・介護職員基礎研修修了者・実務者研修修了者であり、障がい者支援業務に1年以上従事した方

<取得方法>
10時間の講習と14時間の実習。3~4日で終了
受講料は2万~4万円程度

2. 同行支援

二つ目は 同行支援についてです。障がい全般に関する知識や必要な技術を学びます。資格要件と資格取得方法は以下のとおりです。

<資格要件>
・「同行援護従業者研修」修了者
・居宅介護の従業者要件を満たし視覚障害を含む福祉に関する事業に1年以上従事
・厚生労働大臣が定める国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科を履修

<取得方法>
・一般課程は講義12時間と実習8時間
・応用課程は講義2時間と実習10時間
・全30時間前後、約5日で終了
・受講料は5万~6万円程度

3. 全身性障害支援

三つ目は全身性障害支援についてです。障がいについての知識や技術を学びます。資格要件と資格取得方法は以下のとおりです。

<資格要件>
・都道府県によって異なります。必要な資格が特に必要ない地域もあります。
・介護福祉士、介護職員初任者研修・実務研修などの資格保有者の場合、科目免除と受講料が割引されます。

<取得方法>
・免除あり15時間、免除なし22時間
・3~4日で終了
・受講料は2万~3万円程度

高収入のガイドヘルパーを目指すには?


高収入のガイドヘルパーを目指すためにはどうしたら良いのでしょうか。給料をアップするためにやるべきことや働き方について、以下の3つの項目に分けて詳しく解説していきます。
1.施設・事業所でできる仕事を増やせる資格を取得する
2.サービス提供責任者を目指す
3.掛け持ちをして働く

施設・事業所でできる仕事を増やせる資格を取得する

ガイドヘルパーの給料アップにつなげたい場合、施設や事業所でおこなうことのできる仕事を増やす資格を取るという方法もあります。ここでは、介護福祉士実務者研修についてご紹介します。

介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)

「介護福祉士実務者研修」は旧ホームヘルパー1級の後継資格です。ホームヘルパー1級よりも、質の高い介護サービスを提供するために新しく制定された資格です。この資格を取得することで、給与アップや転職においても有利になるでしょう。

サービス提供責任者を目指す

高収入のガイドヘルパーを目指すには「サービス提供責任者」を目指すのもひとつの手です。サービス提供責任者は、訪問介護事業所で訪問介護計画書を作成したり、利用者や家族との面談をおこなったりします。

ほかにはホームヘルパーの指導や育成など、ざまざまな業務をおこなう重要な役割を担っています。福祉事業所には欠かせない存在といえるでしょう。

掛け持ちをして働く

副業の許可がもらえる会社に勤めている方は、掛け持ちをして働くことが高収入への近道です。空いている時間や休日を利用して数時間でもパートで働くことができれば、収入アップに繋がります。あまり無理にスケジュールを組んでしまうと、本業に影響が出てしまう可能性がありますので、可能な範囲で掛け持ちを検討してみてください。

ガイドヘルパーの将来性は? どんなやりがいがあるの?


障がいを抱えている方の移動の介助をおこなう「ガイドヘルパー」は将来性のある仕事なのでしょうか。将来性やどのような「やりがい」があるのかを以下のとおりに解説していきます。
ガイドヘルパーは需要高! 高齢化社会でますます必要に
利用者の喜びと一緒に味わえるやりがいがある

ガイドヘルパーは需要高! 高齢化社会でますます必要に

高齢化社会の現在、ガイドヘルパーの需要は増えています。施設に入所している高齢者や障がいを抱えている方の移動を介助するガイドヘルパーは必要不可欠です。特に外出時の移動はさまざまな負担が考えられるので、研修をクリアしたガイドヘルパーが共に行動することで、利用者の負担を減らすこともできます。今後ガイドヘルパーの需要はさらに大きくなっていくでしょう。

利用者の喜びと一緒に味わえるやりがいがある

ガイドヘルパーの仕事は大変なこともありますが、利用者の方と一緒に喜んだり楽しみを共有したりして、二人三脚で進んでいく所にやりがいを感じます。普段の生活さえ難しく感じていて、外出を諦めている場合も少なくありません。

しかし、ガイドヘルパーと一緒に外出することで利用者の困りごとや不安が少なくなり、楽しかったと感じてもらえれば手ごたえを感じられるでしょう。

資格を取得していろいろな介護サービスに対応できるようになろう!


ガイドヘルパーは都道府県の管轄にもとづいた資格であり、給料は20万円前後というところが多いのが現状です。介護や福祉の分野における資格を取得しておくと給料アップにも役立ちますし、転職の際にも有利に働きます。

また、給料がアップすれば、働くうえでのモチベーションを上げることにもつながるでしょう。

介護系の資格を取得し、知識や技術に対する学びを深めていくと仕事の幅も増えますし、市町村だけでなく訪問介護事業所や施設など活躍のフィールドが広がります。介護系の資格を更に取得して仕事の幅を増やしてみてはいかがでしょうか。

引用元
神奈川県ガイドヘルパー養成研修事業認定要綱

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